平成29年3月9日、クリーン作戦を実施しました。
寒の戻りで寒風吹きすさぶ中、43回生の1年生達は、よく頑張っていました。
側溝に腕を入れて大きなゴミを拾いあげたり、
しゃがみ込んで歩道の植え込みの中からゴミを引きずりだしたり、
と隠れていたゴミも集める姿は頼もしかったです。
1時間目は、地震を想定した避難訓練を行い、全校生徒は体育館に避難しました。
教頭先生から講評があり、良かった点と改善点について指摘がありました。
良かった点としては、全てのクラスに急きょ決めた数人の行方不明者を、きちんと把握できていたことでした。
改善点としては、訓練とはいえ緊張感のレベルを上げよう、という点でした。
2時間目は、自衛隊兵庫地方本部長 六車昌晃 一等陸佐にお越しいただき、防災講演会を行いました。
テーマ「体験的防災論」
六車様がこれまで体験した、阪神大震災や東日本大震災での救援活動を元に、お話していただきました。
その中で「自助~公助~共助」が防災や避難生活にとって重要である、とのお話がありました。
また、「ここにいる高校生の皆様は保護者の方にとって“子宝”で地域や社会とっても“宝”です。まずは、自助の精神で自分の身を守るすべを知って、防災に役立ててほしい。」と、強調されました。
この講演会で、避難訓練は「自助」の経験であることを知りました。
3時間目は、体験型防災訓練です。
各学年やクラスごとに、様々な体験を通して、防災の大切さを知り、「公助」につながる人命救助の体験をすることができました。
4時間目は、各ホームルーム教室で、誘導避難シミュレーションを行いました。
テーマ「もし、学校が避難所になった時(避難所の部屋割り)」
性別、年齢、家族構成にばらつきがある家族(14家族)を、どのように配置するかについて、個人ワークとグループワークを行い、最後に各班ごとに発表を行いました。
それぞれの教室で、様々な意見が活発に飛び交い有意義な時間となりました。
例えば、以下のような意見が出ていました。
「高齢者を若い人と一緒にしてけば、助けあって生活できるのではないか」
「指令本部には電源が必要なので、1Fにすべき。しかし、そうなると物資の部屋から遠くなってしまう。では、物資の部屋の管理はどうすればよいか。」
「生後10か月の赤ちゃんがいる家族は、他の部屋から離れたところに配置する必要があるのではないか」
と、自分が避難所を運営する側に立ったときのシミュレーションを行いました。このようなグループワークを通じて「共助」の精神に触れることが出来たと感じています。
また、避難訓練と並行して、11:30から「地域合同防災協力会議」を開催しました。
深江地域の企業や自治体の方々にお越しいただき、地域の防災について話し合いました。
各企業の取り組みや、今後の防災対策について共有することができました。
3日目は、熊本大学ボランティアチーム「熊助組」と一緒に、竹で水鉄砲を作り、被災地の子どもたちと過ごすAグループと、被災状況や生活情報を載せたフリーペーパーを、各家庭に配布するBグループの、2つに分かれて活動しました。昨日の力仕事とは違って、【癒し】を届けることがねらいでした。
Aグループは、「震災の時、神戸から私たちのために来てくれた。一緒に遊んでくれた。」と、子ども達の記憶に残るようなひと時にしようと、笑顔を絶やさず活動しました。
Bグループは、会話をすることで、被災地の方々の日ごろの悩みや将来への不安など、心の内を吐露してもらい、少しでも気が紛れ、わずかでも軽い気持ちになってもらう【心のサポート】を意識しながら、活動できたと思います。
どちらのグループも、子どもたちや高齢者の方から、「わざわざ遠くからありがとう」と労っていただき、微力ではあるが無力ではないと、感じたのではないでしょうか。
その日の夜、帰路のフェリー内で今回の活動を振り返り、各班ミーティングを行いました。その中でどの班も「今回の活動をこれからどうつないでいくか」というテーマを取り上げており、みんなの中にこの活動からスタートしようと、小さな火が灯されたと思います。