平成27年11月18日創造応用ⅠS 探究活動8回目

探究活動も8回目を迎え、今回も各科目で大学の先生から指導を受けました。

数学は、稲葉先生を迎えて1回目の中間発表会を行いました。日常生活におけるさまざま社会現象や科学現象の中から各生徒が興味関心をもつテーマに沿って発表を行いました。8人のテーマは、「コーヒーの消費量と労働時間の関係について」「得点効率の良い打順構成を追い求めて」「他人の目と信号無視」「良い配球とは」「統計学で知る河川の安全基準」「経験者と未経験者で目の付けどころは違うのか」「朝食と通学についての関係性」「睡眠時間と学習効率の関係」となっています。これまでに先生との議論の中で、データの取り方、仮説を立てるポイント、検証の仕方などをご指導いただき、個々の生徒なりに現状までの活動のまとめをおこなって進捗状況や今後の進め方を報告しました。発表会は生徒たちによって進行が行われ、各自6分の発表のあと4分の中での活発な質疑応答で、今後の進め方に多いに参考になる議論ができました。その内容をもとに探究活動をさらに深めて、1月に予定されている2回目の中間発表に向けて取り組んでいきます。

物理は今週も大阪大学へ訪問し、分光班は炎色反応を分光すべくこの日もがんばりました。バーナー、アルコールランプ、メタノールをしみこませた雑巾等、様々な温度の炎の中での反応を分光しました。しかし、バリウムや銅など、特定の金属では困難をきわめました。肉眼ではハッキリと炎色反応を呈していることが確認できるにもかかわらず、検出器(結構値の張る本格派の代物だそうです)ではなかなかデータがとれないというジレンマと戦いました。弱い光を増幅するための工夫の一つとして、放物面鏡で集光し、その焦点に検出機をもってくるというシステムを構築しました。完璧に調整したものの、さして変わらない結果に一同落胆をかくせませんでした。結局検出器を炎にできるだけ近づけるというシンプルかつ泥臭い方法が功を奏し、何とか欲しいデータを得ることができました。飛行班改め音響班は音に関するソフトウェアをインストールしたノートパソコンを持参して,何種類かの実験を行いました。周波数を変えながら4種類の音を出し,それを聞いた人が快→不快に感じる順位づけをし、何人かに聞いてもらい、得られたデータの検討をしました。今後は部活動後の部室棟付近で、足音や話し声の音を録音して、その大きさ(㏈)や不快さ(人の耳)を解析することで、例のおじさんがクレームを言ってこないような対策につなげたいということです。最後にみなで一か所に集まり、活動内容を簡単に報告,今後の見通しと合わせて各班の代表が発表。最後に、下田教授から「今日は研究の萌芽がみられた。どちらの班もやっと研究らしくなってきた。」と、お褒めの言葉をいただきました。

化学 数学 生物 物理

化学は今週も神戸大学の大堺先生に来ていただき、先週の実験結果を踏まえて、鉄の不動態を形成する条件、形成された不動態酸化被膜が壊れる条件の2つの探究グループに4名ずつで分かれて、さらに実験を深めました。不動態形成条件を探究するグループは、文献を参考に塩化物イオンが不動態形成に関与することを確かめるため、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸を用いて酸で酸化物を取り除き、不動態を形成させました。ところが、塩酸で洗った鉄も不動態を形成し、またまた仮説通りとはいかず、悩みながら次の手段を議論しました。酸化被膜崩壊条件を探究するグループは、鉄の質量を変えながら酸化被膜が壊れる温度を計測し、鉄の質量と温度に関連性がある傾向を見つけ、来週以降さらに再現性を探究することになりました。

生物は神戸大学理学部の洲崎研究室を訪問しました。洲崎先生より電子顕微鏡の理論、操作方法などの説明を受けた後、実際に電子顕微鏡を操作して、ミドリムシの電子顕微鏡写真を撮影しました。そのデータはUSBに保存して、持ち帰りました。来週以降は、電子顕微鏡のデータを解析して、ミドリムシの動きからどのような環境の下でミドリムシの運動に影響が出てくるのかを考察し、環境モニタリングに向けて考察していく予定です。

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