今年度もこの生徒指導部通心(信)~「不易」と「流行」~で・・・
県高生のみんなの心が通じ合い、「思い通りにならないことが多くなったけど・・・
だからこそ、自己を高めることのできる、充実した、楽しい県高生活」を送るために、
君たちに伝えたいこと、考えてほしいことをこの通心(信)で発信していきたいと思います。よろしくお願いします。
さて、第1号は・・・
令和5年度終業式で話した・・・「目的」と「目標」についてです。
では・・・どうぞ・・・
今年度もこの生徒指導部通心(信)~「不易」と「流行」~で・・・
県高生のみんなの心が通じ合い、「思い通りにならないことが多くなったけど・・・
だからこそ、自己を高めることのできる、充実した、楽しい県高生活」を送るために、
君たちに伝えたいこと、考えてほしいことをこの通心(信)で発信していきたいと思います。よろしくお願いします。
さて、第1号は・・・
令和5年度終業式で話した・・・「目的」と「目標」についてです。
では・・・どうぞ・・・
3月15日(金)JICA関西を訪問しました。海外青年協力隊員として海外で開発途上国支援活動をされた方から体験談を聞き、「国際協力とは?」について考える1日となりました。
講師の方から、「開発途上国と聞いて思い浮かぶ風景は?」や「朝起きて開発途上国と何か関りをもちましたか?」などの問いかけについて考えながら、私たちも開発途上国からの支援を受けていることを学びました。そして「国際協力は相互に支え合う関係性」であるということにも気づく機会となりました。
☆生徒の感想です。 「海外にさらに興味を持ち、自分も海外に行きたいと思う気持ちが強くなりました。さまざまなお話を聞く中で、自分とは違う捉え方をしていると感じる瞬間があったりと、新しい発見ができる一日になりました。たくさんの人の話を聞くことは自分の考え方にとらわれず、多方向から物事を考えられるようになると改めて感じました。本当に楽しいし、勉強にもなるとても素晴らしく内容の濃い一日でした。
「サイエンス×探究Ⅰ」の時間に、「人生100年時代」「AI」「食品ロス」「動植物」などをテーマに、地域の課題解決アイデアを考え、HYOGOまちづくりアイデアコンテスト(主催 兵庫県専修学校各種学校連合会)に応募しました。そして、クラス全員8グループが応募したところ、5グループが入賞しました。
発想力賞とユニーク賞に選ばられた2グループが、3月3日(日)デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)」で行われた表彰式に出席し、自分たちのアイデアを発表しました。2学期から約半年間かけて考えてきた自分たちのアイデアが評価され、生徒はこれまで続けてきた自分たちの探究活動に自信を持ち、さらに「探究」の面白さを実感しています。
表彰式では、他校生徒との交流を楽しみ、他校の生徒の発表から多くのことを学ぶことができました。また「みんなの経済新聞ネットワーク」にも表彰式の様子が掲載されました。記事はこちらから→ https://kobe.keizai.biz/headline/4261/
★受賞の感想 「最初はみんなのアイデアがたくさんあって、1月までにまとまるか不安でした。でも、企業訪問や先生、京大生の方からのアドバイスを通してだんだんと形になったことがうれしかったです。アイデアコンテストに出すまでの1、2週間大変だったけど、班のみんなで協力できたことが一番思い出に残っています。コンテストでも兵庫県の他の学校の学生さんと交流する貴重な機会は今後の探究に活かせると思います。ありがとうございました。」
令和5年度 第3学期終業式講話
みなさんおはようございます。今日で3学期が終了します。1年生のみなさんは入学時の自分と今の自分を比べてみて、成長を実感できていますか。4月からは後輩が入学してきます。先輩として、そして、中核学年としての自分の振るまいがイメージできていますか。
2年生のみなさん。来年度は進路実現の年です。自分の将来をイメージした進路希望が決まっていますか。
最近、教育の世界で「メタ認知」という言葉がよく使われます。「メタ」とは高次元のという意味で、「メタ認知」とは自分自身をより高次元に認知する、わかりやすくいうと「客観的な自分」を持つということです。
私たちは自分の思いや感情を他者に説明するとき、「どうすればうまく伝わるだろうか」と考えて「自分」を整理します。このときの整理、すなわち社会化する行為が「メタ認知」です。
先ほどの話に戻ると、「自分は先輩としてどう見られるだろうか」とか、「自分の進路希望は実力や将来のイメージに見合っているだろうか」と考えることが「メタ認知」なのです。
「メタ認知」の力が身につくと、感情的に他者とぶつかったり、判断に迷ってパニクったりすることが減っていきます。また、自分の役割や立ち位置を理解して効率的に行動することができるようになります。
もう一つ、これも教育界でよく使われるようになった言葉に「非認知能力」という言葉があります。同じ認知に関する言葉ですが、意味は全く異なります。こちらは、他者が「私」を認知する際に数値的に認知できない力、例えば自己肯定感や忍耐強さ、自分を制御する力、集中力等を指します。こうした力は自己実現や、社会生活を営む上で必要となる力ですが、数値的に認知できないので、育成するノウハウも確立されていません。ではどうすれば育成することができるのでしょう。一つ効果的な方法だと言われているのは「夢中になれる」ものを見つける、ということです。みなさんゲームをしているときどうですか。うちの娘も「音ゲー」にはまっていますが、ゲームをしている最中は、大げさではなく、寝食を忘れています。あくまでゲームの中だけですが、集中し、耐え、成功体験を重ねています。この力がゲームの外の世界でも知らず知らずに役立っていくのです。
今日は「認知」に関する二つの話をしました。一つは自己認知の仕方について、もう一つは認知できない力の育成についてです。
どちらもみなさんが一回り大きく成長するために必要な力です。日頃の行動の中で、是非意識してもらいたい、意識し続けてもらいたいと思います。
令和5年度が終わろうとしています。
令和2年度から、社会で活躍され、社会に貢献されている方々の生き方・ものの見方・考え方・捉え方などを紹介したり、高校生活を充実させようと困難に立ち向かいチャレンジを続ける県高生の背中を押したり、時には県高生の「心の休憩」になってくれればと思い、生徒指導部通心(信)~「不易」と「流行」~を発心(信)しています。
では、令和5年度終業・・・そして令和6年度のスタートを前に今回は・・・
3月5日(月)英語による科学実験講座を行いました。今回は、神戸女学院中学部・高等学部のStephanie Hoelker先生に来ていただき、物理分野の「斜方投射」について、英語で講義を受け、実験を行いました。
生徒は、英語が理解できるかと緊張していましたが、すぐに緊張も解け、クラスメイトとのグループワークや実験を楽しんでいました。講座の後には、大半の生徒が、「英語での科学の授業に興味を持った。」「物理だけでなく、化学や生物も英語で授業を受けてみたい。」と話してくれました。
★生徒の感想です。 オールイングリシュの授業はとても新鮮で楽しかったです。わからない単語も、先生の話の中から推測するなど、普段の授業では経験できないことを体験することができました。機会があればまたオールイングリッシュの授業を受けたいです。わずかな時間ではありますが、休み時間に先生とお話しすることができてよかったです。
~「Dreams come true.」 ウォルト・ディズニー~
「Dreams come true.」・・・
良く使われるこの英文ですが・・・
よく考えると・・・
おかしくないですか?
気になることはありませんか?
間違ってないですか?
夢がかなうのは・・・・・・・・・・・・・・・・
未来なのに・・・・・・・・・・・・
「come」という動詞は・・・・何で・・・・・・・・・・・・現在形なのでしょうか?
では・・・どうぞ。
学年末考査が終わりました。
3学期の始業式で「高校生の3学期は『時間』がたくさんあります。与えられます。」という話をしましたね。
そこで・・・今回は・・・3学期の『時間』の使い方について・・・・提案です。
県高生は『〇〇の3学期!!』にしませんか?
という提案です。
では・・・どうぞ。
第76回卒業式
本日、令和5年度第76回卒業証書授与式を挙行いたしました。
令和5年度 兵庫県立伊丹高等学校 第76回卒業証書授与式 式辞
緑ヶ丘を渡る風が、築山の木々を暖かく取り巻き、芽吹きの力強い息吹を感じさせる今日の佳き日に、県立伊丹高等学校第76回卒業証書授与式をかくも盛大に挙行できますことは、我々教職員にとりましても誠に喜ばしいことであります。
本日はご多用にも関わりませず多くのご来賓の皆様にご臨席を賜り、76回生273名の門出をお祝いいただけることに厚く感謝申し上げます。
改めまして保護者の皆様、卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
卒業生のみなさんにとっては、新型コロナウィルス感染拡大から、様々な制限が求められた中学、高校の期間でしたが、みなさんはあまたの苦難を乗り越えて、今日の日を迎えられました。そこには、みなさんとともに歩んで来られた保護者の皆様、先生方、友達、先輩や後輩たちの支えがあったことを、どうか忘れないでいただきたい。そして、その感謝を糧に、新天地で活躍してもらいたいと思います。
さて、県高を巣立つみなさんに、私からお願いしたいことが3つあります。1つは自分の「ボイス」を身に付けて欲しいということ。2つ目は「リスペクト」の気持ちについて、3つ目は「プライド」についてです。
1つ目の「ボイス」は単に「声」という意味ではありません。誰の「声」とも違う、自分の「声」すなわち「ボイス」で思いを伝える術を身に付けてもらいたいと思います。神戸女学院大学の名誉教授で思想家、武道家でもある内田樹氏は「ボイス」とは、『自分の中の、深いところに入り込んで行って、そこで沸き立っているマグマのようなものにパイプを差し入れて、そこから未定型の、生の言葉を汲み出すための「回路」のこと』だと説明します。これは私なりの解釈ですが、言い換えると、「ボイス」とは生まれてから体にしみ見込んできた様々な「経験知」が融合して湧き上がる「あなた」という混沌を表現する装置だということです。その装置すなわち「ボイス」を経てあふれ出した言葉は、お仕着せの、作られた、きれい事、ではない。あなたの言葉です。朴訥な、しかし、心に染み渡る言葉です。そんな自分の「ボイス」を身に付けて欲しいのです。
2つ目の「リスペクト」は、私自身が日頃感じている社会的な課題でもあります。近年は他者に対する「リスペクト」に欠けている。世界的には「ダイバーシティ」、いわゆる多様性を認める時代に突入しているはずなのですが、とりわけSNSの世界では、その匿名性を笠に着た「誹謗中傷」が後を絶ちません。その人となりを知らないのに、切り取られた一片の情報だけで他者を攻撃する。それは自己の優位性を確保するためだけの浅はかな手段でしかない。私たちは情報に踊らされるのではなく、正しい情報を見極める力を持たなければなりません。偏った情報を面白がっていると、いつその矛先が自分に向けられるかわかりません。他者に対する「リスペクト」を大切にする社会は、正しい情報を見極め、自分にも他者にも優しい、本来の意味での「ダイバーシティ」を実現した社会だと思うのです。
最後は「プライド」です。私は「職人」という言葉が好きです。なぜなら彼らは自分の技術に「プライド」を持ち続けているからです。人々をうならせる内匠の技は、長い時間をかけて修得した誰にも負けない「技術」です。それは重ねに重ねた工夫と努力に裏打ちされている。みなさんにもそんな「プライド」を身に付けてもらいたいと強く思います。
生成AIに代表されるようにSociety5.0社会は、今まで人間が時間と労力を用いてつくり上げてきたものを、素早く、いとも簡単に生成してくれます。しかし、そこには先ほどお話しした「ボイス」も「リスペクト」も「プライド」もない。それらは人間にしかつくり出せない大切なものだと私は思います。
変化の激しい時代です。自分の「ボイス」を持ち、他者を「リスペクト」し、「プライド」を持ち続ける人こそ、ポストコロナ時代を柔軟に生き抜いて、次代を担いゆく人材だと私は信じます。
そんな思いを込めて、宮沢賢治の「稲作挿話」という詩の一節を贈ります。
これからの本統の勉強はねえ
テニスをしながら商売の先生から
義理で教はることでないんだ
きみのやうにさ
吹雪やわづかの仕事のひまで
泣きながら
からだに刻んで行く勉強が
まもなくぐんぐん強い芽を噴いて
どこまでのびるかわからない
それがこれからのあたらしい学問のはじまりなんだ
ではさようなら
……雲からも風からも
透明な力が
そのこどもに
うつれ……
最後になりますが、本日ご臨席のご来賓の皆様、保護者の皆様、卒業生のみなん、そして、3年間76回生の生徒たちを教え、励ましてくださった学年団の皆様に、高いところからではございますが御礼申し上げ、式辞といたします。
令和6年2月29日
兵庫県立伊丹高等学校長 愛川 弘市

除幕式
120周年記念事業で整備された築山に、76回生が卒業記念として入り口と「天仰石」そばに立派な案内看板を設置してくれました。

昨日はその除幕式を行い、その様子を本日の卒業式予行、表彰式・卒業記念品贈呈式で放映しました。放送部のみなさん、ビデオ制作有り難うございました。

案内看板の製作については、本校卒業生でもある大路(大路旗幕)様にご尽力いただきました。
憩いの場築山に対する76回生のみなさんの思い、そして本校卒業生の思いを大切につないでいきます。
