人間科学類型(1-6)は、地域課題の解決や地方都市における地域活性化の事例を学び、グローバルリーダーとしての資質を育成するため、地域活性化の先進地域である兵庫県豊岡市を2日間(12/17・18)にわたり訪れました。
2日目(12/18)の午前中は豊岡市役所を訪問しました。今年度から文部科学省の制度が変更になり、新たに専門職大学という学校が開設されるようになりました。その新たに開設される専門職大学のうち、兵庫県が豊岡市で開設を予定している国際観光芸術専門職大学の設立について、豊岡市役所観光文化戦略室室長の岡亮吾さんにお話を伺いました。まず、豊岡市が直面している問題点について触れ、その問題点の解決のために、市役所が様々な取り組みを行っていることを知りました。その取り組みの一つが国際観光芸術専門職大学です。演劇とテーマにして芸術と文化を学べる学生を育て、豊岡から世界へ発信していこうというものです。この大学ができることで、人が集まり、文化が醸成され、地域の人たちも元気になり、豊岡市の活性化につながることが期待されています。今行われている総合型選抜(推薦入試)では、募集定員の10倍の志願者が集まったそうです。まだ建設中のキャンパスや学生寮も、バスの車窓から見ることができました。三田にも関西学院大学がありますが、このように大学が立地することで地域の活性化につながることを学びました。
午後は市街地からバスで20分ほど離れた城崎温泉を訪れました。まずは昼食を兼ねて2時間のフィールドワークを行いました。昨日と午前の学習をふまえて、「城崎温泉の魅力は何か」や「地域活性化のヒントはどこに隠されているか」をテーマにフィールドワークを行いました。事前に人から聞いたり、インターネットや雑誌で調べてはいましたが、実施に温泉街を歩いて回ることで、新しい発見があったり、温泉街の魅力を体感することができました。コロナの影響もあり、外国人観光客は全くおらず、日本人の客足も少なめでしたが、それでも飲食店やお店には行列もでき、活気のある街だと思いました。ちょうど国語の授業で学習した志賀直哉の「城の崎にて」の舞台にもなった温泉街で、小説で読んだ風情をそのままに体感することができました。
フィールドワークの後は城崎国際アートセンターを訪れ、館長の田口幹也さんにお話を伺いました。城崎温泉のかつてのお荷物施設が、今では芸術文化のメッカとして生まれ変わったこと。人と人との思いがけないつながりが今の城崎温泉や豊岡の成功に繋がっていることなどを教えて頂きました。
2日間の研修を通じて、誰も思いつかないような豊岡市の新たな挑戦に感心する一方で、三田市を含めた日本各地の地方都市にも、同様かそれ以上の可能性が埋もれていることに気づかされました。そして、そのキーパーソンに将来の自分達もなれるのではないかとさえ思えるようになりました。お世話になった豊岡市の皆さんありがとうございました。