平成27年12月9日RRE 外国人留学生との交流

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース2期生(1年)対象に、兵庫教育大学の外国人留学生や教員研修留学生の方々10名(中国・台湾・ソロモン・ガーナ・インドネシア)をお招きし、「The global environmental issues and Japan」とうテーマで口頭発表および交流会を行いました。まず本校生から10分間でテーマに沿った英語の発表を行い、質疑応答を行いました。続いて留学生の国の環境問題について10分間の発表を行い、質疑応答を行いました。そして、残りの時間を使って、日本への留学動機や母国の文化や教育制度などを話題にして交流しました。1学期に実施したときに比べ、声の大きさや早さを意識しながら発表ができ、内容について活発な議論ができました。

外国人留学生の出身国・地域:中国(内モンゴル)、中国、台湾、インドネシア、ソロモン、ガーナ

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以下は生徒の感想です。

留学生のガショウさんはとても愛想のいい可愛らしい人でした。中国の方ですが日本語と英語も上手で、どうしたらそんなに上手くなりますかと聞いてしまったぐらいでした。やはり地道に勉強することだとおっしゃっていました。私たちの発表も興味深そうに聞いてくださり、質問の時に上手く伝わってなかった部分を指摘してくださったので、そこを頑張って英語で伝えようとしたりと有意義な時間でした。逆にガショウさんの発表も、難しい単語が出てくると、この意味はわかりますか?と丁寧に解説してくださったので、発表を理解することができました。雑談も結構盛り上がってとても楽しかったです。中国の話を聞くと、ぜひ行ってみたくなりました。また機会があれば、交流させてもらいたいです。

今までの交流会などの行事より、みんな積極的に英語を使って話すことができました。個人的なことを言えば、前回の発表時に休んでいたので、今日原稿のチェックや発表スライドとの読み合わせをはじめてしましたが、とてもすらすらと読めて、自分自身でも少し成長したなと感じました。質問の受け答えもある程度は素早く反応できるようになりました。この1時間で、自分達の成長を感じられ、さらに課題も発見できた、とても有意義な時間になりました。

Today, our group interacted Ms. Joh. She is from Xian China. I saw that Xian’s air is polluted. I have criticized Chinese thermal power generator, in my speech. If I had known that the international student is from China, I wouldn’t have written such a manuscript. We could know the food culture of Xian. For example, the sweets made by green peas (Green peas is 緑豆 in Chinese) . We explained how to spend New Year in Japan. We told about “Hatsumoude”, but I don’t know why people crap their hands twice in front of god in the shrine. We couldn’t solve this question.(今日、私たちの班は常さんと交流しました。常さんは中国の西安出身です。西安の空気は汚れていると知りました。私は自分のスピーチの中で中国の火力発電を批判してしまいました。もし留学生が中国人と知っていたなら、そんな原稿は書かなかっただろうに。私たちは西安の食文化を知ることができました。例えば、グリーンピースから作るお菓子です。私たちは日本の正月の過ごし方について説明しましたが、私はなぜ神様の前で2度手を叩くのか知りません。なので、この疑問は解決できませんでした。)

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今回のRREはとても充実した時間を過ごすことができました。テーマが環境問題だったので難しい単語が出てきて、原稿をあまりすらすらと読むことはできなかったけど、留学生の方が頷きながら発表を聞いてくれたのでよかったです。また、留学生の方の発表は所々難しくて分からなかったところもあったけど、中国の大気汚染について深く知ることができたと思います。そのほかにも日本の文化についていろいろなお話をできたのでよかったです。留学生の方と仲良くなれたのでこれからも連絡などを取り合いたいです。

僕たちの班はガーナ人の方と交流しました。ガーナでは、ゴミが重大な問題になっているそうです。ゴミの分別は電子機器のみで、それ以外のゴミは全て同じ所に捨てるのだそうです。だから、リサイクルが全くできていないということでした。ここまでゴミ問題が深刻化した原因は、急激な人口増加により、土地が必要になった。しかし、ゴミの量も急増したので、それまで困らなかった埋め立ての土地の確保が困難になっていったということでした。現在ガーナ政府では、ゴミの分別の徹底や、ゴミの量に伴って増えるゴミ税をという制度を設け、その金はリサイクルの資金に充てられるという政策も行っているようです。今回の発表で、それぞれの国にそれぞれの問題があって、その対策方法も様々だなと思いました。時間内に発表できなかったことや、その事象についての知識が浅はかで、上手く質問に答えられなかったことが反省になりました。僕たちの英語力はまだまだですが、もっとたくさんの方々と発表し、問題解決能力を養いたいと思いました。

公害という難しいテーマのプレゼンで、かたことの英語だったけれどうなずきながら聞いてくれた。留学生の方のプレゼンもとてもおもしろく、その後いろんな話をして盛り上がれた。伝えたい事を英語にできなくてもジェスチャーや絵を描いたりすることでちゃんとコミュニケーション取れたと思う。今回のような発表にも慣れてきたけれど、留学生の方のプレゼンをみて、まだまだ学ぶことが多いなぁと感じたので次回に生かしたい。

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私たちの班は、ハタマネ ドロシー ヒックスさんと交流しました。ドロシーさんはソロモン国籍の方で、教師として子供たちに情報を伝えているそうです。公害や野生動物の減少などの日本の抱える環境問題についてプレゼンテーションをしたところ、良い評価をいただきました。また、ソロモン諸島では酸性雨がないそうで、興味を示されていました。ドロシーさんはソロモン諸島について教えてくださり、島が抱える木々の伐採や水質汚濁、ごみ処理問題などについて詳しく知ることができました。終始円満にコミュニケーションをとることができ、また時間も守れて発表できたのでとてもいい時間を過ごせたと思います。

今回の発表は専門的なことが多く、調べるのが大変でしたが上手くいって良かったです。留学生の方の発表から、中国で今起こっている環境問題は日本の高度経済成長期に起こった問題に近いところがあると感じたので、日本の技術などを発信することが出来たらきっと解決に一歩近づくことが出来るのではないかと思いました。他にも、中国の観光スポットや歴史スポット、食べ物など、様々なことについて教えていただきました。個人的には大変興味深いお話を聞くことができ、嬉しかったです。

It was very very good time for us. English is too difficult for us but it is very interesting. Chinese student in our group was very kind for us. So I was happy. And it was good for us to study English. He is very clever. So he taught us about English. I thought I want to use English better. (私たちにとってとても有意義な時間を過ごせました。英語は私たちにとってとても難しいですが、面白かったです。私たちの班に来られて中国人留学生はとても親切で、とてもよかったです。そして、彼はとても賢い人だったので、私たちにわかりやすく英語で説明してくれました。私ももっと英語が話せるようになりたいです。)

台湾の環境問題で1番衝撃的だったのが台風とそれに伴う濁流です。日本でも洪水はありますが、その規模よりも遥かに大きく、日本よりも赤道に近い場所にあるので発生回数も多いそうです。大気汚染も深刻で通常時と比較した写真を見せていただきましたがすぐ近くのビルも見えなくなるほどでした。今回の発表会での個人目標として僕が掲げたのが、~日本語英語からの脱却~です。そのために読む練習を沢山しました。しかし本番になると、舞い上がってしまって原稿を噛まずに読むことに必死になってしまい、発音にまで配慮する事ができなかったです。練習不足だったと終わってから感じました。その後の質疑応答の時間では、何を聞かれてるのかはある程度はわかったのですが、答える時に自分の語彙力が足りず身振り手振りを交えながらでしか伝えられませんでした。同じアジア人の外国人留学生があんなに英語を流暢に話すのにと情けなくなるほどでした。英語力は一朝一夕ではつかないので、地道にコツコツとつけていきたいと熱望しました。

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平成27年12月5日創造基礎B 佐用町石井地区「地方創生ワークショップ」2日目

佐用郡佐用町石井にある「ゆう・あい・いしい」において、未来創造コース2期生20名を対象に、「地方創生ワークショップを行いました。2日目の活動は、早朝のゆう・あい・いしい周辺の散策から始まりました。朝食後、昨日班分けした3つの体験活動を行いました。

①石井地区定住促進とゆう・あい・いしいの活用:ゆう・あい・いしいの支配人から施設の設置目的や定住促進事業の説明、白炭製作現場の視察、大根と蕪の収穫、五右衛門風呂の体験入浴

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②石井三椏和紙の活用:水根地区において、石井三椏和紙づくりの全行程を体験

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③こんにゃくづくり:こんにゃくいもからこんにゃくづくりまでの全行程を体験

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昼食後、SWOT分析を用いて各班でテーマに沿った課題分析をして昨日の仮プランをブラッシュアップして地方創生プラン(最終)を作成しました。昨日に引き続いて、実現可能性は保留して、ダイナミックな提案となるよう話し合いました。各班口頭発表10分、質疑応答5分でプレゼンテーションを行い、各案の賛否の判定は石井地域づくり協議会のメンバー4名と佐用町役場の方1名にお願いしました。以下は生徒の感想です。

①私たちは「野菜とお米のオリンピック」を提案しました。宿泊施設のゆう・あい・いしいの方にお話を聞いたときに農作物が余ると話されていて驚きました。美味しいのに余る、もったいないことだと思い、それを活用する提案をしました。また、スポーツによる人を呼び込む効果を期待してオリンピックにしました。メインはマラソンで、沿道の応援で人が増えると考えました。この提案の目標は参加者1000人です。オリンピックにはいろんな種目を考えました。例えば収穫リレーやかぶで玉入れです。そしてその景品に野菜を出したり、マラソンの給食にだんごじるを出したりすることも考えました。この提案による利益は、人が集まり都会の人と地元の人の交流だけでなく、地元の人どおしの交流も生まれるということです。人どうしのつながりが強く、資源を最大限にいかせるまちづくりをしてほしいなぁと思います。また、私たちのようにもう一回佐用町に行ってみたいと思う人が増えてほしいです。

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②私たちは紙漉き体験をし、佐用を活性化するにはどうすればいいのかを話し合いました。その中のSWOT分析では次のような意見がでました。Strength(強み)では、地域の人と交流がとれる、自分のオリジナルを作ることができる。Weakness(弱み)では、時間と手間がかかる、他の原料より光沢がない、冷たい水で作業するので手が冷たい、汚れる、採れる時期が限られている(12-2月)。Opportunities(機会)では、2020年の東京オリンピック、2019年のラグビーワールドカップ、新佐用町統合10周年などが挙げられました。Threats(脅威)は灯籠の祭りを他の地域でやっていた、三椏は他の地域でも作られている、世界無形遺産に登録されている和紙がある、というものが出ました。これらの意見を出し合い、個人の意見をみんなの意見にすることによって、より課題解決に近づけるのではないかと思います。

②東京オリンピックと三椏和紙をコラボさせる案は、現実可能かは置いといて大きくテーマを決めようということで決まりました。佐用のみなさん全員ではなかったけれど、期待してくださいました。様々な場所で様々な和紙が作られているので、無形文化遺産に登録されているのがあったりすると、三椏和紙のみ注目されることは難しいということは佐用のみなさんも頷きながら聞いてくださいました。石井の方は皆田和紙も、無形文化遺産に登録された和紙ももちろんご存じだったようで、どうやって広められるか考えなければいけないとおっしゃられました。この発表が直接的な提案に繋がったかはわかりませんが、少しでも貢献できていればと思います。三椏和紙が注目されてほしいと思います、年賀状は頂いたハガキで出すつもりです。

③こんにゃく作りについてのSWOT分析を行いました。強みは、大人数でこんにゃくの形を工夫しながら作ることができるため楽しい、自分自身で作って出来立てを食べるので美味しい、白米が300gで約504キロカロリーに対してこんにゃくは約21キロカロリーでヘルシー、こんにゃく作りは手順が簡単なので幅広い世代が体験ができる、手作りなのに1週間、日持ちするなどです。弱みは奇抜な色は食欲をそそらない、こんにゃく芋の芽には毒がある、個人差はあるが手がかゆくなったりにおいが気になる、こんにゃくが机や皿について洗いにくい、こんにゃくが佐用町で作られているということがあまり知られていないなどです。機会は、今年、市町村合併で新しい佐用町になって10年である、2019年に佐用の大水害から10年経つなどです。脅威は、流しこんにゃくは愛知県神田ですでに行われているこんにゃく唐揚げなど、こんにゃくを使用したレシピはたくさんある、などです。私たちは弱みの中でも特に知名度が低いということに注目して、強みを最大限に生かす提案を考えました。

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③私たちのテーマは「こんにゃく」です。SWOT分析で見つかった1番の弱みは、佐用町で作られているこんにゃくの知名度が低いという事です。それを解決するためには、作り手が各地へ出向いてこんにゃく作りを体験してもらうことが大切だと思います。そうする事で、こんにゃくの美味しさや楽しさを伝える事が出来ると考えました。それと同時に、佐用町についても知ってもらいます。JRと提携して行うスタンプラリーも考えました。これで佐用町に来てもらうようにします。佐用町で行うイベントはこんにゃくFesです。具体的にはこんにゃくイルミネーション、こんにゃく屋台、こんにゃくラリーです。このようなイベントを開催する事で佐用町こんにゃくを広め、活性化する事ができるとかんがえました。また、工場なのが出来ると雇用も増え人も増えるのではないかと思います。JRが提携してくれるのか、本当に佐用町に人が来てくれるのかなど、課題は色々ありますが、地域の方が自分達から出向くという姿勢は必要なのでは無いでしょうか。

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平成27年12月4日創造基礎B 佐用町石井地区「地方創生ワークショップ」1日目

佐用郡佐用町石井にある「ゆう・あい・いしい」において、未来創造コース2期生20名を対象に、石井地区「地方創生ワークショップ」を行いました。放課後に移動し、夕方に宿舎に到着し、夕食を食べました。メニューには鹿メンチカツや団子汁(すいとん)など地元で食べられているものを出してもらいました。1日目の活動は、まず石井地域づくりセンター長の山下祐一氏から石井地区の歴史や現状、地域資源についてお話しを伺いました。それを受けて、①石井地区定住促進とゆう・あい・いしいの活用、②石井三椏和紙の活用、③こんにゃくの活用の3班に分かれました。普段の創造の授業では実現可能性を意識して取り組みますが、今回はKJ法を用いて自由な発想で案を出し合い、地方創生プラン(仮)を作成しました。明日は各班で体験活動を行い、ギリギリ実現可能かつ“大きな”地方創生プランを提案します。以下は生徒の感想です。

私たちの班は「農業や五右衛門風呂で定住化の促進をしよう」というテーマで話し合いました。そのなかでめったに五右衛門風呂とまちおこしは結び付かないということで、五右衛門風呂を重点的に話し合いました。今日のよかった点はテーマが絞れたこと、意見が多く独創性があったことです。それによりあまり「実現可能性」に縛られませんでした。逆に悪かった点はイベントに偏りすぎたこと、定住化の存在が出てこなかったことです。このふりかえりをいかして、もっと話を詰めていけるようにしたいです。

今日のワークショップにて佐用町のこれからについて現実が難しいが「大きい事柄」を提案しました。このワークショップにて、良かった点は、発表するときに班で出していた提案についてより深く考えて具体例を出すことができたことです。良くなかった点は、班で出した意見の数が他の班に比べてとても少なかったことです。明日に向けて今日あった出来事と明日目にする出来事を理解した上でまた新しい提案を考えてみたいです。僕ももっと打開策を練ってみようと思います。

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いつもと違い「実現可能性」を考えずに提案を沢山考えたのでとてもユニークなアイデアが出てきて面白かったです。良かった点は提案がポンポン出たことで、改善すべき点は提案がユニーク過ぎて話が脱線してしまったことです。自分はまだまだ実現性にとらわれて突拍子もない意見が出せませんでした。その点僕の班のメンバーは頭が柔軟で面白い意見を沢山出していました。とてもいい刺激になりました。明日も気合いれて頑張っていこー!

KJ法で実現不可能に近いことでも思いつきで出た案を紙に書いていきましたが、簡単そうに見えてとても難しかったです。今回の課題は佐用町の名品を使って地域の活性化について考えましたが、固定観念にとらわれなかなか「バカ者」になれませんでした。慣れてくるうちにだんだんと楽しくなっていきました。佐用町の人に受けたりとやればやるほどいい案が出てくるようでした。今回はそれぞれの佐用名物についての知識なしに議論しましたが、明日以降の実際体験などで、どこを他の地域の人にアピールするべきか。今回考えた案で良かったのか。難しいと思っていたことが実は簡単だったと気づくこともあるので、明日の体験で政策を考えていきたいです。

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私たちの班は、「こんにゃく1000メートルRUN」「流しこんにゃく」「こんにゃくイルミネーション」の3つの案を出しました。この案のGOODな点は3つとも具体的で、流しこんにゃく以外はオリジナルで高校生らしい斬新な発想から生まれた点です。BADな点はこんにゃくだけだったので案が出にくく偏った内容になった点です。NEXTとして、流しこんにゃくの案が既に行われていたので新しい案を出すかパクリにパクリを組み合わせてオリジナルにしたいと思います。

和紙作りで何が出来るかを考え、和紙で作った灯籠流し、東京五輪の国旗を和紙で作る、川の上に和紙をひいて渡る、などの案がでました。明日の和紙作りを体験して佐用町のことをもっと知ったうえで、これらの案をより深めていこうと思います。今回の話し合いで行ったKJ法は初めての方法だったけれどみんなで意見を出し合ったり検討することでとても楽しく行えたと思います。これからの学習でもKJ法を活用していきたいです。

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平成27年11月25日創造応用ⅠL 中間発表会

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース1期生(2年)文系選択者が国際問題に関わる論文作成の中間発表を行いました。大阪大学大学院国際公共政策研究科の松繁寿和教授と石川祐美氏(M1)、渡邊智子氏(D3)をお招きし、生徒の発表についてご指導をいただきました。以下は生徒の発表タイトルと感想です。

<財政面から見る難民受け入れについて>今日の中間発表を終えて、松繁先生や院生さんの鋭い指摘がとても参考になりました。一応方向性は決まったものの、「最終何が言いたいのか」についてはぼんやりとしていてこれで大丈夫なのかと感じながら今回の発表を迎えました。そして発表後に「現実的にどのような答えを出すのか」「論文では何を言うのか」「その研究の意義が分からない」という指摘を頂いて、私は自分の立場(考え)を明確にして意識していなかったから、「最終何が言いたいのか」が曖昧になっていたのだと気がつきました。また、他の研究者がどう言っているかというのは先行研究として以外にも大切なのだと教えて頂いたので、本や論文を読んでいかなければと思いました。

<結核の対策>松茂先生を含む阪大の国際公共政策科の院生さん3人にお越しいただき、プレゼンテーションを行った。僕は「結核の対策」についての内容を発表した。その中で院生さんと松繁先生に指摘をされた部分がたくさんあります。まずはスライドの構成から。アニメーションの都合上でも重ねることはNG。全てが見える形にしなくてはならない。次は基本用語の確認、「DOTS」のことを説明してと言われたとき正直めちゃくちゃ焦りましたがなんとか回答できてよかった。しかし、略語しか載せていなかったのでフルスペルで掲載するように指摘をしてくださった。これからの課題は国際政策保険の視点か社会保険の視点か等の視点が必要である。その視点を決めることを優先しなければならない。そして、聴衆を引き込むために、日常で起こっている問題を取り上げる、など重要性をいかにつたえるのかということも相手に分かりやすく説明しなければならないと思った。今日一日はとても貴重な体験だったと思います。これから論文に関して進んでいかなければならないので大胆な政策を考えていきたいです。

<児童労働について>今日はたくさんの貴重なご指摘をいただきました。ILO条約の細かい内容や、地域別の児童労働者数、児童労働の地域別産業割合は確かに必要なかったし、仮説が単純すぎるのは自分でも感じていました。「仮説→児童労働の割合→グラフ→働く理由の表→結果」の順番にするというのは、全く思いつかなかったのですごいと思いました。また、出典の書き方や、スライドを作るときの注意点、題名を工夫すること、研究動機の内容など、自分の研究の価値を高めることができるアドバイスをいただけたのがよかったです。今後は先行研究の内容をきちんと理解して知識を整理しないといけないなと思いました。調べる内容としては、先行研究を参考にして自分で作成したグラフ「IPEC参加国(87国中67国)における人間開発指数と児童労働の割合の関係 2014」で、相関関係から逸脱していた「ペルー」や「コンゴ共和国」に焦点を当てようと思います。

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<ベトナムにおける薬剤耐性菌の問題>発表スライドは重視していなかったので、それ以外のことについて書いていきたいと思う。まだテーマについてまとめきれていない感は確かに否めなかった。薬剤耐性菌というもの自体に関する知識が足りていないので、そこの勉強は必要だと感じた。また、文献の不足はさることながら、自分の意見の欠如はやはり一番の課題だろう。これからの方針としては、まず薬剤耐性菌の広がる原因を、分かりやすく明らかにし、講じるべき対策を明らかにし、それにしっかりと効果があることを検証する。衛生問題ということで、そこには意識など、難しい要素が絡んでくると思うが、根気よく研究を続けて行きたい。

<なぜ日本は難民認定数が少ないのか>自分の発表に関して指摘を受けたのは以下の点だ。そもそも難民は受け入れるべきか?自分が良くないと考えている制度はなぜ作られたのか?パワポに引用先やそのリンクを見た日付を書くこと(内容毎に+最後にリンクまで+そのリンクを見た日付+ページ数までつけるとさらにgood!)。孫引き(引用先が引用している資料)に要注意。ドラえもんの速さで話す!自分の意見は大胆でも良い!動機に関して、「この問題は客観的に大きなものだ!」と述べるべき。政府の言うことを鵜呑みにしない。研究者はどう考えるのか?比較は他国だけでなく過去ともできる。発表会全体を通して指摘されたことは、タイトルは魅力のあるもの、興味を引くものを設定する。さらに、内容を端的に表せるように工夫すべきである。スライドにページを振る。図は必要で最低限の情報がそれだけ見てわかるようにする。ドラえもんの速さで話す(☆そのことについて知らなくても分かる、子供でも分かる速さ)!8分の枠に入れるために削る削る→本質、自分が言いたいことが見えてくる。この発表会で厳しい指摘を受けてきたのは毎年同じで、先輩も通ってきた道である。とりあえず、何とか乗り切ったという感じだった。調べ学習だというのは本当にそのことで、これから自分の意見を作っていかなければならないと改めて思った。しっかり調べられていると言われた(自分が含まれているか?)のは嬉しかった。悔しさもあるので、これからどんどん考えを深めていきたい。

<カンボジアの水問題>今回の中間発表で私はいくつかのヒントをもらいました。全体的なところから言うと、先行研究を調べたりしているだけで自分の意思がない、独自性が大事ということや、論文をたくさん読んで他の研究者に足りないところを考えていくこと、話の方向をしっかり固めることが大事ということが分かりました。個人的なところでは、少し貧困と汚染が混じってしまっているところや、引用の仕方など、すごく勉強になりました。

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<グアテマラの教員について>今日の中間発表では院生さんや教授のアドバイスをもらって、自分では気付かなかった発表スライドや研究の進め方の改善点が分かりました。まず基本的なことでスライドにページ数を今まで書いていなかったのですが、指摘をうけたので、これからは書いていきたいと思います。次に話すスピードも考えるべきだというアドバイスをもらいました。私はグアテマラの教育について、グアテマラの教員のレベルが低いということが問題だとして研究をすすめてきました。しかし、きちんとしたデータがないと言われ、教員の養成プログラムの内容のところでは、それを行ったことで本当に子供の学力が伸びたのか、そのプログラムを取り入れる前と比べてみるとよいとアドバイスをもらいました。また、全てのデータにきちんと引用元を書くのがよいとも言われたので、これからはそこにも気を付けたいと思いました。これからまだまだ調べていかないといけないと改めて感じました。また、調べるだけでなく自分の意見を書くことも大切だということを教わりました。

<アフリカの水衛生問題について>自分でも「これはただの調べ学習だな」というのはわかってはいたけど、色々メッタ切りにされた。振り出しに戻った。かなり落ち込んだ。けど落ち込む暇もないので再び頑張る。まず、地域をアフリカにしたので絞ったつもりだったけど、もっと国を絞って、そこに本当にあった解決策を考えていく。…結論をどこにもっていけばいいかが、やっぱり分からない。新しいことを提案するんじゃなくて、「自分はこう思う」っていうのでもいいのだろうか。あとはパワポのスライドをもっと丁寧に、分かりやすく作り直す。論文書くとか英語で発表とか、まだまだそんなレベルじゃないので1から出直してきます。

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平成27年11月24日RRE 発表「The global environmental issues and Japan」

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース2期生(1年)が、「The global environmental issues and Japan」というテーマで口頭発表を行いました。各班10分間の発表後、質疑応答の時間を設定し、内容について議論しました。発表の早さや専門用語の難しさなど、内容について聞き手に理解させるのにかなり苦労したようでした。次回、兵庫教育大学の外国人留学生の方々を本校にお招きし、同じテーマで口頭発表および交流を行う予定です。

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平成27年11月21日創造基礎B 自然科学分野「SCI-TECH RESERCH FORUM 2015」発表会

関西学院大学神戸三田キャンパスにおいて、「月のクレーターカウンティング」をテーマに研究している成清ゼミの生徒が、関西学院大学理工学部主催「SCI-TECH RESERCH FORUM 2015」に参加し、ポスター発表を行いました。兵庫県内外の高校から課題研究に取り組んでいる生徒が集まり、現時点の研究の概要について説明を行いました。以下は生徒の感想です。

関学で自然科学のポスター発表をしました。自分たちの発表だけでなく大学生の方の発表や英語での交流もありました。大学生の方の発表は私たちがやっていることと比べ物にならないほど難しく深い研究でした。おもしろいなと思った研究は著名な作家を本のジャンルではなく構文で分けてみるという研究です。最近授業でやった芥川はいろんな作家と構文が似ていて特別な構文で書いているわけではないことが分かりました。また、宮沢と新見は2人とも児童文学を書いていますが文の構文は全く違いました。新しい作家の分け方でとても斬新だと思いました。私たちの発表では、大学生や教授の方が聞きにいらして下さいました。そこで、沢山のアドバイスをいただきました。中身についてだけでなく、字体、写真の使い方などもアドバイスいただきました。私たちはまだまだだという事に気付きました。私たちでは気付かなかった事を指摘され、今後の課題が沢山出てきました。また、月に関するテレビやサイトを教えていただき、今後に活かせそうなものが多く見つかりました。ダメ出しばかりでしたがとてもいい経験ができたと思います。今回、言われた事をこれから1つ1つでも解決していき、より良い発表が出来るようにしたいです。

私は英語で行うサイエンス・カフェに参加しました。最初に先生が、自然から科学を学ぶというテーマで、英語でプレゼンテーションをされていました。新幹線の構造や、プロペラの回転や形を説明していたので、流石だと思いました。その後に、高校生も独自の自然から科学を学ぶというテーマを発表していました。ハニカム構造などを発表していましたが、正直、先生のプレゼンのクオリティとはあまり差は感じないほど素晴らしかったです。今後、英語力を一層鍛える刺激になったと共に、自然から科学を学べる視野の広さも身につけたいと思いました。

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私は、関西学院大学で行っている「SCI-TECH RESERCH  FORUM」というイベントに参加しました。最初に関西学院大学の学生の方々からお話がありました。大学生になると使うお金の量も増えて、行動範囲が広がるとのことで、とても楽しそうでした。次に、大学院生の方々のポスターセッションを見に行きました。情報に関することや岩の花崗岩に関すること、いま流行りのドローンに関することを聞きました。中でも、関西学院大学でアニメ「のだめカンタービレ」のピアノ演奏のシーンを作っていたということ、人型ロボットの「naoくん」と話したことは特に印象的でした。そのあと、私たちが自然科学分野で研究している「月のクレーターカウンティング」について途中経過をポスターセッション形式で発表しました。様々な方がアドバイスを下さいました。聞いていくうちに、自分たちの発表が穴だらけだということに気づき、だんだん辛くなってきましたが、それもこれからの研究のために役に立つからありがたいことだと思って、前向きにいるよう努力しました。グラフのことや、表現の仕方、ポスターの内容についてたくさんのことを言っていただきました。お話をする中で、様々な方が来ていることに気づき、交流することができたので、嬉しかったです。最後のEnglishcaféでは、自然から学ぶ科学技術のことについて、英語で発表を他校の生徒の方々がしているのを聞きました。難しかったですが、少しずつわかるよう努力しました。最後に記念撮影をして終わりました。ポスターセッションでたくさんのアドバイスをいただいたり、Englishcaféで言葉の意味が分からなかったり、準備も含めて大変でしたが、とても有意義な1日を過ごすことができました。先生がおっしゃっていたように、良い経験ができました。そのため、次に何か校外の発表があったら、積極的に参加していきたいと思いました。

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平成27年11月21日創造基礎B 「関学リサーチフェア」発表

関西学院大学 神戸三田キャンパスにおいて、「銭湯で外国人と交流しよう」というテーマで研究している2班と「空き地活用」をテーマに研究している8班が、関西学院大学総合政策学部主催「リサーチフェア2015」で口頭発表を行いました。発表時間は15分、質疑応答が10分でした。大学生や大学の先生との質疑応答に苦心しながらも、校内発表会とはまた違うより深いものになりました。8班は「総合政策学部長賞」(審査員特別賞)を受賞しました。以下は生徒の感想です。

今日は関西学院大学のリサーチフェアに参加しました。事前の準備が忙しすぎて形になるのか不安でしたが賞を頂けてよかったです。社会科学分野の発表として「空き地活用」についての発表をしました。関学の学生や他の高校生の発表も聞けていい刺激になったと思います。審査の先生方には利益のことなどを聞かれ、未来創造の活動はソフトなものとして進められていたので戸惑った部分もありました。優秀賞は無理だったけれど賞を頂けて嬉しかったです。大学生との交流は、初めは不安がいろいろありましたが、楽しかったです。最優秀賞をとった大学生の方に話を聞くことも出来ました。未来創造コースに入って半年でこのような形で活動できて本当によかったと思います。自然科学分野の研究も頑張りたいと思います。

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大学生や高校生の発表を聞いて、自分たちに足りないものをたくさん見つけることができました。例えば、発表をするときに、私たちは原稿ばかり見てしまっていることや、準備ばかりに時間をかけてしまい発表の練習があまりできていないということがわかりました。他に、いろんな人と話すことができて、大きな刺激になりました。視野が広がった気がするし、とても良い経験になりました。近くの高校の人とも仲良くなり、人脈を広げることができて、とても嬉しいです。これからまた研究活動をしていくなかで、今日勉強になったことを参考にして、聞いている人がわかりやすく、発表の工夫をしてよりよい活動ができればいいなと思います。

今日はたくさんの刺激を受けた。まず、発表の方法だ。同じ高校生の発表を聞いて感じたことは、言葉の抑揚だ。一語一語をものにしていて、引き込まれていった。話術を身につけるとよりよい発表になると感じた。大学生の発表では数字やグラフの使い方を学んだ。まとめ方が上手で、効果や結果が分かりやすかった。発表後の懇親会ではいろんな方とお話させていただいた。他の高校の方の取り組みを聞いたり、大学生に総合政策学部についてお話してもらったりなど有意義な時間を過ごせた。今回、準備が大変で正直しんどかった。でも参加したことにより、自分たちの弱点や強みがはっきりとわかったし、他から受ける影響もあった。これはこれからの活動にいかしていきたい。

今回、関学を訪れて本当にたくさんのことを学んだと思います。まず、僕たちが行った口頭発表では、自分たちなりには精一杯頑張ったものの、「活性化」を定義付けられていなかったことや、質疑で思う様に質問させられなかったことなどの反省が見つけられました。また、総政の方々の発表を見ていて、研究の論理性や目的、今後の課題や実用性などが明らかで、とても勉強になりました。中でも、大衆文化と大学生のアイデンティティの喪失というテーマが印象に残っています。大学生のアイデンティティの喪失という現象を、大衆文化という理論で説明したのち、実際に大学での新しい授業スタイルを提案していて、すごいと思いました。ただ、実際にフィールドワークして良いないことなどが、研究とは外れているのかなと思いました。残念ながら表彰はありませんでしたが、たくさんのことを学べたし、大学で学ぶことの意義も改めて再確認できたと思いました。

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実際に発表するとなると、とても緊張しました。質疑応答ではうまく答えられないこともあったけれど、銭湯について別の観点からのお話を聞くことができ、これからの活動や目的を改めて考えることができたので良かったです。また、自分たちの研究のこれからの課題がたくさん見えてきました。大学生や他校の研究結果はとても興味深いものばかりで、良い刺激となりました。今日の研究発表を振り返ってみると、とても有意義な時間だったなと感じます。これからは今日学んだこと、刺激を受けたことを活かしてもっと深く研究を進めていこうと思います。

今回初めて外部で発表会というものに参加しました。高校の中だけでなら何度か発表会という場に出たことはあり、そこまで緊張しないだろうと考えていましたが、独特のプレッシャーに襲われ、思ったように喋ることが出来ませんでした。特に質疑応答の際は他の班員に任せてしまったりと非常に不甲斐ないことをしてしまいました。また、発表の中身も、質問されるまで分からなかった問題がいくつか見当たり、自身の研究の浅さが出てしまいました。ですが総合的に考えれば、研究や自身の浅いところ=修正するところが見つかり、大きな場でのプレッシャーを経験できたりと自分にとってプラスなことが多かったです。次の機会があれば今回以上の発表に仕上げたいと思います。

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平成27年11月18日創造応用ⅠS 探究活動8回目

探究活動も8回目を迎え、今回も各科目で大学の先生から指導を受けました。

数学は、稲葉先生を迎えて1回目の中間発表会を行いました。日常生活におけるさまざま社会現象や科学現象の中から各生徒が興味関心をもつテーマに沿って発表を行いました。8人のテーマは、「コーヒーの消費量と労働時間の関係について」「得点効率の良い打順構成を追い求めて」「他人の目と信号無視」「良い配球とは」「統計学で知る河川の安全基準」「経験者と未経験者で目の付けどころは違うのか」「朝食と通学についての関係性」「睡眠時間と学習効率の関係」となっています。これまでに先生との議論の中で、データの取り方、仮説を立てるポイント、検証の仕方などをご指導いただき、個々の生徒なりに現状までの活動のまとめをおこなって進捗状況や今後の進め方を報告しました。発表会は生徒たちによって進行が行われ、各自6分の発表のあと4分の中での活発な質疑応答で、今後の進め方に多いに参考になる議論ができました。その内容をもとに探究活動をさらに深めて、1月に予定されている2回目の中間発表に向けて取り組んでいきます。

物理は今週も大阪大学へ訪問し、分光班は炎色反応を分光すべくこの日もがんばりました。バーナー、アルコールランプ、メタノールをしみこませた雑巾等、様々な温度の炎の中での反応を分光しました。しかし、バリウムや銅など、特定の金属では困難をきわめました。肉眼ではハッキリと炎色反応を呈していることが確認できるにもかかわらず、検出器(結構値の張る本格派の代物だそうです)ではなかなかデータがとれないというジレンマと戦いました。弱い光を増幅するための工夫の一つとして、放物面鏡で集光し、その焦点に検出機をもってくるというシステムを構築しました。完璧に調整したものの、さして変わらない結果に一同落胆をかくせませんでした。結局検出器を炎にできるだけ近づけるというシンプルかつ泥臭い方法が功を奏し、何とか欲しいデータを得ることができました。飛行班改め音響班は音に関するソフトウェアをインストールしたノートパソコンを持参して,何種類かの実験を行いました。周波数を変えながら4種類の音を出し,それを聞いた人が快→不快に感じる順位づけをし、何人かに聞いてもらい、得られたデータの検討をしました。今後は部活動後の部室棟付近で、足音や話し声の音を録音して、その大きさ(㏈)や不快さ(人の耳)を解析することで、例のおじさんがクレームを言ってこないような対策につなげたいということです。最後にみなで一か所に集まり、活動内容を簡単に報告,今後の見通しと合わせて各班の代表が発表。最後に、下田教授から「今日は研究の萌芽がみられた。どちらの班もやっと研究らしくなってきた。」と、お褒めの言葉をいただきました。

化学 数学 生物 物理

化学は今週も神戸大学の大堺先生に来ていただき、先週の実験結果を踏まえて、鉄の不動態を形成する条件、形成された不動態酸化被膜が壊れる条件の2つの探究グループに4名ずつで分かれて、さらに実験を深めました。不動態形成条件を探究するグループは、文献を参考に塩化物イオンが不動態形成に関与することを確かめるため、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸を用いて酸で酸化物を取り除き、不動態を形成させました。ところが、塩酸で洗った鉄も不動態を形成し、またまた仮説通りとはいかず、悩みながら次の手段を議論しました。酸化被膜崩壊条件を探究するグループは、鉄の質量を変えながら酸化被膜が壊れる温度を計測し、鉄の質量と温度に関連性がある傾向を見つけ、来週以降さらに再現性を探究することになりました。

生物は神戸大学理学部の洲崎研究室を訪問しました。洲崎先生より電子顕微鏡の理論、操作方法などの説明を受けた後、実際に電子顕微鏡を操作して、ミドリムシの電子顕微鏡写真を撮影しました。そのデータはUSBに保存して、持ち帰りました。来週以降は、電子顕微鏡のデータを解析して、ミドリムシの動きからどのような環境の下でミドリムシの運動に影響が出てくるのかを考察し、環境モニタリングに向けて考察していく予定です。

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平成27年11月18日創造基礎B 「D.D for Japan」

本校において、「防災教育」をテーマに研究している3班が、NGO D.D for Japan代表 呉同國氏と同副代表 圓尾翔氏にお越しいただき、D.D for Japanの活動内容や自分たちの研究内容に対する助言をいただきました。呉氏は高校時代に同団体を立ち上げ、大阪府・市や神戸市を中心に防災教育の実践を行おり、その活動は全国に拡大しています。お話では、「防災は命を守る一番大切なこと」であるにもかかわらず、活動が広がらない原因として若者(とくに高校生~大学生)の参加が非常に少ないことが課題であるとおっしゃっていました。若者が防災の担い手になり日頃から準備すれば、災害時に起きるさまざまな問題の突破口になるとも指摘していました。以下は生徒の感想です。

今日のD.D for Japanの呉さんのお話は正直言って結構な衝撃がありました。呉さんの考えをおっしゃっているだけなのに、自分たちのしていることが間違っているのかというような感覚になり、もう一度問題を見つめ直す必要があるなと痛感しました。高校生にできることは少なくなく、高校生でも大人と対等にもしくはそれ以上に行動できるということも感じました。呉さんがD.D for Japanを立ち上げられたのも、高校一年生の時だと伺ったので、僕らもまだまだこれからできると信じてこれから活動していきたいと思いました。

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僕たちの班で課題に挙げていた事を客観的に見て同時に解決する方法があり、よく考えてみればそうだなと感じましたが、自分たちでいざ考えてみろと言われるとなかなかでてきそうもありませんでした。そう考えると、話し合いや自分たちでの知識がまだまだ足りないと思いました。D.D for Japanさんの話であったように、防災についての知識がとても少ないです。英語と同じように単語や文法の知識がなければ本筋はわかりません。今後の課題としてしっかりと知識を身に付けた上で、固定観念にとらわれず、防災教育の活動を進めていきたいです。僕はある問題を考える時にはいつもプロセスを考えるようにしています。しかし、今回学んでみて、今までのプロセスは自分自身の考え一辺倒であり客観的に見ていませんでした。複雑な社会問題の中でこれは通用しないと思います。この問題の解き方は一体何なんのか、他に方法はないのか、もっと簡単に解決できるのではないか、自分たちの研究の内容を一度止まって、問題をもう一度見直していきたいです。

呉さんにお話を伺って得たことは、私たちがやろうと考えていた幼児への防災教育が1番大切なものではなかったということです。私たちが解決しようと考えていた問題を解決してもその問題の根本である問題は解決していなくて結局新たな問題が出てくるだけです。問題の解決を考える場合、見つけた問題の根本となる問題は何かを考えることが必要なんだそうです。優先順位みたいなのを考えるのと同じことだと言っていました。厳しい意見や考え方について教わり、私たちは防災について端っこをかじっていただけだったことにも気づきました。私たちに何が出来るかなんて分からないけど高校生だから出来ないなんて考えずに取り組んでいかなければならないです。今、防災の現場で最も言われているのは「若い人が少ない」ということです。この問題は呉さんもいろいろ取り組んでいました。「かっこいい」をキーワードに資格を作ったりするそうです。とても難しい問題ですが、もし解決できたら日本の災害による被害は大幅に減ると思います。これからどんなことをしていくか、今回のお話を参考に話し合っていきたいです。

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平成27年11月17日創造基礎B FW「院生ゼミ実験実習」

神戸大学大学院人間発達環境学部において、未来創造コース2期生の生徒41名が、各ゼミの大学院生の指導のもと実験実習を行いました。高校では使用することができない実験機具を使ったり、専門的な内容について半日かけて学習しました。以下は生徒の感想です。

山田ゼミ 「放射線天文学」

まず、アメリシウムという金属を蛍光X線で解析し、電流とエネルギー量の比例式を自分たちで求めた。何千個もデータを取って、エクセルで管理するのは初めてだったので難しかったけど、正確な数値を求めるために必要なことだと学んだ。自分たちで求めた比例式に、銅で取った値を代入して正しく原子番号が求められたときはとても嬉しかった。他にも、500円玉や、空き缶を解析して、きれいな値はなかなか取れなかったけれど、今日のデータをもとにこれからの授業で結果や考察、原因について考えていきたい。

勝原ゼミ 「生態学」

今日の神大での研究では、顕微鏡を使い、ハナアブとハチの違いについて学びました。今までハナアブやハチをじっくりと観察したことがなかつたので、意外なところの違いなど驚くところがたくさんありました。スケッチしてみることで、違いを実感することもでき、ハナアブとハチの違いについて研究を深めることができました。大学院生の方が優しく解説してくださったお陰で、少し難しい内容でも理解することができましたし、ハナアブとハチについてはとても詳しくなれたのでよかったです。今日の研究をさらにらよりよいものにするために、頑張っていきたいです。

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葉山ゼミ 「薄型センサ」

今回は神戸大学に訪問し、実際に自分たちの手でフォースセンサーを作り、実験しました。作業をしていく中で、楽しいと思えるかはそれぞれでしたが、とても良い経験になりました。中でも、最初に回路図を見ながら回路を作成し、いざ正常に流れるか確認してみると流れませんでした。何度も作成の過程を見直し、やっと流れた時には本当に感動しました。実験の中でも、対照実験で比較することにこだわったり、どの様にしたら肥持力の変化が見られるかなど全員で工夫しました。思う様に実験が進まなかったり、仮定と異なった結果が出たりと、本当に大変でしたが、全員で大学生の力を最小限に抑え、出来る限り僕たちだけの力でやることをそれぞれが思っていたので、本当に良い実験になりました。これからしっかりと持ち帰ったデータの解析をしていきたいです。

橋爪ゼミ 「環境DNA」

今日は前回、住吉川で採取したサンプルにリアルタイムPCRをかけて、どの場所に鮎が多いかを見ました。結果から鮎は中流から下流に下りてきていることがわかりました。次回は今回でた結果が鮎の産卵時の行動と同じなのかを調べ、CT値と鮎の関係性を調べたいと思います。去年は結果があまり出なかったと聞いていたのでだいぶ不安でしたが、しっかり値が出たので良かったです。他にもDNA抽出をさせていただいたり、普段触れない様な機会を使って実験が出来たのとても新鮮でした。

寺元ゼミ 「摩擦力センサ」

今日の実習では、摩擦力センサーの製作とそれを使った実験をした。摩擦力センサーの製作は、ホイートストンブリッジという回路をブレッドボード上に作った。ブレッドボードは回路を作るための道具で、大学院生の方のアドバイスを受けながら、なんとか回路の作り方を理解し、完成させることができた。実験は、最初の予定であった、葉山ゼミとの合同実験はちょっとしたトラブルで一班ずつになってしまった。とは言うものの、自分達の作った回路が握る力を検知したのを見ることができたのでよかった。今日した実験を踏まえて、次どんなことをしたいのか、結果をもっと分かりやすく出すにはどうしたらいいのかなどをまた班で考察したいと思う。

立石ゼミ 「宇宙ガンマ線」

私たちは宇宙線や宇宙線を観測する実験装置についての講義を少し受けた後に実際に実験装置のある部屋に移動しました。実験にはシンチレーションファイバーブロック(宇宙線の通過位置の二次元情報を得る)、イメージインテンシファイア(700万円もする機械!)、トリガーカウンター(電気信号を流す)という装置を使いました。まずトリガーカウンターの最適電流を調べました。電圧の強弱でシグナルとノイズの関係が変わることから調べられます。その後、宇宙線を見ました。稲妻のように画面で見ることが出来ました。その見れた宇宙線の天頂角を計りヒストグラムを作りました。宇宙線は物質を通過するときに力を失うので、一番観測されたのは真上に近い角度でした。三角関数を使うとエネルギーについて詳しいことがわかるそうなのでそれにつえ次回以降調べてみたいと思います。

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西村ゼミ 「高分子」

僕達は今日「ぽよぽよ水」を作った。「ぽよぽよ水」とは高分子の物質(アルギン酸ナトリウム)を使って膜を形成して、持ち運べる水を作ったものである。今日はそれを作るに当たって様々な条件で実験してみた。濃度を変えたり物質を変えたり、ジュースを混ぜてみたりして結果を見た。やはり適量で混ぜると綺麗な形のものができるが、物質を変えたり、濃度を変えたりすると形がいびつになったり、膜が薄く潰れやすかったりした。しかし特にジュースで苦戦した。なかなか膜を形成しないので、いろいろな理由を考えて、案を出し合い、結果ジュースの入ったぽよぽよ水を作ることに成功した(ヌルヌルして後味は最悪だが)。この研究を通して、高分子の可能性を感じることが出来たとともに、その過程で様々な道具の使い方を学び、また失敗の理由を考えることによって学習を深めることが出来たと思う。そして何より楽しかった。

成清ゼミ 「月のクレーターカウンティング」

今回はこの前の観察した月の写真を見て、クレーターの数を数えるという実験でした。たくさんのクレーターの中から、大きめのクレーターを2つ選びそのまわりのクレーターの数を数えて、そのクレーターので来た年代を調べるのが目的です。私たちの班はラングレヌスとプトレマイオスというクレーターにしぼり、クレーターの数を数えました。月の写真にペイントで色をつけ目で見て数えて行きました。望遠鏡の精度があまりよくなかったので小さいクレーターはなかなか見えず、クレーターを見慣れてない私たちにとって、とても大変な作業でした。次に数えたクレーター1つ1つの大きさを測りました。望遠鏡の倍率に加えて、パソコンでも拡大したので、倍率を考えて実際の長さを計算しないといけなかったのが難しかったです。

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