今年度、神戸市環境局環境保全部環境都市課の企画のもと 本校自然科学部のほか、県立長田高校、県立神戸高校、市立須磨翔風高校、県立神戸商業高校、須磨学園、滝川高校の神戸市内にある7校で、神戸市内のアリの実態調査を行いました。
その報告会が、9月28日(土) あっぷすてっぷKOBEにて、「身近なアリ調査~情報交換会~」が催されました。
県立大学(橋本佳明)、環境省(大西調査官)からも、アドバイザーとして専門家が参加されています。各校、4ヵ月前に講習会を受けて種の同定などを習得し、今回その報告会となりました。
http://www.city.kobe.lg.jp/life/recycle/biodiversity/ant2019_report.html
生物多様性の観点から、アリは1万の種(国内では270種)が存在しており、生き物のつながりを考えるうえで重要な位置づけと考えられています。また、昨今話題になった、外来種のヒアリなどは、もともと在来種のアリが生息している所には定着しにくいという知見もあるらしく、その実態を知る活動になります。
http://www.city.kobe.lg.jp/life/recycle/biodiversity/img/2019_ant_paper3.pdf
東灘高校の自然科学部は、校内に生息するアリについて調査し、発表しました。東灘高校の立地している場所は、50年前は海で、埋め立てられてつくられた人工島の真ん中にあります。周辺には主に食品工場などがあり、国内はもとより、海外とも流通が盛んな場所にあります。
各校、着目するポイントを見つけ、海と山に挟まれた神戸の地勢的な側面と、人工島でできた立地と時間の経過から、アリの種の動態、分布の偏りなどが見えてきた報告会でした。
生徒たちも、12分間のプレゼンテーションでしたが、人前で分かりやすく説明することの難しさについて学んだと同時に、他校の生徒の発表から刺激を受ける良い経験ができたと思います。
なお、神戸市が主催する「第6回 生物多様性シンポジウム」(御影公会堂)11月16日(土)でポスター発表を行います。
http://www.city.kobe.lg.jp/life/recycle/biodiversity/tayousei_sympo.html