7月31日(金)、1年生人間科学類型の生徒たちが、大阪ガスのガス科学館と、京都大学複合原子力科学研究所を訪問しました。
最初に訪れたガス科学館では、動画や実験、タブレットを活用した体験型学習を通して、「エネルギーとは何か」について学びました。



地球温暖化が進む現代において、大阪ガスが環境問題の解決に向けて取り組んでいることや、私たち一人ひとりが日常生活の中でできることについて知り、考える貴重な機会となりました。
特に印象的だったのは、日本が目標として掲げる「カーボンニュートラル」についての学習です。エネルギーを生み出す際には化石燃料の燃焼などにより二酸化炭素が発生しますが、その排出量を可能な限り削減するとともに、植林などによって二酸化炭素を吸収し、排出量と吸収量を実質的に均衡させることで、温室効果ガスの排出を実質ゼロにするという考え方を学びました。
また、大阪ガスが進めている「メタネーション」と呼ばれる技術についても学びました。これは、二酸化炭素と水素から都市ガスの主成分であるメタンを合成する技術であり、エネルギーの利用に伴う二酸化炭素排出量の削減につながることが期待されています。最先端の技術開発に触れることで、科学技術が社会課題の解決に果たす役割の大きさや、科学の面白さを実感することができました。
次に訪れた京都大学複合原子力科学研究所は、京都大学が所有する附属研究施設の一つであり、原子力や放射線に関する最先端の研究が行われている大規模な施設です。


施設では、研究内容の一つである「中性子放射化分析」について説明を受けました。この分析法は、試料をそのまま装置に入れ、原子核に中性子を照射することで原子核を励起状態にし、その際に放出されるγ線を測定することで、物質を構成する元素の種類や量を分析する技術です。試料を溶かしたり壊したりすることなく、高い精度で元素を調べることができることを学びました。
この技術は近年、レアメタルの分析にも活用されており、鹿児島湾の海底からレアメタルの一種であるアンチモンが確認されたことから、これまで資源が乏しいと考えられていた日本近海にもレアメタル資源が存在する可能性があることが明らかになりました。
さらに、中性子放射化分析は、公害問題として知られるイタイイタイ病の原因究明にも大きく貢献しました。原因物質であるカドミウムを特定する上で重要な役割を果たしたことを知り、原子力科学や放射線利用が、資源探査や環境問題の解決など、私たちの社会に幅広く役立っていることを学ぶことができました。
