今の幸せに気づくことから始まる!-腰塚勇人先生「命の授業」から

学校生活

「西高 校長室の窓から № 046 (2016.12.2)」

それは衝撃的な出会いでした。平成26年12月6日、明石市民会館で開催された県高等学校PTA連合会研究大会ーPTCA全県研究大会ーでの講演会でのことです。その研究大会には、県立学校の校長はじめPTA会長など1,100名以上が一堂に会していたのですが、その全員から感動の涙を誘ったのが、腰塚勇人先生の「『命の授業』~今の幸せに気づくことから夢は広がる~」でした。

その感動を当時勤務していた県立芦屋高等学校の生徒に伝えたくて、「芦高 校長室の窓から」のブログで次のように書きました。(以下、芦高オフィシャルブログからの転載です。)

腰塚先生は一人一人の生徒を大切にする中学の熱血先生として、また学校運営の要として活躍されていました。そんなある日、スキーでの大事故で首の骨を折り、全身麻痺の身体になりました。入院中、幾度も自分の人生を悲観し、自分自身に襲いかかった不運を嘆いては、涙が止めどなく流れることもあったと話されていました。しかしその後は、また復活して担任をしたい、子どもたちに大きな夢を語りたいという一心で、懸命にリハビリに励まれました。その甲斐あって、奇跡的に社会復帰できるまでに回復し、担任としても完全復活されました。そしてその事故をきっかけに人生も人生観も大きく変化したそうです。この奇跡の完全復活までの感動のドラマが2010年7月、フジテレビ系「奇跡体験アンビリーバボー」で放映されています。

 腰塚氏は2010年3月に教職を辞し、現在に至るまで「命の授業」の講演を通して「命の大切さ」や「命の喜ぶ生き方」を伝えてこられました。私は講演の90分間、感動の涙が止まらなくなり、ぜひこの「命の授業」の一端を芦高生にも伝えたいと思いました。また全校集会等の機会を捉えて私なりに伝えてみようと思います。
このブログで少しだけ紹介しましょう。

 腰塚氏は奇跡の復活を遂げて次の5つの誓いをされました。いずれも心にも響く誓いです。
「口」は、人を励ます言葉や感謝の言葉を使うために使おう。
「耳」は、人の言葉を最後まで聴いてあげるために使おう。
「目」は、人のよいところを見るために使おう。
「手足」は、人を助けるために使おう。
「心」は、人の痛みがわかるために使おう。

芦高に毎日通える、ご飯を食べることができる、思いっきり部活動ができる、仲間と遊べる、本を読める、温かい部屋でぐっすり眠ることができる・・・こんな日常に感謝しつつ、生かされている自分の命に恥じない生き方をしなければならない・・・と自戒しました。 そのような「今の幸せ」に気づくことこそが夢を大きく広げるエネルギーになるのだと思います。

私がこのブログを発信したところ、腰塚勇人先生の講演事務局のご担当者がご覧になり、直接私に電話がありました。残念ながら芦屋高校の生徒には、講演会を開くという夢は叶いませんでしたが、今回ご縁があり、本校の創立40周年記念講演会での講師をお願いしたしだいです。お忙しい中、西高生のために熱い想いを90分語っていただいた腰塚先生に、あらためて感謝を申し上げます。

西高生の皆さんは、腰塚先生の講演をどのように受け止めましたか?一生懸命目を輝かせて真剣に、腰塚先生の話に傾聴する西高生をご覧になって、腰塚先生は「高校生っていいなぁ」と私に話をされました。「まさしく生徒は教師の鏡、それは講演を聴いてくれる先生方の姿からもわかりました」と、オフィシャルブログで腰塚先生から、お褒めのことばをいただいています。

西高生の皆さん、私たちには、本校の重要な節目に巡り逢った喜びを感じると共に、惑わず次の10年への新たな第一歩を踏み出す役割と責任が課せられています。またこの40周年の節目の年に、腰塚先生のお話を聴いて、今後の皆さんの人生の指針や糧になれば、私の想いも叶います。

明日は淡路で、同じ研究大会が開催されます。今年はどんな講演が計画されているのか楽しみです。

校長 八木 基雄

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