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連綿と繋がるバトン-生徒作品集「あしたづ」 第31号発刊

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 同窓会あしかび会ホームページで既に紹介されていますが、芦高生の作品集「あしたづ第31号」が発刊されました。図書課長から毎年巻頭言をと依頼されるのですが、芦高生の立派な作品を前にして、なかなか筆が進まないのが常でした。この生徒作品集「あしたづ」は、芦高の伝統に裏打ちされた連綿と繋がるバトンなのです。巻頭言を掲載することにより「あしたづ」の紹介とします。

生徒作品集「あしたづ 31号」が発刊されることに敬意を表するとともに、30年以上も芦高の歴史を彩ってきた「あしたづ」の巻頭を3度も飾ることのできる幸運な巡り合わせに感謝の意を表します。また、芦高生たちが主役で活躍した様々なドラマや舞台の集大成と言っても過言ではないこの「あしたづ」を自信と誇りを持って発刊できる喜びを感じています。

ご存知のように、昭和59年に創刊されたこの「あしたづ」は、芸術科作品から感想文、研究レポート等に至る様々な教科・分野での学業成果を一括して収めた作品集としてこれまで一定の評価を得てきました。今号でも芦高生たちの豊かな感性に裏打ちされた見事な作品が多数収録されています。この「あしたづ」をご覧になる皆さんは、きっと作品の完成度に大いに目を奪われ魅せられることと思います。                                               

 私は本校着任以来、学校経営のテーマを「ドラマティック(Dramatic)・ドラスティック(Drastic)芦高~魅力ある芦高・芦高生の創造~」と掲げ、先生方には芦高生たちが様々な舞台でドラマティックに主役を演じることのできる舞台づくりをお願いしてきました。また、「文武両道」をスローガンとして、芦高生の発信力や論理的思考力を育んできました。このような芦高生の個性や感性、能力を伸長する試みのなかで、久しく休眠状態であったボランティア部、書道部、ESS部が見事に蘇るとともに、活動の幅を一層広げ、各方面において高い評価を得ています。それらの活動の一端が本誌にも収録されています。例えば、今年の夏、1年間の学習と準備を経て、ボランティア部と書道部のコラボで、東日本大震災復興ボランティアに出かけ、仮設住宅で暮らす被災者の皆さんや、宮城県立多賀城高等学校生徒会とも心の通った交流を図ることができました。そしてその活動の成果が高く評価され、ボランティア部は全国4,400のランティア団体の中から40団体のひとつに選考され「プルデンシャル・ボランティア・スピリット賞」を受賞したのは特筆すべきことです。

時は今、加速度を増しながら押し寄せるIT革命の波に晒されています。その一方では、高校生のプレゼンテーション能力の養成が優先課題となり、通信機器の急速な進化に起因するコミュニケーション能力の欠如が声高に叫ばれています。そして人間の基本的なコミュニケーションの手法である heart to heart、face to face といったコミュニケーションの手法の重要性が再認識されています。そのような状況の中、図書課を主担として取り組んできたこの「あしたづ」プロジェクトが、そんな喫緊の課題を容易く解決する糸口になるのではないかと自負しています。芦高生の皆さん、TwitterやLine等で無意味に投稿したり呟いたりするよりも、この「あしたづ」で自己表現に挑戦しましょう。最後になりましたが、「あしたづ」の編集に携わった図書課の先生方、そして誰よりもこのプロジェクトに参画してくれた芦高生たちに感謝し、芦高の歴史とともに未来永劫「あしたづ」が発刊され、これからも連綿とバトンが繋がることを祈念して巻頭言とします。

校長 八木 基雄

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「日本の文化」 小笠原雛を折る

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「日本の文化」の授業は、毎年「小笠原雛」作りで締めくくられます。「小笠原雛」は武家礼法家元小笠原家に伝わるもので、折紙による雛人形としては最古といわれています。江戸時代には将軍家のみにゆるされた「御留流」でした。授業では小笠原流礼法をたよりにこれまで「立つ」「座る」「歩く」「礼」「結ぶ」などを学んできましたが、最後は「折る」を取り上げました。また雛祭りを素材に、伝統的な年中行事で大切な五節句についても学びました。

年次末考査にかえて、以下のレポートを作成し、一年の講座を終えました。

レポート課題:「日本の文化」の特質について、「礼の文化」「座の文化」「型の文化」「見立の文化」という視点の一つもしくは複数を用いて、具体的に述べなさい。

文責:「日本の文化」担当者

70期生全員で紡いだ絆に乾杯!

早いもので、3月弥生に突入しました。そこかしこに新しい命の躍動が感じられます。学区拡大に伴う初めての複数志願選抜で、私たちも最後の詰めを慎重に行っているところです。芦高を志願している受検生の皆さん、当日は安心して受検してもらえるように、万全の体制を整えます。皆さんには、中学校の卒業式が来週に迫っています。最後の最後までベストを尽くして、自信をもって受検に臨んでください。

さて、2月27日、まるで70期生の新たな門出を祝福するかのように雨もあがり、多数のご来賓各位並びに保護者の皆様にご臨席を賜り、厳粛にそして温かく卒業証書を314名に授与しました。名門芦高で卒業証書を3度授与することのできた運命の巡り合わせに感謝するばかりです。

心のこもった自治会副会長の足立さんの送辞では、これまで自治会執行部でお世話になった頼もしい、憧れの先輩を送り出すという喜びと寂しさが素直に伝わってきました。前自治会長の上田 楓さんの答辞には、3年間の大好きだった芦高への熱い思いと、後輩たちへ、お父さんやお母さん、支えてくださった家族や先生方への温かいメッセージがたくさん込められていました。時折、感涙で答辞を読めなくなる場面もありましたが、最後まで立派に読み終えることができました。ステージ上で上田さんの答辞を聞いていて、私も涙があふれてきました。(実は、私は式辞の時から感極まっていたのです・・・)式場でも多くの保護者の皆様や教職員が彼女の感動の答辞に涙しました。

彼女が答辞で、後輩たちに問いかけた「私たちは頼れる先輩だったでしょうか。私たちは私たちが憧れた先輩のようになれていたか少し不安です」の答えは、この温かい卒業式にありました。皆さんは立派に後輩たちの憧れの存在となり、理想の「芦高生」像になりましたよ。

芦高大好き70期生の洋々たる前途に、そして70期生全員で紡いだ最強の絆に乾杯!

この写真は卒業後のホームルームでの最後の集合写真です。この写真ではあまりわかりませんが、みんないい顔して写っています。私の卒業記念にと、卒業生の一人が私にプレゼントしてくれた写真です。ありがとうございました。70期生と共に過ごした3年間は私の一生の宝物になりました。

皆さんへの熱い思いを込めた式辞を掲載しておきます。

 

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 翠ヶ丘の梅がかぐわしく薫り、芦屋川の桜がその蕾を膨らませ、新たな生命とエネルギーを生み出す春の躍動が、随所に感じられるようになりました。本日、このような佳き日に、兵庫県立芦屋高等学校第67回卒業証書授与式を挙行するにあたり、多数のご来賓各位並びに保護者の皆様にご臨席を賜りましたことは、私たち教職員の大きな喜びとするところであります。高いところからではありますが、厚くお礼申し上げます。

 芦高70期生の皆さん、卒業おめでとうございます。そして、限りなく深い愛情でお子様を育まれ、支えて来られた保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。晴れて巣立ちの日を迎えた314名の皆さんは、今どのような感慨に浸っているのでしょうか。そしてまた、この創立74年の伝統と創造の学舎で、誇り高く「芦高生」と呼ばれ続けた3年間は、これからの皆さんの人生の中でどのような位置を占めることになるのでしょうか。

70期生の皆さんは、「自治・自由・創造」の教育綱領の下、「文武両道」を目標に掲げ、芦高の活気あふれるエネルギーの源流として、学習はもとより自治会活動や部活動に一生懸命取り組み、古き良き伝統の継承者として、立派にその役割を果たしてきました。本日、私たちは自信をもって、皆さんを有為な人材として新たな社会に送り出すことになります。本校は普通科単位制としては県下でも後発校ですが、多様な生徒の多様なニーズに対応する特色ある教育課程や伝統の自治会活動、そして丁寧なガイダンスとキャリア教育等の学校力が高く評価され、今や県下高等学校を先導するまでに至りました。そんな環境の下で、芦高の新たな歴史を彩るとともに、自己実現のために努力を惜しまなかった70期生の皆さんに敬意を表します。また、3年間にわたり無遅刻無欠席をとおして「皆勤賞」を受賞した20名の皆さん、「文武両道」を果たして「芦高精励賞」を授与された215名の皆さんに心から賛辞を送ります。縁があり、芦高という素晴らしい学校で、皆さんに巡り会った校長として、これほど嬉しく、誇らしいことはありません。

 さて、皆さんと忘れ得ぬ時間と思い出を共有した3年間を少し振り返ってみることにしましょう。期待と不安に胸を膨らませ、宮川の満開の桜の花に迎えられての入学式、芦高生としての生活の基本や気質を優しく時には厳しく、徹底的に伝授してくれた指導委員の頼もしい先輩たち、伝統の県立西宮高等学校との定期戦で声高らかに謳った「定期戦の歌」、母校愛に燃え、声を限りに応援した仲間たち、対戦成績2敗で迎えた昨年の定期戦は両校優勝の結果で終わり、とても悔しい思いをしました。そして、凛とした第66代上田 楓自治会長の見事な自治の下、時には熱い議論を交わしながら燃えに燃えた記念祭や体育祭、青い空と珊瑚礁の海、夜空にきらめく満天の星を眺めながら、平和や人と人の絆のすばらしさをあらためて感じた美ら海への修学旅行、遅くまで延々と続いた年次レクレーションはなかなか見応えがありました。そして、部活動の集大成、引退試合で溢れ出てきた熱い涙、これらはみな太陽がくれた「青春」という季節に、「芦高生」として謳歌したかけがえのない光り輝く日々であり、この3年間を真摯に生きてきた証でもあります。私にとってもこの3年間の日々は教員生活において 何物にも替えがたい大切な宝物になり、皆さんは後輩たちには憧れの存在となり、理想の「芦高生」像になりました。このように、皆さんは、3年前には真っ白だったキャンバスにそれぞれが思い思いに絵を描き、ついに最高傑作を見事に完成させたのです。そんな皆さんの個性豊かな色彩に彩られたキャンバスの片隅に、ほんの少しでも私たち教員の存在が描かれているならこの上なく幸せに思います。

 人は出会いと別れを繰り返しながら成長していきます。いよいよ皆さんとのお別れの時が近づきました。そこで、昨年好評を博したNHK朝の連続テレビドラマ「花子とアン」の名シーンから、女学校の卒業式でのブラック・バーン校長の式辞を餞のことばとして送ります。この式辞は東洋英和女学院の第十代校長ミス・ブラックモアが実際に卒業生に送ったメッセージです。

 “If some decades later, you look back on your time with us here and you feel that these were the happiest days of your life, then I must say your education will have been a failure. Life must improve as it takes its course. Your youth you spend in preparation because the best things are never in the past, but in the future. I hope that you pursue life, and hold onto your hope and your dream until the very end of the journey.”

 今から15年、20年、30年の後に、皆さんが今日のこの時代を思い返して、なおかつ、芦高時代が一番楽しかった、一番幸福だった、と心底から思うようなことが、もしあるとしたならば、私はそれを芦高での教育の失敗だといわなければなりません。人生は進歩です。今日は昨日よりも良く、明日は今日よりも優れた生活へと、たえず前進していくのが真実の生き方です。若い時代は準備のときであり、その準備の種類によって次の中年時代、老年時代が作られていきます。最上のものは過去にあるのではなく、将来にあります。旅路の果てまで希望と理想を持ち続けて進んで行く者であってください。

最後になりましたが、保護者の皆様、大きく成長されたお子様の姿をご覧になるにつけ、感慨ひとしおのことと拝察いたします。この3年間、本校に賜りましたご理解ご支援に対しまして、厚くお礼申し上げます。在学中は至らぬ事も多々あったとは存じますが、今日の佳き日に免じてご容赦くださいますようお願い申し上げます。

 70期生の皆さんいよいよお別れの時です。この3年間、笑ったり、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、悔しかったり、また時には大声で叫びたくなったり、皆さんの喜怒哀楽を共に乗り越えてきた70期生の紡いだ絆は最強です。卒業後は、日本国内はもとより世界各国で活躍している28,000人の同窓会あしかび会員の皆さんがきっと支えになってくださいます。そんな諸先輩の大きな背中を目標に、芦高で培った「人間力」を武器にして、涯なき明日へ飛翔してください。私たち教職員は今後も皆さんへの支援を惜しむことはありません。必要な時にはいつでも母校に帰ってきて、芦高時代を懐かしみ、羽根を休めてください。しかし忘れてはいけないのは、最上のものは決して過去にあるのではないということです。

平和と愛と純情の眉うら若き若人が、遠きイデアを育んだ理想の精舎、皆さんの母校「芦高」はいつでも皆さんが帰ってくるのを待っています。私たち教職員もまた「芦高」の古き良き伝統を維持しながら、芦高生の心の居場所である学校づくりに一層邁進することを誓います。それでは、皆さんの心の故郷である「芦高」でまたお会いすることにいたしましょう。

 70期生の皆さんの今後の活躍を期待するとともに、その前途に幸多かれと祈り、式辞といたします。

 

平成27年2月27日

         兵庫県立芦屋高等学校 第25代 校長 八木 基雄

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“The best is yet to be.”     最上のものは将来にある!

2月27日(金) 昨日の雨が70期生の門出を祝福するかのように朝方には上がっていました。70期生は強運の持ち主なのかもしれません。

ご来賓各位や保護者の皆さん、教職員、在校生の大きな拍手に迎えられ入場してきた70期生。それぞれの顔には、芦高生として3年間やりきった自信と誇り、明日からの新たな社会への意気込みが見て取れました。国歌斉唱に引き続き、芦高第67回卒業証書授与式が厳粛に滞りなく終了しました。外は少し寒かったですが、本当に温かい卒業式になりました。まさに出席者全員で作り上げた“We are 芦高!”の気概が感じられました。最高の卒業式でした。

先ほどまで賑やかだった仮設校舎は、一昨日までの静けさが戻ってきました。芦高70期生の前途に幸多かれと祈ります。詳細や写真は後日のオフィシャルブログ「校長室の窓から」に譲るとして、今日は70期生への餞に私がPTA会報に寄稿した拙文を紹介します。

県芦屋 PTA会報(平成27年2月27日 第85号)より

芦高70期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。保護者の皆様には、お子様のご卒業を心よりお慶び申し上げます。皆様のこれまでの子育てのご苦労を思うと、喜びも一入のことと拝察いたします。本日、お子様が社会の有為な人材として、新たな世界へ飛翔する日を迎えられたことを共に喜びたいと思います。

70期生の皆さん、「自治・自由・創造」の教育綱領のもと、創立74年の伝統を誇る理想の精舎で、「芦高生」として思う存分青春を謳歌した3年間は如何でしたか。本日、ついに皆さんは真っ白な芦高というキャンバスに思い思いに描いてきた最高傑作(masterpiece)を完成しました。そんな皆さんの個性豊かな色彩に彩られたキャンバスの片隅に、ほんの少しでも私の存在が描かれているならこの上なく幸せです。

皆さんとは縁があって、沖縄への修学旅行、県立西宮との定期戦、記念祭、体育祭等々の学校行事をとおして、数多くの忘れ得ぬ思い出と楽しい時間を共有してきました。昼休みや放課後などに校長室を訪ねてきては、いろいろな話をしてくれた芦高生がたくさんいるのも70期生です。そんな皆さんとお別れするのはとても寂しいことですが、涙をぐっと堪えて新しい門出を祝福します。

再会を期して、昨年好評を博したNHK朝の連続テレビドラマ「花子とアン」の名シーンから、女学校の卒業式でのブラックバーン校長の式辞を紹介して餞のことばとします。

“If some decades later, you look back on your time with us here and you feel that these were the happiest days of your life, then I must say your education will have been a failure. Life must improve as it takes its course. Your youth you spend in preparation because the best things are never in the past, but in the future. I hope that you pursue life, and hold onto your hope and your dream until the very end of the journey.”

「今から何十年後かに、あなた方がこの学校生活を思い出して、あの時代が一番幸せだった、楽しかったと心の底から感じるのなら、私は芦高の教育が失敗だったと言わなければなりません。人生は進歩です。若い時代は準備のときであり、最上のものは過去にあるのではなく将来にあります。旅路の果てまで、希望と理想を持ち続け進んでいく者でありますように」

芦高70期生の皆さんと共に過ごした芦高での3年間は私の生涯の宝物になりました。皆さんとの出会いに感謝しています。卒業後は母校芦高の応援団としてよろしくお願いします。

70期生の卒業を祝して      校長 八木 基雄

巣立ちの時を待つ70期生!

2月26日、朝から冷たい雨になりました。いよいよ明日(27日)芦高第70期生の卒業証書授与式が挙行されます。昨日、年次末考査最中にもかかわらず、1,2年次生が式場設営から校内美化まで準備万端整えてくれました。後輩たちの心配りに“We are 芦高!”精神がうかがわれます。明日は素晴らしい卒業式にきっとなります。

今日は久しぶりに登校した70期生で朝から仮設校舎はとても賑やかでした。ひょっとして壊れてしまうのではないかと心配もしましたが、1ヶ月近く静寂の中で過ごした私は妙にわくわくしていました。3年次生は体育館で午前中いっぱい卒業式の予行、校歌の歌唱練習、表彰伝達、同窓会あしかび会入会式など目白押しのスケジュールをこなしました。お疲れ様でした。久しぶりの芦高はいかがでしたか?芦高生と呼ばれるのもあと1日になりました。明日はさぞかし感慨深い一日になるでしょうね。

各種表彰に引き続き、3年間無遅刻無欠席で皆勤賞を受賞した20名の皆さん、部活動と学習活動を見事に両立させ、まさに「文武両道」を貫いた215名の皆さんには「芦高精励賞」を授与しました。皆さんの真摯で不断の努力に敬意を表するとともに賛辞を送ります。また、あらためて明日お礼を述べますが、70期生の皆さんから体育館左側に設置された「自治会歌」の銘板を卒業記念品としていただきました。これからも、古くから歌い継がれてきた「自治会歌」とともに皆さんの母校がさらに充実と発展するように教職員一同尽力することを誓います。

同窓会あしかび会入会式では、仲事務局長の司会進行で、藤野副会長から暖かい歓迎のご挨拶をいただき、幅広い活動の内容をご紹介いただきました。日本国内はもとより世界各国でご活躍の28,000人のあしかび会員の皆さんが、新たな社会に巣立つ皆さんをサポートしてくださいます。明日、そんな皆さんの母校「芦高」に誇りをもって、さらに大きな果てなき空へと飛び立ってください。

校長 八木 基雄

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芦高オープンカレッジ⑧ 知られざる真実に迫りました!

2月26日(木)あいにくの雨になりましたが、芦屋市教委と共催で開催している芦高オープンカレッジ最終回が、多数の受講者の皆様のご出席を得て、好評のうちに終了しました。

最終回は本校非常勤講師、神戸居留地研究会の高木 應光先生による「白州次郎ー知られざる真実を追ってー」をテーマに、彼の生い立ちから幼少時代、ロンドン大学、ケンブリッジ大学時代の学業成績を含めた彼の生き様を学びました。また彼にまつわる野球やサッカー、ラグビーフットボール等についても講義が深まりました。                  

「白州次郎は『サムライ=ジェントルマン』に相応し行動をとろうとした人物だった」と高木先生は最後にまとめをされました。講義の中で、彼の第三者評及び語録まで紹介していただき、受講者の皆さんは、彼の知られざる真実に感心したり、記述の間違いに驚いたり、時には笑いがおこったりして、終始和やかなうちに講義は終了しました。

雨の中、本校までお越しいただいた皆様、ありがとうございました。またこの1年間、芦高オープンカレッジを受講された皆様、ありがとうございました。来年度も芦高オープンカレッジを開講する予定です。テーマや内容については、後日このブログでお知らせします。

校長 八木 基雄

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JENESYS 2.0 韓国青年訪日研修団来校 報告2

2月9日(月)の外務省JENESYS2.0プログラム韓国青年訪日研修団来校について、今回の交流に主に関わったバディの感想を紹介します。

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「私が緊張していたら日本語でたくさん話しかけてくれました。外国に来てもしっかり自分の事や思った事を説明できる、いい意味での自己主張が強く、上手だなと感心しました。韓国では学校が終わってからも夜遅くまで勉強しているそうで、みんな頭の回転がよく、明らかな学力の差を感じました。今回の交流では考えさせられる発見がたくさんありました。とても心に残る交流でした。」

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「この経験はとても外国、外国語に対する興味や関心がわいた良い経験だったと思います。異文化に触れる事によって今までとは違う観点で世界を見られるようになりました。」

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「日本語、日本の文化を学び、日本を愛してくれている研修団の方々に対してどのように感謝の気持ちを伝えたらいいのかわからないほど感謝しています。そして今回の出会いがきっかけでもっと自分が日本の事を知り、学び、好きになるべきだと実感しました。本当に私たちにとってとてもよい経験になりました。」 

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「一緒に日本史の授業を受けましたが、日本の歴史上の人物の名前をたくさん知っていて驚きました。本当に短い時間でしたが、とても楽しかったです。」 

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「一緒に笑ったり、お弁当を食べたりしている間にお互い少し打ち解け始め、伝えたいという気持ちと理解したいという気持ちがより強くなるにつれ、伝わる事が増えていきました。」

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「バディが日本の文化・歴史についてとても興味を持ってくれていたこと、また言語が違っていても同じ話を共有して笑いあえるということにとても感激しました。」

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「自分では気づかなかった日本の素晴らしさを知り、誇りを持つ事ができました。言語や文化の違いという壁はありますが、今はそれに不安を抱くより、その先にある人と人同士のつながりに注目したいと思います。」

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生徒の言葉から感じることは、文化の違いを超えた”Face to face” “Heart to heart”の交流になったということでした。そして芦高生が世界へと目をむけグローバルな考え方を持ち始めていると実感しました。

 文責:国際理解教育担当

 

 

 

 

 

 

自信をもって挑戦せよ!-明日から国公立大学前期日程試験

昨日(23日)は3月下旬のような気候でした。最近は太陽が昇る時間も少しずつ早くなってきており、春の足音がすぐそこまでやってきていることがわかります。新しい生命やエネルギーの躍動が随所に見られます。

先週から、家庭学習期間中の3年次生(70期生)の関西を中心にした私立大学の合否状況が届いています。合格した嬉しさのあまり学校まで報告に駆けつけてくれる芦高生。第1志望校が残念だったにもかかわらず、平常心で自習室に通い続け、後期入試や3月入試のチャンスをうかがう芦高生。1年間の進学準備の結果、憧れの第1志望に合格した69期生の喜ばしい報告も聞くことができました。彼と話をしてみると、1年間の試練は人間を大きく成長させるのだということを実感しました。このように、この時期はいつの時代も同じ光景が繰り返されます。

明日から国公立大学の前期日程試験が一斉に始まります。朝日新聞には下記のように志願者数の分析が掲載されていました。

25日に始まる国公立大学入試の2次試験の確定志願者数を、文部科学省が19日発表した。164大学551学部に計47万4546人が出願。全体の募集人員(10万1605人)に対する倍率は4・7倍で前年より0・1ポイント下がった。志願者、倍率ともに、大学入試センター試験が始まった1990年以降で過去最低となった。

 国立(82大学377学部)の倍率は前年と同じ4・3倍、公立(82大学174学部)は前年より0・2ポイント低い6・3倍だった。

この時期には大学入試に関する様々な情報が飛び交いますが、情報を取捨選択し、また情報に惑わされることなく、これまでやってきた自分に自信をもって試験に臨んでほしいと思います。合否はともかく、最後までやりきった自信はこれからの人生に十分に生かせることができます。最後の最後まで粘り強く頑張れ!芦高70期生の皆さん!

皆さんの卒業式がいよいよ今週の金曜日(27日)に迫りました。「芦高生」と呼ばれる日々もあと4日です。古巣を飛び立つ準備はできていますか?私たちは皆さんが果てなき明日へ飛び立つ日を心待ちにしています。

校長 八木 基雄

芦高生の見た震災復興-芦高の記録と芦高の果たす役割

IMG_2466芦高には、先日このオフィシャルブログでも紹介した校門側の「阪神・淡路大震災の碑」の他に、体育館1階入口側面に、当時、本校体育館等で避難生活を余儀なくされた皆さんから感謝の気持ちを込めて寄贈された記念銘板がひっそりと設置されています。その経緯を芦高に長く勤務されている芸術科のI先生に伺いました。するとI先生から、「復興をめざしてー県立芦屋高校 震災の記録」と「阪神・淡路大震災生徒記録集」5冊を紹介していただき当時の生々しい記録を辿っていきました。  

平成7年1月17日の避難所開設から5月28日の閉鎖まで、地域住民の皆さんの避難所として芦高体育館が開放されました。避難者数は開設当初の約1,500名が最多であったとのことです。(下記避難者数をご覧ください。)芦高及び県立武庫高校の職員はじめ芦高生や卒業生、四条畷市や可児市の職員の皆さんがボランティアとして避難所生活を余儀なくされた皆さんのお世話をするとともに避難所をスムーズに運営しました。

閉鎖前の5月13日「心揺さぶる出会い これからの糧に」をテーマに関係者約200名が集い大親睦会が開かれ、当時の芦屋市長も招かれました。親睦会の開会に際して、当時の校長は「このような会合ができるとは夢のような気がする。地域のみなさんと深いつながりができて喜んでいる」と話されたそうです。

銘板には次のように記されています。

心揺さぶる出会いに これからの糧に                                                    –5月13日、当避難所に関わる方 が一堂に会して開催した大親睦会の趣意書より-

  阪神・淡路大震災(1995年1月17日午前5時46分)により、当所が避難所となりました。閉所にあたり、お世話になった方々への感謝と、当避難所がかげがえのない出会いの場であったことを記念して、ここに記録として残します。            

                             1995年5月28日

避難者数の推移                                  開設当初 約1,500名                            2月1日   約650名                             3月1日   約450名                              4月1日   約250名                             5月1日   約150名  

      兵庫県立芦屋高等学校避難所 避難者 一同

IMG_2470あれから20年の歳月が過ぎました。当時避難所生活を余儀なくされていた地域住民の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。体育館のステージに立つ度に、最多1,500名の避難者の皆さんの避難生活のご苦労が忍ばれ心が痛みます。確かに街は復興したように見えますが、皆さんの心の復興はまだまだではないかと拝察いたします。 

東日本大震災での大津波の教訓から、標高3.9㍍に位置する芦高は芦屋市の津波避難ビルに指定されています。これまで数回地域住民の皆さんと共同で避難防災訓練を行い減災・防災意識を高めてきました。来る3月10日には南海トラフを起因とする地震・津波を想定した避難訓練を行います。ご協力をよろしくお願いします。

「備えあれば憂いなし」 

今後も芦高は地域住民の皆さんの万が一の際の避難所として、また災害時の司令塔として、常に「自助・共助・公助」の精神を養っていきます。

ここにあらためまして、阪神・淡路大震災、東日本大震災で尊い命を亡くされた方々のご冥福を祈り、哀悼の意を表します。

校長 八木 基雄                                                                           

 

 

歓迎!未来の芦高生!

IMG_2471地域に根ざす芦高には毎日訪問者が絶えることがありません。今年は阪神・淡路大震災から20年という節目の年でもあり、校門の側にある「阪神・淡路大震災の碑」に哀悼の意を表しながら手を合わせてくださる卒業生や地域住民の方もたくさんいらっしゃいます。今年の1月17日の朝には、芦屋市長も慰霊に来てくださいました。

この碑は平成10年1月17日、本校同窓会あしかび会員の皆様の浄財により、阪神・淡路大震災で無念にも命を落とされた在校生3名と卒業生30名の御霊を慰霊するために建立されました。

1月中旬、近隣の小学生や保育所の保育園児の皆さんが、阪神・淡路大震災の教訓を学び次世代に伝えるため、この碑を訪れ小さな手を合わせてくれました。

「勉強したくても大きな地震で勉強することができなくなったお兄さんやお姉さんの分までしっかりお勉強して、将来は芦屋高校で勉強できるようになりましょうね!」

と先生が語りかけると、保育園児たちはいっせいにうなずいていました。私は先生の話を素直に聞ける保育園児の皆さんを微笑ましく眺めていました。皆さんが芦高生となる時には創立90周年が目の前に迫っています。歓迎します!未来の芦高生!

校長 八木 基雄

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