2月27日(土)10:00より後期卒業式が行われました。たくさんの来賓、保護者の方々、をお迎えし厳粛な式でした。
1,2,3部合わせて151名の卒業です。送辞は生徒会長の松本さん、答辞は68歳で入学し4年間ほとんど休むことなく優秀な成績をあげた尾崎さん夫婦でした。答辞を受けていましたが思わずこみ上げるものがあり、壇上で涙してしまいました。卒業生にこれからの活躍を期待しています。
式 辞
校庭の木々にも、早春の息吹が感じられる 今日の佳き日、ご来賓並びに保護者の皆様のご臨席をたまわり、平成二十七年度後期卒業証書授与式を挙行できますことを、心より、 厚くお礼申し上げます。
ただいま、 卒業証書を授与いたしました 百五十一名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。
高校三年間、また四年間は人の一生涯においても単なる時間の経過ではありません。 とりわけ皆さんの 阪神昆陽高校で過ごした高校生活は「同じ敷地にある特別支援学校との触れ合いを通じ、豊かな人間性を育むとともに、社会におけるノーマライゼーションの理念を進展するための礎となる学校」ということで、全国的にも例がない実践を 君たちは行い、自らの心と体を鍛え、かけがえのない青春の時を紡いできました。また、学業と仕事を両立させながら頑張った人、68歳で入学し、4年間ほとんど休むことなく勉学に励み 優秀な成績をあげ、周りの模範となった人、学校内外におけるスポーツなどで 優秀な成績を修めた人、生徒会活動を通して学校を盛り上げてくれた人、数え上げたらきりがありません。私たち教職員一同は、皆さんたちの高校生活における努力と研鑽に敬意を表するとともに、この卒業の感激を胸に、皆さんのさらなる飛躍を期待しています。
皆さんたちの輝かしい門出に際し、私の好きな「たんぽぽは落ちたところで花開く」という言葉を、はなむけの言葉にしたいと思います。
「たんぽぽは落ちたところで花開く」この言葉通り、タンポポの種は落ちる場所を選んでいるわけではありません。 しかしながら、風に運ばれて落ちたその場所でしっかりと根を張って、時期がくれば黄色の美しい花を咲かす、皆さんも同じで「今、自分のいる場所が自分を活かす場所」なのです。
自分のいるところで、自分なりの種をまき、芽が出てきたら水をやり、大切に育てていく。そこにどんな花が咲くか、それはまさに皆さんがどう生きてきたかの証でもあります。
生きるということは、一日一日の積み重ねです。 「一日一生」という言葉もあります。 今日一日を頑張ろうという気持ちが大切です。 今日一日を誠実に生きなさいということなのです。 そして自分の置かれたところで一生懸命頑張り、美しい花を咲かせてください。
どうか 阪神昆陽高等学校の卒業生としての自信と誇りを胸に、二十一世紀をたくましく生きてほしいと 願っています。皆さんの輝かしい前途に、幸多かれと祈念してやみません。
最後になりましたが、ご来賓ならびに 保護者の皆様から、本校に寄せられましたご厚情とご支援に対しまして、厚くお礼申し上げます。そして、今後とも変わらぬご協力、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。
平成二十八年二月二十七日
兵庫県立阪神昆陽高等学校長 尾原 周治