兵庫県立視覚特別支援学校は、明治38年神戸市楠木町に神戸訓盲院として設立されました。現在の場所には昭和7年に移転しましたが、109年の歴史を持つ伝統校です。平成19年に法律の改正で現在の「兵庫県立視覚特別支援学校」の名称となりました。
山陽電車滝の茶屋駅から歩いて5分のところに立地し、交通に便利です。学校の周囲には住宅地が広がり、校舎の4階からは明石海峡、淡路島を一望することができます。
校訓は「独立 自主 創造」の3つです。障害の実態や発達段階、特性に応じた教育を推進し、子どもたちの社会的自立や自己実現に力を注いでいます。そのために関係機関との連携を深め、教職員の指導力向上、専門性向上と家庭や地域との連携を深めつつ、開かれた学校としての魅力づくりをしています。また、県立で唯一の視覚特別支援学校として、兵庫県全体の視覚障害教育のセンター的役割を果たすべく地域支援にも力を入れています。
幼稚部 小学部 中学部 高等部(本科 専攻科)の平成24年度の生徒の総数は46名、年齢も様々で、互いに良い刺激を与えあい学びあうことができます。遠距離や障害の事情がある生徒は寄宿舎より深い人間関係を築いています。中・高等部では部活動も盛んです。先生方はそれぞれの教育分野での専門的な技能を持ち、生徒にきめ細やかな指導をしています。学習は、小・中・高校の学習内容だけでなく、自立した生活を営むために必要な点字や歩行、体験的活動などがあります。また、高等部の保健理療科では、あんまマッサージ指圧師、理療科では、それに加えて針灸を学び、国家資格取得に挑戦します。今年度は、特に学部連携を深めたキャリア教育を工夫していきたいと考えています。
兵庫県の視覚障害教育のセンター校としては、理解啓発のために「弱視教育研修会」「点字&ボランティア講座」「パソコン講座」などを開催しています。また教育相談として、サマースクールやウインタースクールに加えて巡回による教育相談「アイ・あいスクール」を開催し、サテライト方式の地域支援も行っています。
21世紀の時代の中で、視覚障害をもつ子どもたちの教育も学校のあり方も変化するところは大きいですが、教育の根本は変わりません。子どもたちが、希望や夢を抱き、明るく生き生きとした生活を自分自身の力で、あるいは仲間とともに力強く切り開いていく力を身につけることができる学校、「一人一人がいきいき輝く」学校運営をさらに進めて参ります。地域 PTA 同窓会をはじめとする皆様方のより一層のご理解ご支援をお願い申し上げます。
TEL. 078-751-3291
〒655-0884 神戸市垂水区城が山4ー2-1
e-mail. kenritsu-svn@hyogo-c.ed.j
元消防士です。小学生クラスの消防署見学で生徒さんとご一緒しました。視覚障害の子供達への見学なので、多数の器材に触れてもらい、職員の補助のもと、放水体験までしてもらいました。子供達は器材に触れながら説明を熱心に聴いて、とても前向きでした。私自身、脳梗塞左半身麻痺の障害者ですので、最後に子供達と障害に負けず頑張る約束をさせてもらいました。
私は、その後定年退職し、今では障害者補助装置付きで自動車運転再開できました。少しは約束果たせたと思います。