支え合い、時を超えてーあれから22年

学校生活

「西高 校長室の窓から № 054(2017.1.17)」

その時、目覚ましのベルが鳴り、私はベッドから起き上がろうとしていました。平成7年(1995年)1月17日午前5時46分。私はこれまでに体験したことのないような激しい揺れに恐怖を感じました。激しい揺れの直後には、停電しガスが止ってしまいました。

当時、新設2年目の高校に勤務していた私は、急いで身支度をして車を走らせました。停電で全く機能しない信号に加え、普段は車が通らない狭い道が車であふれかえっていました。新設の校舎は至る所にヒビがが入っていましたが、大きな被害はありませんでした。

その日から通勤に倍以上の時間がかかり、ガスが使えず、入浴がままならない日々が3週間続き、学校に寝泊まりしたことを昨日のように思い出します。

あれから22年、西高でも 1・17「ひょうご安全の日」の行事の一環として、阪神淡路大震災追悼行事を行いました。8時30分からのショートホームルームでは、教頭が放送をとおして追悼文を読み上げ、西高生並びに教職員全員で黙祷を捧げました。

私たちは、あれから22年を、無事に健康に迎えることのできる奇跡に感謝しつつ、生かされている自他の命を大切に、犠牲になられた方々に恥じない生き方をすることこそが一番の弔いになるのではないか。またこの教訓を次世代に伝えて繋ぐことが、私たちの使命ではないかと思います。

近い将来、私たちの身に降りかかってくるかもしれない自然災害への防災対策・災害対応を考えるうえで「自助/共助/公助」をキーワードとして防災・減災について意識していきたいものです。

〔参考までに〕

「自助とは、自ら(家族も含む)の命は自らが守ること、または備えること 共助とは、近隣が互いに助け合って地域を守ること、または備えること 公助とは、市町村をはじめ警察・消防・ライフラインを支える各社による応急・復旧対策活動」

 西高に隣接するゆずり葉公園には、阪神淡路大震災で尊い命を失われた市内の犠牲者の皆様を鎮魂する「鎮魂の碑」が設置されています。先ほど、私は西高を代表して、記帳所で記名し献花してきました。

    「わすれない あなたのことを わすれない あのひのことを」

校長 八木 基雄

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