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再会を願って!

11月15日(土)第2回学校説明会が盛会裏に終了しました。

厳しい冬の到来を思わせる天候のなか、神戸・阪神地区を中心に130名を超える中学生、保護者、学校関係者の皆様にご参集いただき、短時間ではありましたが、芦高教育のユニークな特色や魅力の一端をご理解いただけたことと思います。これをもちまして、平成26年度のオープンハイスクール並びに学校説明会を全て終了させていただきます。これまでに賜りましたご理解とご支援に感謝申し上げます。

振り返ってみますと、新第1学区(神戸、淡路、芦屋)共通の実施日(8月21日、22日)に開催したオープンハイスクール、そして本校独自で行った10月11日の第1回学校説明会を含めると2,400名を超える皆さんにご参加いただきました。あらためまして芦高教育に関心と期待を寄せていただきました皆さんに心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。

それでは、未来の芦高生の皆さん、平成27年4月、芦屋川や宮川の満開の桜が私たちの目を楽しませてくれる頃、創立75年の伝統と創造の学舎、「自治・自由・創造」を教育綱領として様々な教育活動を展開する我が芦高で、志を高く持ち、明るく元気に生き生きと高校生活を送ってくれる皆さんと再会できることを楽しみにしています。

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*今後、推薦入試並びに学力検査、本校の教育活動等につきましては、教頭またはガイダンス課、教務課へお気軽にお問い合わせください。

校長 八木 基雄

バトンを繋ぐ

第94回全国高校ラグビー・フットボール大会兵庫県予選決勝戦では、報徳学園が力強く3連覇し、12月27日、花園ラグビー場で開催される全国大会への切符を手にしました。惜敗した関西学院高等部の主将は「個を強くし、この悔しさを晴らしてほしい」と後輩に夢を託しました。

この決勝戦に先立って、11月3日文化の日、すばらしい秋晴れの下、準々決勝がJR西日本神戸総合グラウンドで行われました。ここまで順当に駒を進めてきた芦高ラグビー部は準優勝した関西学院が対戦相手でした。会場に近づくと、伝統の「疾風怒濤」と書かれた応援幕が堂々とその存在感を示し、芦高ラグビー部の気合いの入った練習の様子が目に入ってきました。

試合は関西学院が終始優位に進めましたが、司令塔中村キャプテンの適切な指示の下、芦高フィフティーンが最後まで力の限り戦い続けました。残り時間を掲示し、大きな声で知らせる部員、給水のために敏速に駆け寄る部員、タイムリーなアドバイスをしたり、一丸となって応援する部員等々、まさしく“One for all. All for one.“ のラグビー精神が至る所で息づいていました。

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ノーサイドのホイッスルは芦高ラグビー部中村組のメンバーが次代にバトンを繋ぎ夢を託す瞬間でもありました。応援にやってきた保護者やOBの皆さんに感謝しつつ深々と頭をさげる中村組のメンバーの表情は成就感や満足感でいっぱいでした。中村組のメンバーたちには、ベスト8の誇りとラグビーをとおして培った不退転の精神や友情の堅い絆を糧に、新たな舞台にチャレンジし活躍してほしいと祈りつつ、さわやかな気分で会場を後にしました。

「全国決勝」再現~八尾VS芦屋

校長室にあるショーケースには芦高硬式野球部が辿ってきた栄光の証が陳列されています。春夏合計12回もの甲子園出場記念の旗のレプリカが燦然と輝いています。

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特に過去最高の戦績であった昭和27年全国大会での優勝旗とウイニングボールがひときわその存在を際だたせています。この第34回大会では、超高校級と評された植村投手、石本捕手(キャプテン)を擁した本校は1回戦から順当に駒を進め、決勝戦で大阪の「公立の雄」府立八尾高校と戦い、4対1で勝利しました。

それから半世紀以上が経過し、惜敗した八尾高校野球部が全国高校野球選手権大会の予選に初出場して100年になるのを記念して、11月1日、OB会他関係各位の熱い思いが叶って、記念イベントが開催されました。その式典に先立って現役チームでの全国決勝戦が久宝寺野球場で再現されました。厳かな開会式で始まり、二試合の親善試合が和やかに行われました。二試合とも八尾高校が勝利し、当時の雪辱を果たす結果となりました。

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その後に開催された記念式典では、芦高野球部OB会「翠球会」佐藤会長、同相談役石本氏と私が来賓でご招待いただき、厳粛に挙行され、両校の栄光の歴史を振り返りながら、懐かしの甲子園での試合の様子が紹介されました。戦後まもなく日本が高度成長を遂げていくまっただ中で、甲子園での晴れ舞台で同じ白球を追い続けた仲間たちの友情の堅い絆を目の当たりにしてとても感動しました。

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昭和27年全国大会優勝メンバー

写真提供 感謝! 大阪府立八尾高等学校硬式野球部OB会

芦高点描~ザクロ、みかん、カリン、夏みかんに癒されて~

秋がめっきり深まり、朝夕の肌寒さが厳しい冬の到来を予告するかのようです。
国道43号線や阪神高速神戸線と阪神電車沿いにある本校は校地も限られ、車や電車の往来の騒音で決して良好とはいえません。しかし、阪神芦屋駅、JR芦屋駅、阪急芦屋川駅からの徒歩でのアクセスの抜群の良さは県立高校のなかでも三本の指に入るでしょう。 毎日、東西南北4方向から1,000人を超える芦高生たちが元気に校門をくぐります。「おはようございます」と交わすさわやかな挨拶が清々しい朝を一段と彩ります。
また、7時過ぎには校長室の窓から聞こえてくる野球、サッカー、ラグビー部の早朝練習の声が心地よく響きます。まさに私自身が心を引き締める瞬間です。
さて校内に目を向けてみると、立派な実をつけるザクロやみかん、そして昔も今も芦高生の心の拠り所になっている藤棚が温かく芦高生を迎えてくれます。情報教室の裏手にはカリンや夏みかんの木がまるで芦高生を鼓舞するかのように大きな実をつけています。
現役の芦高生の皆さん、敷地は狭いですが時間のある時校内を散策してみませんか。きっと新鮮な発見があると思います。
本校を希望する中学生の皆さん、都会の中の自然に恵まれた本校の学習環境は抜群です。ぜひお立ち寄りください。

校長 八木 基雄

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今も昔も芦高生を迎える藤棚     美味しい実をつけるザクロの木

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校内で収穫した様々な果実      立派な実をつけるカリンの木
(ザクロ、みかん、カリン、夏ミカン)

 

芦高~創立74年の伝統と創造の学舎

芦高オフィシャルブログにようこそ。
このブログの開設を機に、校長室の窓から見える芦高や芦高生の魅力をお伝えできればと思っています。
題して「校長室の窓から」です。
本校入学を希望する中学生の皆さんや保護者の皆さんにご覧いただくとともに本校へのご理解を一層深めていただければ幸いです。私が芦高生と共有している楽しい時間と思い出の一端を不定期にお伝えすることにします。

最初は芦高の紹介も兼ねて、私が創立記念日(10月14日)に芦高生に宛てたメッセージを紹介します。

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We are 芦高!”~創立74年目の創立記念日によせて~

芦屋川畔や岩園の丘辺に秋の心地よい風を感じる今日の佳き日に、兵庫県立芦屋高等学校74回目の創立記念日(10月14日)を迎えることができることを皆さんとともに喜びたいと思います。

これまで皆さんに本校の輝かしい古き良き伝統や歴史についてお話をする機会がなく、残念に思っていました。来年度は創立75周年の節目でもあるので、我が芦高の年史を紐解き、皆さんにこの紙面にてその一端を紹介します。また、これまで幾多の苦難を乗り越えてきた不撓不屈の精神の源流を再確認しつつ、芦高にこれまで以上の帰属意識(愛校心)を高めてもらえれば幸いです。

本校は、芦屋市制施行と同じ年の昭和15年、兵庫県立芦屋中学校として創立されました。芦屋中学時代は、戦時中であり、岩園尋常高等小学校の一部を仮校舎として出発し、その後、仮校舎の移転や空襲で校舎を焼失するなどの苦難の連続でした。しかし、施設・設備が不十分でも、志の高い教員と生徒が一丸となって、芦屋中学・高校の基礎をつくりました。その後、戦後の学制改革に伴い、昭和23年に兵庫県立芦屋高等学校が発足し、県立御影高等学校との交流で男女共学になり、今日に至っています。このように「生徒の自発的活動により美しい学風と伝統をつくるべきである」との信念のもとに今の芦高の原型が築かれたのです。

この間、阪神間の伝統校として、勉学、スポーツ、文化活動にと文武両道を志す芦高生で校内は活気にあふれていました。特に、野球部の活躍はめざましく、昭和23年から10年余りは本校の黄金時代で、春、夏の県大会で毎年のように優勝し、全国高校球児憧れの甲子園に何度も駒を進めました。ついには、昭和27年夏の大会で超高校級の植村投手、石本捕手を擁した本校は、全国制覇の快挙を成し遂げ、関係者のみならず兵庫県民がこぞって「自由なる自治活動の成果」ひいては「芦高教育そのものの結実」だと歓喜し賞賛しました。

また本校は、新制芦屋高校の草創期が源流となる「自治・自由・創造」の教育綱領を掲げ、芦高生の柔軟な発想力や想像力を尊重しつつ、自治力や論理的思考力などの社会人として不可欠な資質を養ってきました。そしてこの理想の精舎を巣立っていった28,000名を超える有為の人材は、国内外を問わずあらゆる分野で活躍しています。このことは一人ひとりの芦高生や教職員の努力の成果であることは言うまでもありませんが、PTA、同窓会(あしかび会)の諸先輩方、地域住民の方々のお力添えの賜でもあります。そんなすばらしい先達にあらためて感謝の意を捧げたいと思います。

さて最後になりましたが、現在の芦高生の皆さんが果たすべき重要な役割は、卒業生諸氏が、品位と誇りをもって培ってきた校風や伝統を継承しさらに発展させること。輝かしい歴史に彩られた芦高というキャンバスに新たな歴史を刻むべく、果てなき明日へ大きな翼を広げて力強く羽ばたくこと。そしてこれからも“We are 芦高!”の気概をもって、自治に裏打ちされた自由を楽しみ、夢を叶えるための一歩一歩を大切にして着実な歩みを続けることです。こんな私の願いを、いつも明朗で素直な芦高生に託し、未来永劫「名門芦高」の名声が轟き続けるよう、皆さんの不断の真摯な努力を期待して、創立記念日によせるお祝いのことばとします。

平成26年10月吉日
歴代校長を拝顔しながら校長室にて