【校長室より】3学期終業式に寄せて
PDF版はこちら
※本日の終業式は、放送により行いました。
令和元年度が終わります。皆さんにとって今年はどんな1年でしたか?
新型コロナウイルスの感染拡大によって、落ち着かない日々が続いています。皆さん、大丈夫ですか?でも、こんな時だからこそ、落ち着いて、今年1年を振り返り、来年の目標をしっかり立てたいものです。
嬉しかったことを2つ紹介します。1つ目、2月1日に学校評議員会がありました。学校評議員会とは、保護者や地域の方に委員になっていただき、本校のことについてご意見をお聞きする会議です。その委員さん中に今津水波町にある和ろうそくの店 松本商店の社長さんがおられます。その方がこんな話をしてくださいました。ある日、松本さんは和ろうそくの実演販売をしていたそうです。そこである年配の男性のお客さんと話をしていると本校のことが話題になりました。そのお客さんは言われたそうです。自分は毎年西宮今津高校の文化祭行っている、劇を楽しみにしていると。地域の方が毎年本校の文化祭の劇を楽しみにしてくださっていたなんて想像もしていませんでした。すごいことです。今年度、2年次生の劇はどのクラスもずいぶん頑張っていました。その方はきっと楽しんでくださったのだと思います。来年度は1年次の番です。文化祭の劇、頑張ってほしいと思います。
もう一つ嬉しかったこと。2月20日の1年次の年次通信を読みました。総合学科発表会を振り返っての特集号でした。2,3年次の発表・展示を見てある人は、こんな感想を書いていました。「1年次に比べて2・3年次は全員がとても堂々としていたと思います。はきはきと話し、ずっと原稿を見るのではなく「聞いてほしい」という気持ちが強く伝わるような顔つきでお客さんの方を見渡していたので、私もそうしようと思いました」。4月ごろに比べてどのように成長したと思うかについて、ある人は「4月ごろの自分には夢が一つもなくて興味のあることもなかったけれど、この1年で職業人インタビューや校外学習を通して積極的に調べたりして自ら行動するようになりました」。またある人は「『自信を持てる自分になりたい』そう2分間スピーチに書いたように、私は今、入学した時に比べれば自信をもてていると思います。いろんな発表をしてきて、自分のことに意識が高まってきて確実に成長できていると感じています」。
1年次生が上級生を見て自分も頑張ろうと思っていること、1年前に比べて成長している自分を感じている人が何人もいるということは校長としても嬉しいことです。
さて、来年度に向けての話です。私は皆さんに「本校を卒業した後、どこに行っても通用する人間になってほしい」と思っています。どこに行っても通用する人間になるにはどうしたらよいのか。もちろん日々の学習が欠かせませんが、すべての基礎となる大切なことがあります。それは「人間性」です。一人の人間として人から信頼される人になることです。そのためにどうすればよいのか。さまざまなことが必要です。でも、その基礎3つあると思います。1つめ、挨拶です。誰にでもさわやかに挨拶がしっかりできる。2つめ、ルールやマナーが守れる。自分が所属するところにはそれぞれルールがあります。それが守れる。3つめ、人に思いやりをもって接することができる。これは意外と難しい。そんなつもりはなくてもふとした一言やとっさの表情で人を傷つけてしまうことがあります。そんな失敗を繰り返して、少しずつ思いやりをもって人に接することができるようになるのだと思います。
皆さんは、これらが身についていますか?たぶん、この3つは高校時代までにやっておかないとその後は身につけるチャンスがなかなかないかもしれません。なぜなら、高校を卒業してしまったら、こんな基礎的なことを皆さんに注意してくれる人がいないからです。人間性が高まってくると皆さんは自信がついてくると思います。自信がつくと勉強にも集中することができるはずです。春休みの間に自分を振り返ってさらに人間性を高めることを考えてみてください。
まもなく44回生が入学してきます。2年次の皆さんは4月から最高学年、1年次の皆さんも先輩です。新入生に西宮今津高校の良さをしっかり伝えてください。
( 校長 梶 美由紀 )