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< 2019年9月2日 月曜日 始業式式辞 >

おはようございます。第2 学期を迎える始業式です。1 学期の終業式でお願いしたことは、1
命を大切にし、元気で健康な生活をすること 2 目的・目標を持った生活をすること です。
これは、決して夏休みだけにお願いすることではありません。2 学期ももちろんですが、これから
もずっとお願いしていくことに変わりはありません。

命を大切にし、元気で健康な生活をすることは、生活の中でも根本中の根本です。それは、相
手のことを思いやり、自分のこともしっかり見つめて自分自身を大事にすることで成り立ってい
くものです。自分のことだけしか考えず、相手を傷つけることに平気なってしまっては、大事な
命は傷つきます。そうなってはダメだと思っています。元気で健康な生活をするのも、目的・目
標を持つことができれば、自然と健康な生活になります。好きなこと、夢や志を持てるように、
日々を大事に過ごしてください。先生方は、みんな、皆さんの味方です。この2 学期を、これか
らの日々を充実した良きものになることを望みます。

2 学期は体育大会や講演会、月に1 回は全校集会があり、2 年生は修学旅行も控えます。そして、タイ王国からの訪問があり、交流事業があります。今から、夏休みを3 回繰り返すと、年が明けます。そして、3 学期に2 回もありません、を繰り返すと、1 年が終わるんです。皆さん、夏休みをあっという間だと感じませんでしたか。そのあっという間をほんの5 回も繰り返すと、もう1 年が終わるんです。1 日1 日は恐らく長いでしょう。時が早く経つことを望むことも多々あるかもしれません。しかし、時は必ず過ぎ去り、時間は経過します。止まることはありません。それゆえ、早く過ぎ去れと思っている時間を長く感じている時間を精一杯有効に使うようにしてもらいたいと思います。今を大事にしてください。この今の積み重ねを大事に、今の時間を大切に使ってください。

1 年生、多可高校生にきちんとなってください。「高校生」であるということを自覚した行動を
とれるようになってください。クラスづくりがしっかりできていますか。多可高校生としての日々
を一日一日大事にしていますか。他の人のことを思いやって行動できていますか。しっかりと仲
間のことを思いやって行動できなければ、高校生としての自覚は生まれづらいです。皆さんが、
しっかりと多可高校生になることで、伝統は受け継がれていきます。

2 年生、中だるみという言葉はありません。屋台骨になり、学校全体を引っ張ってください。自
分が何をすべきかをしっかり考え、学校の中心としての自覚を持っての行動を実践していってく
ださい。次の世代にも良き伝統を伝えられるよう、主体性を発揮させて欲しいと思います。多可
高等学校は皆さんの行動力で決まります。

3 年生、自己実現に邁進して、自分の希望を叶えてください。進路の実現は団体戦です。自分が
決定したからそれで良しとするのではなく、お互いに支援し合って、全員が進路先を決めてこそ
の進路実現です。進路先が決まったから授業を聞かないとか、私語をするとかではなく、他の人
の決まることを願って、自分にできることをする、ということです。そして、みんなで最後は喜
び合いたいのです。

2 学期も、多可高校のみんなにとって、本気で元気な日々となり、皆が幸せになることを願って
式辞といたします。

<2019年7月19日 金曜日 終業式式辞>

始業式から103日目、授業のある日だけを勘定すると68日目の今日、1学期が終了します。

1学期の間に平成が終わり令和ともなりました。多可高校の夏季休業が始まります。9月1日まで、44日間です。この1学期は、大きな事故なくここまで、過ごすことができました。これは皆さんの精進であることは間違いありません。ここで精進とはひとつのことに一生懸命頑張るという意味です。皆さんは、頑張った毎日を過ごしたんだと思います。妙見祭や球技大会でのクラスや文化部の力の結集は見事でした。これからも吹奏楽部などそれぞれの発表の場がまだまだあると思います。力を出し惜しみせず、活動してください。皆さんが、本気であることがよくわかりました。運動部の力の結集も素晴らしかったです。応援に行ったときの運動部の総体での活躍は感動的でした。6月初めに女子バレーボールとソフトボールの応援を掛け持ちしたときは、1日に2つとも勝利を収めました。私自身は勝利しか見ていません。先日の野球部の試合も白熱したゲームで、感動的なものでした。全力を尽くしていたと思います。それぞれが負けたということに悔いは残ると思いますが、皆さんが日頃の練習から培った力というのは間違いなく素晴らしいものでありますし、否定されるものではなく、これからの人生にしっかりと生きてくるものです。学校評議員会があり、そのとき是非言っておいて欲しいことがあると言われました。「気持ちの良い挨拶をしてもらえる」ということでした。「あいさつ」をしてくれることで、元気が出る。力をもらえる、とおっしゃっていました。私自身も皆さんに朝の元気な挨拶や、掛けられる言葉で力をもらっていると感じています。これが多可高校の力の源になっているのかもしれません。私は、他にも下駄箱の靴入れがきれいことと、自転車をきれいに並べていることは素晴らしいと思っています。毎日、何気なくしていることを、一生懸命頑張ってしていることは、必ず誰かが見ていて、「頑張ってるんだな」って認めてくれています。何気なく続けていること、その毎日を大事にしてください。

この44日の長期休業を迎えるに当たって、言うことはいつものとおり大きく2点です。

ひとつは、命を大事にし、健康な生活をするということです。かけがえのない命です。自分の命をしっかり見つめ、傷つくようなこと、傷つけるようなことはしてはいけません。44日間、健康な生活を、まずは送ってください。安全、安心、無事な日々がまずは一番です。

もうひとつは、目的・目標を定めた生活をしてください、ということです。

3年生は進路実現のために、2年生は屋台骨となるために、1年生はしっかりとした多可高校生となるために、何をしていくのか、具体的な行動が大事な時期となります。勉強をする、部活動をする、試験を受ける、自分のしなければならない具体的な行動の目的・目標を一つで良いから決めてください。そして、行動をしっかり継続してください。時代が変わり、入試や学校のカリキュラムも時代に合わせて変わっていきます。大きく変化する時代となっています。その時代の中で、皆さんの寿命も、107歳ぐらいと言われています。今から、90年ぐらいを誰もが生きていきます。今から90年前は1929年です。昭和4年。昭和4年の17歳が、令和元年に107歳です。昭和4年って17歳で学生をしているのは、15%ぐらいです。今は98%ですよね。世界恐慌とかがあって、本当に不景気な時代です。そのとき17歳だった人が今107歳で、そのときにあった仕事って、今はどうなっているんでしょうか。でも、今から皆さんはもっと変化の激しい時代を生きます。皆さんが時代をつくっていくんです。90年先を考えれば、多可高校での3年間を振り返るとあっという間でしょう。しかし、その1日1日は長く感じるのかもしれません。長く感じるから振り返ればあっという間なのかもしれません。夏休みも振り返れば、いつもあっという間の44日なのかもしれません。44日と90年間を同じ時間として語るわけではありません。ただ、時間はいつも、長いようでいて振り返るとあっという間です。有効にしようと考えるならば、やはりひとつでもいいから、できることを増やすことです。夏休みの44日間続けて何かをすることを1つでも決めて、続けてみることだと思います。10分本読むことでもいい、日記をつけてみることでもいい、楽器を1つマスターすることでもいい、夕ご飯の後の皿洗いをするでもいい、続けてできることのきっかけになる日々にして欲しいと思います。そして、夏休みが終わっても続けていければ、習慣になります。考えなければ1日は早いだろうし、時もあっという間に過ぎ去っていくでしょう。時間を大事に、考えて、具体的に動いていけば、時間を有効に充実して使えます。そして、これからは、何気なく毎日できることを増やしてください。44日というのはチャンスの時です。

3年生で18歳になった人、18歳選挙権が施行されて3年です。選挙権を是非行使してください。これも具体的な行動です。自分自身を成長させてください。多可町役場では、今年の8月19日月曜から23日金曜までの1週間、議会をやっている議場を自習室として開放するということです。勉強、自習の場として使ってくださいということです。有効に使ってください。安全、安心、健康が一番です。9月2日、全員、元気な顔であいましょう。以上で終業式のあいさつといたします。

第四十三回卒業式

式    辞

春の訪れが目前に迫るこの佳き日に、多数のご来賓並びに保護者の皆様方のご臨席を賜り、平成三十
年度  兵庫県立多可高等学校  第四十三回卒業証書授与式を挙行できますことは、何よりの喜びであり、
皆様方には心より厚く感謝申しあげます。

ただいま卒業証書を授与いたしました八十六名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さ
んは本校所定の教育課程を修了し、見事に卒業をされました。

皆さんは平成最後の、20 世紀生まれと 21 世紀生まれが集まった、世紀を超えた卒業生です。

今年度多可高校に参りました私を、皆さんが出迎えてくれた始業式の体育館では、壇上から、音程の
外れた校歌を歌う校長に、皆さんは温かい拍手をくれました。わたしはその拍手で不安から解放されま
した。ありがとうございました。

開けていた校長室の扉の向こうに見える皆さんの姿は、いつも明るかったです。「おはようございま
す」や「こんにちは」「さようなら」と、廊下から校長室の中に向かって大きな声をかけてくれることも
あり、私も大きな声で挨拶を返していました。

5月からは3年生の先生方に無理を言って個別面談を全員にさせてもらいました。進路のことを中心
に、皆さん自身のことを感じることができるように話を交わしました。幸せな時間でした。初めて入る
校長室の殺風景さに、「もっと豪華な感じかと思ってた」と言った人、ソファーが意外とふわふわしてい
て気持ちが良くて、ごろんと横になった人、一人や二人ではありませんでした。自分の思いを素直に体
全体で示してくる皆さんの姿に、少しの驚きと大きな頼もしさを感じていました。進路先を、「まだ完全
には決めていません」という答えが案外と多かったのですが、今ではしっかりと、自分の思う進路先に
向かっている皆さんを見ていて、そのとき感じた大きな頼もしさは間違っていなかったと思っています。

校長の稚拙なオカリナ演奏を聴かせた6月の妙見祭で団結力を示した舞台発表、本気で駆け回り、踊
り、応援した体育大会、これでもかというぐらい大声を出していた球技大会など行事ごとに皆さんはた
くましくなっていきました。本気度も増していきました。それは、皆さんが行事を終えたときに、精一
杯やった充実感を額の汗や、満面に浮かべる笑みの中に表していました。体育大会が終わったあと、グ
ラウンドを見つめながら、「これで高校生活の大きな行事が終わった」とつぶやいていた姿は、しっかり
とこれから決めるべき自らの進路実現を見据えていました。

進路決定までの道のりは意外と大変で、悪戦苦闘した人もあったかと思います。しかし、みんなしっ
かりと自分自身の夢や希望をきちんと確認して、チャレンジをしてきました。皆さんにとって、ここま
での日々は充実した輝きをもっていました。そんな輝かしい卒業の門出を迎えた皆さんに、思うところ、
願うところを3つ述べて、餞の言葉といたします。

1つ目は「自他共にかけがえのない命を大事にしてください」ということです。

命は自他共に一つしかないかけがえのないものです。親より先に逝くとか、自らを傷つけてしまうと
かはあってはならないことです。命には天がくれた順番があります。自分勝手に順番抜かしをしてはい
けないし、相手の命を削るようなことを許されません。親を看取り、順番が来たとき、次へのバトンを
しっかり渡していくのが人としての使命です。自分の健康をしっかり守ってください。しっかり命を守
ってください。自分と他者の命を大切にするこころを持ち続けてください。

2つ目は「本気で好きなことを見つけ、続けられるできることを増やしてください」ということです。

本気で物事に取り組むことを伝えてきました。好きなことを見つけることは難しいことです。まして
続けることができることを探すのは至難なことです。好きかもしれないこと、どちらがといえばましな
ことでいいのです。そんなことをたくさん見つけて、そしてできることを増やしてください。目覚まし
時計なしで起きられるようになったとか、月に1冊本を読むようになったとか、些細なことだと思える
ことでいいのです。自分自身の意思から何かを好きになり、その気持ちを保ち続け、何かができるよう
になっていくのは、人間にしかできない尊いことです。それは必ず自分自身をしあわせにし、周りの人
もしあわせにしていきます。

そして、3つ目は「感謝する心を持ち続けてください」ということです。

「感謝する心」も人間の奥底に根付く尊いこころです。感謝することは、人と人との関係も穏やかに
優しくしていきます。お互いに感謝の気持ちを持ち、尊敬しあえる関係を結べる人であってください。
そして、今、まず、皆さんが感謝するのは、ここまで育てていただいたご両親、ご家族、保護者の皆さ
んであると思います。

気が遠くなる陣痛を経て、この世に皆さんを産みだし、一時間ごとに授乳をし、泣き続ける皆さんを
一晩中抱きかかえ、あやしてきました。初めての集団生活の幼稚園、保育園では、行くのがいやで、服
の裾を持ち続ける皆さんを何とか歯を食いしばって笑顔をつくり、送り出してきたことでしょう。勉強
がわかるだろうか、給食は食べられるだろうか、心配はつきなかったけれども、6年間通った小学校の
卒業は一つの区切りであったと思います。初めての制服を着たときには随分と大きくてだぶだぶで笑っ
ていたのに、あっというまに自分たちの背丈を追い抜き、制服も大きいものに変わり、中学校時代はそ
の変化に少し寂しさも加わったりしたのではなかったでしょうか。そして、入試という体験を経て多可
高校に入学し、朝早く、夜遅くの車での送り迎えの日々、おとなの階段を上っていくのを見守って、気
づくと、今、卒業の日を迎えています。

そして、友だち、先生、地域の方々、たくさんの方々がここまで卒業生の皆さんを支えてこられたと
思います。地域の方々には、祭りやイベントがあれば呼んでくださいました。時にはアナウンスや司会
の大役もいただき、出店のブースでは焼きそばやだんごを売ったりさせてもらいました。吹奏楽部、和
太鼓の演奏やボランティア活動などを通じて得られた心の交流は温かく、かけがえのないものでありま
した。地域の方々の見守りの中で育まれた優しさは皆さんの心の底で根付いた貴重な宝物となっている
ことだと思います。

まずは、そうした周囲の方々へ、皆さんは「ありがとう」のことばを口にして感謝の気持ちを伝えて
ください。「ありがとう」のことばは、幸せを呼んできます。しあわせのこころは福祉のこころです。ど
うぞ、これからも、感謝の気持ちを大事にし、福祉のこころを育み続けてください。

今日は、3年生の担任の先生方も、皆さんを特別な思いで見つめていらっしゃることでしょう。体育
大会の綱引きが最も印象に残っている 1 組担任の先生は、「将来、立派なおとなになった皆さんに会える
のを楽しみ」にしていらっしゃいます。「パプリカ」を好きな歌としてあげる 2 組担任の先生は、皆さん
に「置かれた場所で咲け」と訴えていらっしゃいます。「自分の決断を大切にしてください」と願う 3 組
担任の先生は、妙見祭での皆さんが苦労して作品を仕上げる様子が印象的でした。皆さんの進路決定で
お世話になったからあげが好きな 3 学年付きの先生は、「何ごとにも挑戦して視野を広げてください」と
おっしゃっています。セロリの好きな学年主任は、2年生の時は担任として3年生の時は学年主任とし
て、先生方を支え、「2年間楽しかったです。ありがとう」の言葉を残しています。先生がたは間違いな
く、皆さんにとって何が一番いいのかということを考えていらっしゃいました。先生方は皆さんのこと
が大好きで、味方であったと思います。そして、これからも皆さんの味方であり続けるのだろうと思い
ます。

AI(人工知能)との共存が当然な時代となり、人が人として何ができるかを問われる時代を卒業生
の皆さんは突き進むこととなります。皆さんの人生は皆さんのものであり、そして、周囲の人々との関
わりの中にあります。どうぞ命を大切にし、本気と感謝の心を忘れず、しあわせな人生を歩んでくださ
い。多可高校の日々で学んだ福祉のこころをこれからも求めていってください。結びとなりますが、本
日ご臨席賜りましたご来賓の方々並びに保護者の皆様、地域の皆様方の本校に対するこれまでのご理解
とご支援に対しまして厚くお礼申しあげますとともに、卒業生の皆さんの限りない栄えある前途を祝福
して式辞といたします。

平成三十一年二月二六日
兵庫県立多可高等学校    校長      大矢  徹

第3学期始業式式辞(平成31年1月8日 火曜日)

明けましておめでとうございます。新しい年を迎え、皆さん心新たに新年を迎えたことと思います。この場に元気に皆さんが集まり、新年の挨拶ができることを嬉しく思います。目的目標を持った生活はできましたか。そして、何かお手伝いはできましたか。3学期は次の学年、ステージへ向けた準備の学期となります。本気で、その気になって、根気強く、目標目的へ向かっていきましょう。

2019年は5月から新しい元号ともなり、時代が一つ進むようになります。平成という時代は4月で終わります。そして皆さんは、一つ新しい時代をまたぎます。3年生は20、21世紀生まれ、1、2年生は21世紀生まれです。3年生は世紀をまたいでいる学年ですね。

さて、3学期が始まりますが、3学期は1年のまとめの学期でもあり、次の学年、ステージへの準備の学期でもあります。皆さんは、この3学期で、進級、卒業という自分自身の一つの区切りをしなければなりません。2学期の最初に、1年生へ「多可高校生としての自覚の確立」、2年生には「多可高校生としての屋台骨」を、3年生には「進路実現への邁進」をお願いしていました。この3学期はそれぞれ、そのまとめをしつつ、次への準備、つまり1年生は「学校の屋台骨」、2年生は「自らの進路実現」への準備をしていく学期となります。「多可高校生になろうとすること」も、屋台骨になろうとすること」も、「進路実現を叶えようとすること」も、すべて自分の夢を、好きなことを見つけて、叶えようと努力をすることです。

皆さんには、本気で、好きなことをさがして、できることを増やして、自分の夢を叶える努力を続けてほしいです。好きなことを見つけてほしいと思います。新年に当たって皆さんが気持ち新たにするとき、自分自身が続けることができる、好きなもの、好きなことは何か、皆さんの思いの中にそっと入れておいてください。

この平成31年1月1日から多可町で、新しい条例が施行されています。「1日ひとほめ条例」という条例で、「1日に1回は誰かを褒めよう、または感謝しよう」というものです。SNSなどで、匿名で他の誰かを批判する風潮を問題視してできた条例であるということです。褒めることは、相手を認めて、思いやりの心が必要となります。いわゆる多可高校の「福祉のこころ」だと思います。多可高校では高校生議会を多可町議会と共同で実施しています。この条例も、多可高校が高校生議会で提案してきたことのひとつのものであるのかもしれません。福祉のこころを育む多可高校の実践ではないかと私は思いました。どうか、皆さんも1日に1回は、誰かを褒めてください。これも普段やっている多可高校の福祉の心を育む実践です。

3学期も、どうぞかけがえのない命を大事に、安全安心無事に元気で過ごしてください。3年生の皆さん、美しい卒業を見せてください。1,2年生は美しく進級してください。多可高校のみんなが元気で、生き生きとした3学期を過ごすことを祈って式辞といたします。

 

第2学期終業式式辞(平成30 年12 月21 日 金曜日)

おはようございます。本日で第2学期も終業です。今も多くの表彰をさせていただき、皆さんの頑
張りが伝わってきて嬉しく思います。皆さんは、2学期の最初にお願いした言葉を実現させる努力をしてくれましたか。1年生は、多可高校生としての自覚がある行動のとれる「高校生」となること。2年生は学校の屋台骨となること。3年生は自分の自己実現に突き進むこと。それぞれに自己評価をしてみてください。その中で、いつも本気になってくださいとお願いをしてきました。そして、本気のじゃんけんもしました。おそらく、何もないのに、ただじゃんけんだけをするのは、バカバカしさとか恥ずかしさとかがあって、本気にはなりにくいと思います。でも、それを、本気になってするのだということに意味が出てきます。皆さんが意味をつくります。意味をつくるのは自分自身です。どんなときでも、何事にも本気で立ち向かえるようになってください。全校集会で昔話の「ウサギとカメ」の話をしましたが、昔話を読むときにも、本気なのは誰かということを考えて読んだりします。「うさぎとカメ」なら、明らかにカメが本気です。目的・目標に向かって一直線です。昔話は、原典を読むと、結構びっくりすることがあります。皆さん、シンデレラの靴のサイズって何センチですか?白雪姫って何歳だか知っていますか?「竹取物語」というかぐや姫の話で、月に帰って行く「かぐや姫」は、なぜ地球に来たのでしょうか?

「浦島太郎」の話の中で、本気なのは誰でしょうか。私は「乙姫さん」だと思っています。原文で
は、浦島太郎が亀を釣り上げ、「この恩をずっと忘れるな」と亀に言って、海に帰します。するとある日漁をしていた浦島太郎のところに、女性がやってきて「竜宮城へ連れて行きます」と言って、浦島太郎を竜宮城へ連れて行きます。そこで乙姫さん結婚し、楽しい日々を過ごします。そして浦島太郎が「一度、家に帰ります」というので、乙姫さんは、「じゃあ、これをお土産に」と言って、「絶対開けてはだめですよ」と注意をしたうえで玉手箱を渡します。海辺に戻った浦島太郎は周囲の様子がおかしいことに気づき、そこにいる人に聞くと、何年も経っていることがわかります。途方に暮れた浦島太郎はもらった玉手箱を開けると白い煙がもくもくと出てきて、あっといまにおじいさんになります。原文では助けた亀が乙姫さんです。最後に浦島太郎は鶴となって飛んでいき、神様となります。

乙姫さんは、浦島太郎が言ったことを、本気でやり遂げようとしています。「私の恩をずっと忘れるな」と浦島太郎に言われて、本気で恩返しをします。竜宮城へ連れてきて、楽しい日々を過ごさせて、帰るときは年月を煙にして詰め込んだ玉手箱を渡します。乙姫さんは、玉手箱を浦島太郎が開けてしまうことは予測していたでしょう。玉手箱からは3筋の紫の煙がたなびき、浦島太郎は鶴になり、神様になるのですが、鶴と亀がともに神となり一緒になります。乙姫さんは最後まで本気で浦島太郎のことを考えてると思います。昔話には様々な読み方があり、こじつけかと問われれば、それはわかりません。私は、本気ということを考えて読んでいます。皆さんは、常に本気であってほしいと願います。本気で好きなことを探して、本気でその気になって取り組んで、本気で根気を持ってやり続けてほしい、と思っています。本気であるということは、相手を信じたり、気遣ったり、面倒なことにこそ取り組んでいかなくてはならないことがあります。この2学期はどうだったですか。新しい年を迎えます。どうぞ、本気で迎えてほしいと思います。

冬期休業中のお願いは、夏期休業と同じく、命をまず大事に、安全、安心な日々を過ごすこと、目的・目標もった生活をすることです。そして、もう一つ、必ず手伝いをしてください。短い休みですが、年をまたぎます。次の始業式ではまた元気な挨拶をしてもらいたいと思っています。今年を振り返り、そして2019年をいい年にできますよう、いい冬休みにしてください。以上で式辞とします。

東日本大震災復興支援ボランティア挨拶(平成30 年12 月7日 金曜日)

平成23 年3月11 日の震災発生以来、7 年以上が経ちます。皆さんは復興と復旧の違いはわかりま
すか。復旧は元の状態に戻すこと、復興は元の状態からさらにいい状態にしていくことです。そのお手伝いに皆さんは宮城県に行きます。ボランティアはすべてを自分たちでまかない、お手伝いをさせていただくということです。時間もお金もすべて自分たちでまかないます。そして、お手伝いをさせていただきます。先日、行方不明になった男の子を見つけ出した78 歳のボランティアの方が有名になりましたが、あの方もすべて自費で、自分でまかないをしてボランティアをしているわけです。チャリティーは交通費をいただきます。ですから、ボランティアは相手方のところに無理に押しかけて、活動をさせていただいているということです。活動をさせていただいているということを忘れないでください。募金活動も同じです。ボランティアもさまざまなかたちがあり、最初の頃はまさしく土砂やがれきを掻き出したりすることも多くありました。皆さんは交流がメインになると聞いています。ボランティアで大事なことに、継続があります。1 回だけで終わるのではなく、つながりを大事にして、次へつなげていくということです。どうぞ、何が自分にできるのかということをしっかり見つめてきてください。安心安全に行って帰ってくることが一番です。私自身も何回かボランティアに行かせていただき、宮城の方とお話をしていて、おっしゃられることがあります。「皆さんは、ここから帰って家に着いたとき、必ず『ただいま』と言ってくださいね。私たちは、『行ってきます』の声は聞いたんですが、まだ『ただいま』を聞いていません。お家の方にとって、皆さんの『ただいま』は何よりの喜びであるんです」。どうぞ、いいボランティア活動をさせていただき、安全安心に行って、無事に元気な『ただいま』の声を聞かせてください。行ってらっしゃい。