本校において、「防災教育」をテーマに研究している3班が、NGO D.D for Japan代表 呉同國氏と同副代表 圓尾翔氏にお越しいただき、D.D for Japanの活動内容や自分たちの研究内容に対する助言をいただきました。呉氏は高校時代に同団体を立ち上げ、大阪府・市や神戸市を中心に防災教育の実践を行おり、その活動は全国に拡大しています。お話では、「防災は命を守る一番大切なこと」であるにもかかわらず、活動が広がらない原因として若者(とくに高校生~大学生)の参加が非常に少ないことが課題であるとおっしゃっていました。若者が防災の担い手になり日頃から準備すれば、災害時に起きるさまざまな問題の突破口になるとも指摘していました。以下は生徒の感想です。
今日のD.D for Japanの呉さんのお話は正直言って結構な衝撃がありました。呉さんの考えをおっしゃっているだけなのに、自分たちのしていることが間違っているのかというような感覚になり、もう一度問題を見つめ直す必要があるなと痛感しました。高校生にできることは少なくなく、高校生でも大人と対等にもしくはそれ以上に行動できるということも感じました。呉さんがD.D for Japanを立ち上げられたのも、高校一年生の時だと伺ったので、僕らもまだまだこれからできると信じてこれから活動していきたいと思いました。
僕たちの班で課題に挙げていた事を客観的に見て同時に解決する方法があり、よく考えてみればそうだなと感じましたが、自分たちでいざ考えてみろと言われるとなかなかでてきそうもありませんでした。そう考えると、話し合いや自分たちでの知識がまだまだ足りないと思いました。D.D for Japanさんの話であったように、防災についての知識がとても少ないです。英語と同じように単語や文法の知識がなければ本筋はわかりません。今後の課題としてしっかりと知識を身に付けた上で、固定観念にとらわれず、防災教育の活動を進めていきたいです。僕はある問題を考える時にはいつもプロセスを考えるようにしています。しかし、今回学んでみて、今までのプロセスは自分自身の考え一辺倒であり客観的に見ていませんでした。複雑な社会問題の中でこれは通用しないと思います。この問題の解き方は一体何なんのか、他に方法はないのか、もっと簡単に解決できるのではないか、自分たちの研究の内容を一度止まって、問題をもう一度見直していきたいです。
呉さんにお話を伺って得たことは、私たちがやろうと考えていた幼児への防災教育が1番大切なものではなかったということです。私たちが解決しようと考えていた問題を解決してもその問題の根本である問題は解決していなくて結局新たな問題が出てくるだけです。問題の解決を考える場合、見つけた問題の根本となる問題は何かを考えることが必要なんだそうです。優先順位みたいなのを考えるのと同じことだと言っていました。厳しい意見や考え方について教わり、私たちは防災について端っこをかじっていただけだったことにも気づきました。私たちに何が出来るかなんて分からないけど高校生だから出来ないなんて考えずに取り組んでいかなければならないです。今、防災の現場で最も言われているのは「若い人が少ない」ということです。この問題は呉さんもいろいろ取り組んでいました。「かっこいい」をキーワードに資格を作ったりするそうです。とても難しい問題ですが、もし解決できたら日本の災害による被害は大幅に減ると思います。これからどんなことをしていくか、今回のお話を参考に話し合っていきたいです。