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バツーケイブ

バツー洞窟

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クアラルンプールから北へ約10kmにある、ヒンドゥー教の聖地になっている洞窟です。272段の急な階段を上がると大鍾乳洞があり、いたるところにヒンドゥーの神々が、そして奥の寺院には聖者スブラマニアンが祀られています。


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階段周辺には野生のサルが数多く生息していて、バッグや手にしている食べ物をひったくられるケースもあるので要注意です。階段を上がる際の飲食は絶対に避けましょう。

また、ヒンドゥー教の大祭タイプーサムもこの洞窟が舞台となり、信者たちが体のあちこちに針や串鉄を刺して行列する様は圧巻です。

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ペトロナスツインタワー

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高さ452mを誇るオフィスビルです。クアラルンプールの近代化を象徴する建物として町のシンボルになっています。日本と韓国の建築会社によって建造され、1998年の完成から2003年までの5年間、世界で最も高いビルでした。この2本のビルは41階のスカイブリッジ(高さ170m)によって結ばれています。このスカイブリッジは一般にも公開されていて、ここからクアラルンプール市内の壮大な町並みが眺められます。
このビルの下には高級ブランドや伊勢丹、紀伊国屋などが入ったショッピングセンター、スリアKLCCが入っています。

朝食はロティチャナイ

インド風のパン、ロティ。日本でも馴染みのナンと違って、もう少し薄く弾力があります。
テータリッの作り方も独特ですが、ロティの作り方も見ていて飽きません。
生地を伸ばして薄くなってくると、そこにクルクルと回す技が盛り込まれ、ひっくり返しては天板にひっつけることを繰り返しながら、最後には広げた生地をスピーディーに四角に折りたたんでいきます。
これを焼き用の鉄板の上に投入し焼いていく行程には作り手独特のリズムがあり、それだけで食指が動きます。
とどめには、焼きあがったロティを天板の上で水平方向に左右の手でバコンと叩いてつぶすのです。
このロティをちぎって様々な種類のカレーソースにつけて食べるのがロティチャナイ。
カレーソースも、辛いのから辛さ控えめのものまで店によっていろいろ。
写真のセットは、ロティチャナイとテータリッで合わせて約50円という安さ。
マレーシアでは朝食やおやつとして食べるのがポピュラーな食べ方です。

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ロティの作るところを見ているのも飽きません!

マレーシアのミルクティー(テータリッ)

テーはマレー語で紅茶。タリッは「ひっぱる」の意味。
香辛料の入った紅茶をコンデンスミルクとを混ぜ合わせる飲み物です。
日本人には甘すぎる飲み物かもしれませんが、常夏の地ではこの甘さがなんとも口になじむと思います。
このテータリッはマレーシアではパフォーマンスの大会があり、二人1チームでのあわせ技もあったりと、かなりの盛り上がりを見せています。街中の小さな店で見られたらいいですね。

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テータリの技を一度ご覧下さい!

 

マレーシアは多民族国家

1911年時点での人口比率は、マレー人53%、華人34%、インド系10%。独立後最初の内閣はマレー人6、華人3、インド系2で構成され。人口比とほぼ同じです。
「ラーマンとマハティール」(岩波書店)によると、多民族国家形成の裏側には以下のような歴史があります。
英国人:200年続いた英国の植民地支配。独立後も貿易・金融を握る。
中国系:英国とのアヘン戦争で敗戦した中国からの移民が認められ、スズ採掘の出稼ぎに来て定着し、その勤勉さからマレーシアの商工業を支配する。
インド系:英国は、アマゾンから持ち込んだゴム苗木でマレーシアを世界一の天然ゴム産出国に変えたが、ゴム農園の労働者として英国植民地から連れてこられた。

◎植民地支配とスズ・ゴムの2大産業により多民族国家は形成された。

<中国の佛教寺院>

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<ヒンドウー教のスリ・マハ・マリアマン寺院>

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<イスラム寺院・マスジットジャメで昼寝をするイスラム教徒>

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<英国統治時代の建物>

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マレーシア基本情報

首都:クアラルンプール(KL:ケーエル)
民族:多民族国家 マレー系(約65%)、中国系(約24%)、インド系(約8%)
人口:2933万人(日本の16%)
面積:33万338平方km(日本の9割弱)
通貨:リンギット(RM) 1RM≒31円(2014年5月現在)
物価:コーラ1缶=1.1RM(35円)(2014年5月現在)
時差:日本時間マイナス1時間(14:00は現地の13:00)
言語:国語はマレー語 他、英語、中国語、タミール語など

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地球のどこに?

マレーシアは「東南アジア(Southeast Asia)」地域に区分けされます。 ちなみに日本は「東アジア」に区分されています。 マレーシアは、マレーシア半島南部とボルネオ島北部の大きく分けて2つの領域からなる連邦立憲君主制国家です。 f0321958_15123348 f0321958_15124227

首都クアラルンプール(KLケーエル)は半島マレーシア側中部に位置しています。 f0321958_15124977

タイプーサム

遠い国
小林紀晴の「遠い国」を久しぶりに読み返した。
クアラルンプールで毎年行われているヒンドゥー教の祭り「タイプーサム」のくだりに、数年前、ここを読みながら落ち着かなかったときの記憶が蘇ってきた。
タイプーサム。
体や頬、舌などに長く太い針を刺し、背中に金属製のフックを何個もひっかけた半ばトランス状態にある信徒たちが、クアラルンプールにあるヒンドゥー教の聖地・バツーケーブ(バツー洞窟)を目指して歩いていく。
その大きな人のうねりに翻弄されるように、筆者もバツーケーブを目指す人波に漂いながら奇祭を俯瞰している。そして、知人の日本人2人が一緒にいながらも、筆者は興奮とともに孤独をも感じているのだった。

女たち。
チリッと舌をさす、辛い、火傷しさうな
野糞。

金子光晴の詩が突然文中にあらわれる。
その詩に使われている言葉は簡単なものであるけれど、わたしには容易に理解しがたく、それが気持ちの落ち着かない理由となっていた。

小林紀晴の旅は、金子光晴の追憶の旅でもあった。
わたしは「遠い国」で初めて金子光晴という詩人の名を知り、読み終えた後、今度は金子の旅を追いかける。