平成28年度後期卒業証書授与式(高校)

快晴の中、10時より卒業式が行われました。初めての試み、一人ずつ証書を渡す、渡したところをビデオで撮影してライブで保護者に見えるように投影するということを行いました。予行の時の戸惑いはなくスムーズに流れていきました。やはり卒業証書は紙切れ1枚ですが重みを感じていましたし、一人ずつ声をかけると、素晴らしい笑顔で返してくれました。今まで在学中には見せなかった笑顔ではなかったかなと思います。先生方に苦労をかけましたが、やって良かったとも思います。答辞も送辞も感動的なものであり、厳粛に式が進行していきました。在校生を含め生徒たちが本当に成長したのだと感じた一日でした。

 

式  辞

校庭の木々にも早春の息吹が感じられる今日の佳き日、多数のご来賓並びに保護者の皆様のご臨席を得て、平成二十八年度後期卒業証書授与式を挙行できますことを、心より、厚くお礼申し上げます。

ただいま、卒業証書を授与いたしました百五十五名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。

高校三年間、また四年間、五年間は人の一生涯においても単なる時間の経過ではありません。とりわけ皆さんの阪神昆陽高校で過ごした高校生活は「同じ敷地にある特別支援学校との触れ合いを通じ、豊かな人間性を育むとともに、社会におけるノーマライゼーションの理念を進展するための礎となる学校」を目指すということで、全国的にも例がない実践を君たちは行い、自らの心と体を鍛え、かけがえのない青春の時を紡いできました。

また、夢に向かって必死に勉強した人、学業と仕事を両立させながら通った人、学校内外におけるスポーツなどで優秀な成績を修めた人、生徒会活動を通して学校を盛り上げてくれた人、途中から入ってきた川西教室の人、数え上げたらきりがありません。私たち教職員一同は、皆さんたちの高校生活における努力と研鑽に敬意を表するとともに、この卒業の感激を胸に、皆さんのさらなる飛躍を期待しています。

これから皆さんは大学、短期大学、専門学校、就職、現在の仕事を継続とそれぞれの進路へ進みますが、阪神昆陽高校で学んだことを糧としてそれぞれの道で頑張ってください。みなさんのこれまでの努力に対し、心からの拍手を送るとともに高校卒業という、新たな世界に羽ばたかれる皆さんに「思うは招く」という言葉を贈ります。もしあなたが「将来宇宙飛行士になりたい」とまわりの人に言ったとき、まわりの人たちは「そんなの無理だ」「できるわけない」と言うかもしれません。でも、その人たちは宇宙飛行士になったことがない人たちです。なったこともない人たちがなぜ「どうせ無理だ」と言えるのでしょうか? そこになんの根拠があるのでしょうか? 宇宙飛行士の毛利衛さんだったら「無理だ」と言うのでしょうか? 「やったことがない人」たちの意見に耳を傾ける必要はないと思います。そうやって人の自信を奪ってしまうのは、既に自信を失くしてしまった人たちなのかもしれません。まじめで誠実な人ほど、「失敗はダメだ。絶対に成功しないと」と思っています。そうすると、リスクのある挑戦ができなくなります。失敗できないから。でも、失敗はマイナスじゃないと思います。失敗は今後の人生をより良く送るための過程にすぎないんです。だからうまくいかなくて逃げるのもアリです。自分を責める必要はありません。最初からなんでもできる人なんていません。わたしたちが今やっていることだって、最初から完璧にできた人はいないはずです。「できないことをできるように追いかけるのが”夢”なんじゃないか」と思います。何でもまずは「やってみよう」と思うこと。「できるかできないか」ではなく「やるかやらないか」です。できない理由を考える暇があるなら、「どうすればできるのか」を考えて挑戦していって欲しいと思います。思って挑戦していくことによって、自分の夢を自分で招くことができるのです。これこそが「思うは招く」なのです。これから様々なことに挑戦していくみなさんの輝かしい前途に、幸多かれと祈念してやみません。

最後になりましたが、ご来賓ならびに保護者の皆様から、本校に寄せられましたご厚情とご支援に対しまして、厚くお礼申し上げます。そして、今後とも変わらぬご協力、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。

平成二十九年二月二十五日

兵庫県立阪神昆陽高等学校長   尾原周治

一人一人手渡しされた卒業証書IMG_1830[1]

校長式辞IMG_1831[1]

PTA会長祝辞IMG_1832[1]緊張した面持ちの卒業生IMG_1833[1]

卒業生からの記念品の目録贈呈IMG_1834[1]

在校生の送辞IMG_1836[1]

卒業生代表の答辞IMG_1838[1]

みんな胸を張って退場していきました。

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