9月18日金曜日、育友会長、武庫東中学校校長先生、常陽中学校の先生、育友会の役員の方々を迎えて、厳粛な卒業式を行うことができました。1部一人、2部一人、3部一人の三名の卒業式ですが、とても生徒たちの心に残る式でであったと思います。三人の前途に幸多かれと
願っています。
式 辞
風のそよぎも秋の気配が感じられる今日の佳き日に、ご来賓の本校育友会会長佐藤真佐美様ならびに武庫東中学校校長 長田こうじ様 常陽中学校 三浦としのり様、育友会役員の皆様、そして保護者の皆様にご臨席をいただき、平成二七年度前期卒業証書授与式を挙行できますことを、心よりお礼申し上げます。
横田君、谷川さん、山口君卒業おめでとうございます。また、保護者様には、お子様のご卒業を心よりお祝い申し上げます。
三人は高等学校における所定の課程を終え、本日めでたく卒業の日を迎えました。本校の教育活動に対して、常に前向きに一生懸命取り組んできた姿勢は、全職員が賞賛しています。一方で、高校生活を振り返ってみると、苦しんだこと、悩んだこと、困難なことも多々あったのではと思います。君たちはそれを乗り越えて、今日という日に至りました。
横田君は生活のリズムを整え受講科目の単位をすべて修得し、卒業後は自動車整備への道へ、谷川さんは芯が強く、何事にも集中してやるときはやるという強さを持って学業にあたり、卒業後は就職へ、山口君は粘り強く、最後までやり通す力を持っており、学業と仕事との両立をはかり、卒業後はその仕事を継続すると聞いております。この三人のこれまでの努力に対し、心からの拍手を送るとともに高校卒業という、新たな世界に羽ばたかれる皆さんに、「三つのこころ」を贈ります。
まず第一は、「感謝のこころ」です。
今日の日を迎えられたのも親御さんやご家族の方々、友人や仲間、多くの方々の支えがあってのことです。感謝の心が謙虚さを生みます。君たちの行く手に感謝の心があれば、困難の壁の前で潰れることはありません。
二つ目は、 「自立のこころ」です。
自立の心は困難を切り開く生きる力です。自分の中に、判断、選択、責任の原理を持って生きること、善悪の判断力、自分の物差しを持ち、良心の灯火(ともしび)を育ててください。
三つ目は、「共生のこころ」です。
今後、益々国際化、少子高齢化社会が進行します。君たちは特別支援学校との共同の学びや一緒におこなった行事を通して学んで身につけてきた、支え合い、励まし合っていける豊かな心、共生の心が、困難にあっても負けずにこころ豊かに生きることを教えてくれます。
この三つ、「感謝の心」「自立の心」「共生の心」を胸に刻んでください。そして、阪神昆陽高校で共に学んだ友情を大切にして、新たな世界に羽ばたいてください。
三人の輝かしい前途に、幸多かれと祈念してやみません。
最後になりましたが、ご来賓ならびに保護者の皆様から、本校に寄せられましたご厚情とご支援に対しまして、厚くお礼申し上げます。そして、今後とも変わらぬご協力、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。
平成二十七年九月十八日
兵庫県立阪神昆陽高等学校長 尾原周治