「自然科学部」カテゴリーアーカイブ

生物多様性シンポジウムでポスター発表・ボランティアしてきました。(自然科学部)

11月16日、御影公会堂で神戸市主催の第6回 生物多様性シンポジウムのポスター発表・アリの種類当てクイズのボランティアをしてきました。生物多様性の保全と外来種が引き起こす問題は身近なものです。神戸は海外・国内ともに交通の要所となるところですから、いつ外来種が持ち込まれてもおかしくありません。本校のポスターは「深江浜に外来種のアリはいるのか」というタイトルです。神戸市長の久元喜造さんも足を止めてポスターを見ながら質問してくださいました。

会場には、小学生ぐらいのお子さんから、ご年配の方まで幅広く集まられ、展示してあるアリ当てクイズ(運営ボランティア参加校:長田高校、神戸商業高校、本校)や、2Fには、相楽園で飼われているカメの生体展示(神戸山手女子中学校・高等学校)があり、身の回りにいる生き物を見つめなおすきっかけになったのではないかと思います。

総合文化祭に参加してきました(自然科学部)

11月9(土)、10(日)バンドー青少年科学館で、第43回 兵庫県高等学校総合文化祭 自然科学部門発表会のポスター発表に行ってきました。「神戸層群でつながる世代、地域」という内容で、今までの実績となる研究・地域活動を発表しました。自分たちの活動を自分の言葉で紹介する場は、初めてだったせいか、とても緊張した様子で頑張っていました。発表では多くの方にお越しいただき、ご助言やコメントをいただきました。今後の活動の参考にさせていただきます。ありがとうございました。

 

露頭調査に行ってきました(自然科学部)

10月27日(日)、秋晴れの中、神戸の北区にある露頭を調査してきました。(露頭調査には、事前にその土地の地権者の許可を得て実施しています。)

今回は、本山南中学校と一緒に調査活動をしました。また、地層のガイド役として「神戸の植物化石を考える会」の山本さん、野外活動の安全面をボーイスカウトの上西さんの指導のもと2か所の露頭調査を進めました。

始めに露頭の概要を知るために周囲も含め地層をたどり、露頭観察から始めました。

午前中は、中学生グループは粒ぞろいの植物化石が取れている一方、高校生グループはなかなか化石を得ることができませんでした。そしてようやく午後過ぎぐらいから高校生グループでも徐々にとれるようになりました。

調査中に、お目にかかるのは、2,30年に1度と言われるぐらい立派な珪化木も見つけることができました。(地権者の方に寄贈しました。)

珪化木とは…樹木が原型を変えずに二酸化ケイ素(シリカ)という物質に変化することで化石化したものです。

「身近なアリ調査~情報交換会~」に行ってきました。(自然科学部)

今年度、神戸市環境局環境保全部環境都市課の企画のもと 本校自然科学部のほか、県立長田高校、県立神戸高校、市立須磨翔風高校、県立神戸商業高校、須磨学園、滝川高校の神戸市内にある7校で、神戸市内のアリの実態調査を行いました。

その報告会が、9月28日(土) あっぷすてっぷKOBEにて、「身近なアリ調査~情報交換会~」が催されました。

県立大学(橋本佳明)、環境省(大西調査官)からも、アドバイザーとして専門家が参加されています。各校、4ヵ月前に講習会を受けて種の同定などを習得し、今回その報告会となりました。

http://www.city.kobe.lg.jp/life/recycle/biodiversity/ant2019_report.html

生物多様性の観点から、アリは1万の種(国内では270種)が存在しており、生き物のつながりを考えるうえで重要な位置づけと考えられています。また、昨今話題になった、外来種のヒアリなどは、もともと在来種のアリが生息している所には定着しにくいという知見もあるらしく、その実態を知る活動になります。
http://www.city.kobe.lg.jp/life/recycle/biodiversity/img/2019_ant_paper3.pdf

東灘高校の自然科学部は、校内に生息するアリについて調査し、発表しました。東灘高校の立地している場所は、50年前は海で、埋め立てられてつくられた人工島の真ん中にあります。周辺には主に食品工場などがあり、国内はもとより、海外とも流通が盛んな場所にあります。

各校、着目するポイントを見つけ、海と山に挟まれた神戸の地勢的な側面と、人工島でできた立地と時間の経過から、アリの種の動態、分布の偏りなどが見えてきた報告会でした。

生徒たちも、12分間のプレゼンテーションでしたが、人前で分かりやすく説明することの難しさについて学んだと同時に、他校の生徒の発表から刺激を受ける良い経験ができたと思います。

なお、神戸市が主催する「第6回 生物多様性シンポジウム」(御影公会堂)11月16日(土)でポスター発表を行います。

http://www.city.kobe.lg.jp/life/recycle/biodiversity/tayousei_sympo.html

「ギャラリー 湯の山みち」見学 (自然科学部&美術部)

9月14日、三木市にある「ギャラリー 湯の山みち」に、自然科学部と美術部が見学に行きました。この資料館は個人(筒井俊雄さん)が運営されています。各部でそれぞれ目的があり、見学に行くことになりました。

自然科学部の目的は、「神戸層群の植物化石」を見ることです。もちろん三木でも神戸層群の化石は得られることができます。何年か前には、近所の河川工事で掘り起こされた河原で簡単に採取できたものもあるそうです。御年90歳になられる筒井さんは、定年近くから化石を集め始めました。そのきっかけは、ご子息が海外に行きそこで化石に出会って、今では化石を扱う仕事をしています。その興味の根底にあるものは、親子ともに幼少期の時に触れていた神戸層群の植物化石らしいのです。そんな筒井さんにも、神戸層群の植物化石に未だ「なぜ」と思いながら想いを馳せることがあります。「葉っぱはよく曲がったりするものだが、なぜか神戸層群の植物化石には曲がったものが少ないのは不思議だ」という筒井さんの話に、部員たちは聴き入っていました。

また、入口にあるアンモナイトをはじめ、三葉虫も見事なもので、一般的に知られている教科書の姿と比べると形の細部まで保存されており、今にも動き出しそうなリアリティが伝わってくるものが多くありました。

一方、美術部の目的は、室町時代から昭和にかけて使われていた染め型です。藍染めの型紙で、その数は1万枚ほどあるそうです。その当時の庶民の服には、様々な柄があり絵の中にはメッセージが込められたものがあります。ルイ・ヴィトンの元柄ともいわれているものも展示されていたり、他にも現代でも新鮮な印象を受ける型紙等が数多くありました。

「小さい時の体験や刺激が人生の中、どこかで芽が出てくるきっかけになるかもしれない。その種の一つになれば」と願っておられました。生徒にとっては記憶に残る一日だったようです。

http://www.yunoyama-michi.com/ (ギャラリー 湯の山みち)