日別アーカイブ: 2023年2月27日

1年生対象がん教育講演会(1月30日(月)7限実施)

 本講演会は、生涯のうち国民の2人に1人は何らかのがんにかかると言われていることを受け、「がんに関する正しい認識を深め、がん予防や早期発見につながる行動変容を促し、がんと共に生きる社会づくりに寄与する資質や能力の育成を図る」目的で行いました。今年度は、三田市のけやき台でクリニックを営む「たなかホームケアクリニック」の田中章太郎先生と、訪問介護士として働き、一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会に所属し、自らもがん患者である津野采子さんにお話していただきました。

 前半は田中先生が津野さんへインタビューしながら、告知を受けた時の気持ちや治療費、がん保険の話等、津野さんの実体験をご自身の仕事での経験から学ばれたことを交えながら、非常に具体的にわかりやすく教えていただきました。その話し方からは悲壮感などは一切感じられず、前向きに生きている生の姿を見せていただきました。

 後半は「折れない心を育てる心の授業」と題して、苦しみの原因は何か、わかってくれる人とはどのような人か、反復法を大切にすること等を教わりました。途中、生徒が詩の朗読をし、最後に謝辞を伝えました。

 「重い話を聞かされるのかな」「講演会か、堅苦しいなぁ」と思っていた生徒たちも、「現実を受け入れて前を向いて生きている方がとても素敵」、「普段の生活にある幸せを見つけることが大切」という感想を持つようになり、がんに対する印象が変わったようでした。

 また多くの生徒にとって「いのち」について深く考える良い機会になったようです。自分の大切な人々の闘病生活を思い浮かべながら聴いていた人もいました。家族にも今日の講演の内容を伝えたい、という生徒も多かったです。がん教育を通じて、大切な「いのちの教育」「折れない心」について教えていただきました。

 公私ともにお忙しい中、大変貴重な機会を準備していただいた田中先生、自分の経験を惜しみなく伝えてくださった津野さんをはじめ、関係してくださった皆様に心よりの感謝をお伝えします。