9/30 HGLC グローバルデザイン研修

今回の研修は2年生の人間科学類型の生徒が、日伯協会とJICA関西を訪問し、移民の歴史や国際協力、難民について学びました。

まず日伯協会では、ブラジルに渡った日本人移民の歴史についてお話を伺いました。現在、ブラジルには約250万人の日系人が暮らしており、世界最大の日系人社会となっています。

日本では明治時代から海外への移民が盛んになり、ハワイやアメリカ本土へ多くの日本人が渡りました。しかし、日本人が安い賃金で働くことから現地の人々の仕事を奪うとみなされ、迫害を受けた歴史もあります。1924年にはアメリカで排日移民法が成立し、日本人はアメリカ以外の移住先にも目を向けるようになりました。

一方、ブラジルでは1888年にアウレア法が成立し、コーヒー農園などで働く労働力が不足していました。そこで、移民を受け入れたいブラジルと、海外へ移住したい日本の考えが一致し、日本人のブラジル移住が始まりました。しかし、言葉や食文化、生活習慣の違いに加え、厳しい労働環境もあり、農園を離れる人も少なくありませんでした。

そのような中でも、コーヒー農園に残った日本人は、間作などの工夫をしながら少しずつ資金を蓄え、自分たちの農地を手に入れていきました。その後、日本人同士で協力して農地を広げ、農業を発展させていきました。

また、日本人はブラジルの農業やアマゾンの開拓にも大きく貢献しました。コーヒーの輸出に使うジュートの生産や、ピメンタ(胡椒)の栽培などにも関わり、さらに中央高原のセラード開発では、大豆の大規模な栽培にも貢献しました。

こうした日本人の勤勉さや工夫、協力する力などが評価され、「ジャポネース・ガランチード」という「日本人は信頼できる」という言葉につながったことも印象に残りました。

その後、JICA関西を訪問し、国際協力について学びました。研修では「お腹が空いたらどうする?」「知らない言葉が出てきたらどうする?」といった身近な質問から、世界には私たちが当たり前だと思っていることが当たり前ではない人々がいることを教えていただきました。

世界196か国のうち146か国が開発途上国であり、教育や貧困など、さまざまな課題を抱えています。しかし、国際協力は一方的に「助ける・助けられる」という関係ではなく、お互いに支え合う「協力」であることを学びました。

さらに、青年海外協力隊として活動された芳島さんから、実際の経験についてお話を伺いました。インドネシアでは、村人たちとの話し合いから「トイレがほしい」という声が出ました。現地では屋外で排泄することによる感染症が問題となっており、特に赤ちゃんの死因として下痢が大きな問題になっていたそうです。この話から、支援する側が必要なものを決めるのではなく、現地の人々の声を聞き、一緒に解決方法を考えることが大切だと感じました。

最後に、難民についても学びました。難民とは、貧しい人やかわいそうな人ということではなく、戦争や迫害など、自分の意思ではどうすることもできない理由によって故郷を追われた人々です。現在、故郷を追われている人は世界で1億1780万人にも上ると知り、その規模の大きさに驚きました。

今回の研修を通して、移民、国際協力、難民という異なるテーマの中にも、「異なる背景を持つ人々が互いを理解し、支え合う」という共通点があると感じました。今回学んだことを、自分とは関係のない世界の問題として捉えるのではなく、自分自身の生活とつなげて考えていきたいです。