平成28年度前期終業式(お話)

平成28年9月30日

 平成28年度前期終業式 式辞

兵庫県立芦屋高等学校長 岡田 学

 県立芦屋高等学校は、単位制・2学期制の学校です。今年は、夏休みを縮め、創立記念日を前倒しにして、3日間の秋休みを設けました。今日は終業式です。皆さんには、前期の通知表が渡されることと思います。 自分の半年間を振り返って、他の評価もして下さい。部活動はどうでしたか、家庭学習はできていますか、ルール・マナーは守れましたか?結果ばかりではりません。過程も大切です。
2日前、リオ・オリンピック セーリング470級で5位に入賞した、吉岡美帆先輩が来てくれました。前期・後期の式に来れないかとお願いしたのですが、スケジュールが合わず、28日の午後の来校になりました。せっかくのチャンスなので、学校に来ていた一部の運動部のみなさんにも集まってもらって、話を聞かせてもらいました。レースにかける思いとかオリンピックでの様子とか、話もおもしろかったのですが、私がすごいなと思ったのは、気負うことなくたんたんと話してくれる姿でした。「風や波が強ければ、自分たちの方が有利です。勝つ自信があります。」「絶対、東京オリンピックでメダルを取りたいです」落ち着いた表情に、オリンピックで戦ってきた経験からの自信、覚悟が見えたような気がしました。芦屋高校の先輩が世界で戦っている!!本当に嬉しかったです。
吉岡先輩が、リオ・オリンピックに出場できるようになったのは、177cmの身長、オリンピック経験者の吉田愛選手に出会えたことがきっかけだと思います。しかし、ヨットが好きで大学でも真剣にレースに出ていたからこそ生まれてきたチャンスだと思います。「チャンスは、つかみとるものだ」と話してくれました。
今、ここにいるみなさんにも、チャンスは同じように来るのです。自分の人生を決めるチャンスが。しっかり前を見ていて下さい。
先日、みなさんの授業の様子を見て回りました。ほとんどの人が、教科書を広げ、先生の話に一生懸命ノートを取っていました。学ぶことに無駄はありません。「素粒子のニュートリノの研究で宇宙のことがわかっても、自分には関係ない。」という人がいます。そんなことはありません、学ぶ姿が大切なのです。関係ないと思っていた知識が、思わぬところで役に立つことがあるのです。自分のチャンスをつかみたいなら、1時間、1時間が真剣勝負と思って、授業を受けて下さい。自分のチャンスは、自分でつかんで下さい。