令和4年度 3学期始業式 講話
みなさんおはようございます。そして、明けましておめでとうございます。
今年の干支はウサギ。卯年の「卯」の字は「ぼう」とも読み、草木が茂るという意味を持ちます。また、ウサギのぴょんぴょん跳ねるイメージから跳躍も意味し、卯年は繁栄と跳躍の年ともいわれています。みなさんも今まで蓄えていた力をもとに、さらなる高みを目指す年にしてもらえたらと思います。
特に今年は癸卯(みずのとう)の年。実は私の生まれ年でもあります。陰陽五行説によると、この世は木、火、土、金、水からできており、それぞれが陽である兄(え)と陰にあたる弟(と)の順に巡るとする「十干」の考え方が生まれました。この「十干」と「十二支」の考え方を組み合わせると、癸卯は六十年に一度回ってくることになります。このことから、暦がもとに還る(かえる)と考え、六十歳を還暦と呼びます。
こうした考え方が日本に伝わったのは飛鳥時代。およそ千三百年ほど前のことだそうです。わたしたちの日常には飛鳥時代の考え方が未だに息づいている。伝統的な行事が行われるときに少し、古人の考えに触れてみるのも意義深いことだと思います。