生徒の修学旅行事後レポートの全文もしくは一部を掲載します。
井上 優斗
バスガイドさんや民泊の方が「沖縄に住んでいる限り、このこと(沖縄戦)は自分たちがこれからもたくさんの人に伝えていかなければならない」と言っておられました。他の地域の方にはわからない悲劇の経験、そこから感じる恐怖を伝えておられました。沖縄の方も沖縄戦のことを自分から話したいとはあまり思わないと思います。それにもかかわらず、一生懸命伝えてくださいました。人は心でつながっていて、受け継がれるものもあるということを知ることができた、とても内容の濃い旅になったと思います。
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河合 悠流
この修学旅行ではたくさんの学びや経験を得られたほか、友達との絆がより深くなりました。<中略>
昼過ぎに、伊江島を観光しました。観光で一番印象に残っているのは、米軍基地を見たことです。沖縄の美しい景色の中に、突然フェンスに囲まれた米軍基地を見たとき、少し違和感を覚えました。沖縄の歴史や住民の声を知った上で実際に見てみると、「日本にあるけれど、どこか日本ではない空間」に感じました。安全保障の面では必要とされている一方で、地元の人達の複雑な思いもあることを実感しました。基地の中にある建物や施設が一つの町のようになっており、ニュースなどで「基地問題」を耳にすることはありましたが、自分の目で見ることでスケールや存在感を強く感じました。
民泊で沖縄の伝統的な生活や食文化などを通して学んだ、「人と人とのつながりの温かさ」や「地域の文化を守る努力」は教科書では学べない大切なことだと感じました。高校生活の中でも自分から積極的に人と関わり、地域や社会の中で自分に出来ることを考えて行動していきたいです。
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伍々 愛莉
私たちは沖縄に着いて2日目に、船に乗って伊江島に行きました。修学旅行で私が一番楽しみにしていた日です。伊江島にはどんなものがあるのか、どんな島なのかワクワクしていました。少し不安でしたが、民泊の方が優しくて、たくさん話を聞いたり、色々なところに連れて行ってくれたので嬉しかったし、最高の思い出になりました。私が話を聞いて印象に残っているのは、伊江島の水は沖縄から海底送水管で送られていることでした。普段私たちが当たり前のように使っている水は、伊江島の方々にとって貴重であることが分かりました。料理をするにしてもお風呂に入るにしても水は必ず使うので、無駄な水を使わないように意識しました。知らないことだらけだったので、話を聞くのが面白かったです。<中略>沖縄の人はみんな優しくて、温かさを感じました。私もこんな人になりたいと思いました。
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瀧川 新
僕は、この修学旅行で民泊を初めて体験しました。これまでは、ホテルに泊まることが多かったので、今回、民泊という現地の生活により近い形を体験することができ、とても新鮮でした。僕たちの班は山城さんという人にお世話になりました。僕は民泊がどのようなものか全く想像することができなかったので、少し不安に感じていました。しかし、実際に会った山城さんはとても優しくて気さくな方でした。<中略>午後からは、伊江島の観光地に連れて行ってもらいました。海に行ったり米軍基地を観たりなど、沖縄でしかできない経験をたくさんさせていただきました。中でも一番印象に残っているのは城山(グスク山)に登ったことです。15分かけて長い階段を登ると、あたり一面を見渡すことができる頂上にたどり着きました。海と空の青さがとても印象的でした。沖縄はとても美しいところがたくさんあると思いました。そして、同時に人の心もとても温かく明るいと感じました。今回、民泊を受け入れてくださった山城さんにはとても感謝しています。<中略>山城さんのような現地の人の協力がなければ、観光地だけを巡る旅行になってしまいます。民泊という貴重な体験をすることで、地元の方々の暮らしぶりや沖縄の家庭の味を知ることができ、沖縄をより身近に感じることができました。山城さんは、地元沖縄のことをとても大事に思っているんだろうなあと感じました。1泊という短い間ではありましたが、とっても充実した時間を過ごすことができました。
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吉岡 礼雄
僕が修学旅行を終えてまず一番大きく感じたものは、両親への感謝です。とても高いお金を払ってもらい、こんなにもいい経験をさせてもらってめちゃくちゃ感謝しています。中でも民泊がとても心に残っていて、民家さんの沖縄ならではのお話を聞かせてもらったり経験させてもらったりして、とても楽しかったです。そのうえ、山城さんはかなり僕たちの希望を聞いてくれて色んなところに連れて行ってくださったし、忙しい中で親切にしてもらって家族になったような気分になりました。<中略>別れの時には悲しい気持ちになりました。一日でここまでこの家が気に入るとは思っていなくて、自分の気持ちにめちゃくちゃ驚きました。山城さんは最後まで面白い話を聞かせてくださって、「また来いよ!」と言ってくださったので、絶対に伊江島に行こうと思いました。<中略>この修学旅行はいろいろな人の協力で、こんなにも楽しく人生に残るいい思い出になったのだろうと思いました。