バトンを繋ぐ

第94回全国高校ラグビー・フットボール大会兵庫県予選決勝戦では、報徳学園が力強く3連覇し、12月27日、花園ラグビー場で開催される全国大会への切符を手にしました。惜敗した関西学院高等部の主将は「個を強くし、この悔しさを晴らしてほしい」と後輩に夢を託しました。

この決勝戦に先立って、11月3日文化の日、すばらしい秋晴れの下、準々決勝がJR西日本神戸総合グラウンドで行われました。ここまで順当に駒を進めてきた芦高ラグビー部は準優勝した関西学院が対戦相手でした。会場に近づくと、伝統の「疾風怒濤」と書かれた応援幕が堂々とその存在感を示し、芦高ラグビー部の気合いの入った練習の様子が目に入ってきました。

試合は関西学院が終始優位に進めましたが、司令塔中村キャプテンの適切な指示の下、芦高フィフティーンが最後まで力の限り戦い続けました。残り時間を掲示し、大きな声で知らせる部員、給水のために敏速に駆け寄る部員、タイムリーなアドバイスをしたり、一丸となって応援する部員等々、まさしく“One for all. All for one.“ のラグビー精神が至る所で息づいていました。

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ノーサイドのホイッスルは芦高ラグビー部中村組のメンバーが次代にバトンを繋ぎ夢を託す瞬間でもありました。応援にやってきた保護者やOBの皆さんに感謝しつつ深々と頭をさげる中村組のメンバーの表情は成就感や満足感でいっぱいでした。中村組のメンバーたちには、ベスト8の誇りとラグビーをとおして培った不退転の精神や友情の堅い絆を糧に、新たな舞台にチャレンジし活躍してほしいと祈りつつ、さわやかな気分で会場を後にしました。