ごあいさつ
このたび、兵庫県立篠山鳳鳴高等学校第25代校長を拝命しました西田利也です。伝統ある母校の舵取りを任されたことの重責を受け止め、一層地域から期待される学校となるよう取り組んでいきます。 さて、教育には不易と流行があります。
教育の流行とは時代の変化に柔軟に対応した教育です。AI技術の進展や地球規模の問題の深刻化やグローバル化、多様化など、社会の変化が速く激しい予測困難な時代となっています。そのような時代を力強く生き抜くには、一人一人が社会に参画し、より良い社会を創造していく主体者とならねばなりません。そのためには社会の出来事に関心を持ち、現れる現象や課題の本質(原因)を理解し、他者と協同しながら問題解決する力を身につける必要があります。本校が探究活動に重点的に取り組む理由がここにあります。そして目標に向かう手法として新たにSTEAM教育を取り入れるとともに、柔軟な教育課程を編成できる単位制を導入することとしました。これまで積み重ねてきた取組の上に、新たな教育活動を展開し、これからの時代に求められる力を培っていきます。
一方、教育の不易です。どんなに社会が変化しようとも、時代を超えて変わらない価値のあるもの、それを培う教育です。本校には、創立から約150年に及ぶ教育の根底となる論語の「一以貫之」があります。「一」とは「仁」であり、「仁」すなわち「忠恕」です。一生涯を通じて真心や思いやりの心を大切にして人生を送るという意味になります。これを基に、新制高校となり生徒信条「勉強第一、正義の実行、身体の強健」が制定され、今日に至っています。これが本校の不易であり、実践目標です。
本校の校歌に
はるかをのぞむ 眼ざしは 山なみつづく 空のおく
世界の風 世界のながれ さぐりもとめて 澄みまさる
と歌われています。高校生活3年間でふるさと丹波篠山にしっかりと根を張り、そして鳳となって世界へ羽ばたく、志高い鳳鳴健児を育てていきます。
最後に、本校が兵庫県が誇る県立高校として、生徒・保護者、同窓生、地域の皆様の期待に応えられるよう、教職員一丸となって取り組んでいきます。
どうぞ鳳鳴に一層ご期待ください。

2025年4月
県立篠山鳳鳴高等学校
校 長 西田 利也