香美町では、教育コーディネーター(香美町地域おこし協力隊)として村岡高校に常駐し、地域と協働する学びをサポートする人材を募集しています!
※詳しくはコチラ←香美町地域おこし協力隊募集要項 この記事では、教育コーディネーター(香美町地域おこし協力隊)募集に合わせて、現役隊員の活動を紹介します!!【内情】教育コーディネーターってどんな事してるの!?【現役隊員に聞いてみた】
目次
自己紹介
こんにちは! 兵庫県の北部・香美町で、地域おこし協力隊(高校支援教育コーディネーター)として活動している房安(ふさやす)です。出身は鳥取県。
今からおよそ3年前、私は香美町地域おこし協力隊になりました。業務内容は「村岡高校」での高校支援教育コーディネーター業務。
もともと学生時代に、「地域学」を専攻していたこともあり、「働きながらもっと地域の事を勉強したいな~。」と、全国の地域おこし協力隊の募集を探していたところに、当時の大学の先生に香美町を紹介されて応募。そのまま採用して頂くことになりました。 「香美町」自体は聞いたことがなかったけれども、「まあ家から近そうだしえっか~」と、すごく単純な気持ちでここまで来ました。笑 (面接で初めて香美町を訪れた時の雪景色に感動!)しかし!香美町地域おこし協力隊として村岡高校に入ってから、村岡高校生の活躍に愕然とすることに…!!
村岡高校ってどんな学校?
ハッキリ言います!村岡高校のある兵庫県美方郡香美町は、大田舎です!
そんな大田舎で地域づくりの拠点として活躍しているのが、村岡高校生なんです! 近年でこそ、地域づくりと高校がセットの文脈で語られることは多くなってきましたが、村岡高校は、実に10年も前から、地域づくりのための高校として活動してきた経緯がありました。 具体的には、①全校生が8グループに分かれて地域との協働活動を進めていく「村高発!地域元気化プロジェクト」②全国募集を行っている「地域創造系」及び「アウトドアスポーツ系」での学校設定科目『地域学入門』、『地域探求Ⅰ・Ⅱ』、『地域スポーツⅠ・Ⅱ』などでの探求活動で、地域活性化を目指して活動しています!詳しくは(→コチラ)
一言で言うと、『ガチ』なんです!! 高校生が地域づくりに対して、3年かけて『ガチ』で学び、『ガチ』で探求していく。 その本気さに終始圧倒されるのが、教育コーディネーターとしての最大のやりがいでした!
普段はどんなことをしているの?
教育コーディネーターとして主にかかわっていく授業は以下のものです。
- 全校生「総合的な探究の時間」←(8グループあるので私は「集落調査班」に所属)
- 地域創造系1年生「地域学入門」
- 地域創造系2年生「地域探求Ⅰ」
- 地域創造系3年生「地域探求Ⅱ」
- アウトドアスポーツ系2年「地域スポーツⅠ」
- アウトドアスポーツ系2年「地域スポーツⅡ」
- 学校設定科目「スピーチ」
- 地域の2大マラソン大会「みかた残酷マラソン」「村岡ダブルフルウルトラランニング」へのスタッフ参加
ざざっと挙げてみただけでもこんなにあります。
「●●類型○○系」みたいに、ちょっと複雑な系統名は置いておいて…、ひとまず「地域の勉強をしてるコースがあるんだ~」と思っていただいたら十分です。 その中で、授業に関わってくださっている校外の関係者の方や先生方との連絡・調整を図ったり、プリントや資料作成など授業の準備も行います。また、授業の記録として写真を撮ったり、時に講師として前に立つこともありました。これだけたくさんのプロジェクトが1年間を通して動いていくので、とにかく毎日が新鮮で、飽きることが全くないどころか、こっち(私)まで授業にのめりこんでしまいます…!笑
1年のスケジュールを教えて!
年度当初に、まずは香美町役場にて辞令を交付されます。(所属は香美町企画課。村岡高校に出向という形態で働きます。そして村岡高校へ。職員室の中の1席が、教育コーディネーターの拠点となります。
4月に1年間の授業方針を確認していきます。各授業毎に大学の先生だったり地元講師だったりと、様々な属性の方々を呼んで授業を行っていくので、この時に一気に方針を固めておきます。 そして新入生の名前を覚えたりしながら始業式を待ちます。4月~5月になると徐々に活動が本格化していきます。 講師の先生や高校の時間割と相談しながら、「地域学入門はこの日の6,7校時」「地域スポーツⅠはこの日の5,6校時」というように、授業日を設定していきます。
各授業に外部講師が入っておられるのがこの学校設定科目の最大の魅力であり、面白いところです。 そして授業日と授業内容に合わせて、当日の授業の連絡や準備を行っていきます。6月の最初の日曜日には「みかた残酷マラソン」のスタッフとして、全校生がマラソン大会の運営に関わります。香美町小代区に、区民の人数を大幅に上回るランナーが集まります。
そこで高校生は、各グループで割り当てられた場所でスタッフとして関わりながら、地域の方やランナーと触れ合います。6月下旬~7月にかけては、普段の授業と並行して、入学生の募集活動も行っていきます。
「オープンハイスクール」や「地域みらい留学」に向けて、広告となる資料やデータを作成したり、実際に都市部に赴き、関心のある中学生や保護者の方と直接対話して、村岡高校の良さをアピールしてきます。7月頭に期末テストが終わると、教育コーディネーターの書き入れ時(!)が始まります。笑
実は村岡高校では、期末テスト後から長期休業までの間は、午前中のみの授業となります。そこで!!類型(地域創造系・アウトドアスポーツ系)の授業が、この期間の午後にバンバン入ってきます!町長講演会、教育講演会、鳥取大学公開講座など行われるのもこの時期。体力的には、この時期が1番ハードです。笑 フル稼働にフル稼働を重ねて、生徒と共に活動しながら協力隊としても成長できる時期でもあります。7~8月は夏休み!
夏休みの一大イベントは、地域創造系の2年生が行う『合宿研修』!その学年の探求テーマに沿って、全国の事例の中から研修先を検討し、2泊3日で地域づくりの先進事例を学んできます。研修中に先方に質問する時の生徒の質問力の高さときたら圧巻です…!そして研修を終え、晴れやかな気持ちで村岡に帰ってきた暁には、地域づくりについて、より具体的なイメージが浮かんでいることでしょう。さらに、学期中だと授業時間がとりづらい授業も、夏休み中にまとめて入れていきます。主に校外での実習を含む授業を行っていきます。
もちろん、夏季休暇などを取得できるので、休む時は思いっきり休んで香美町の夏!をエンジョイできます^^9月には全校生が取り組む村高祭(文化祭2日・体育祭1日)があります。
村高祭のすごい所は、何といっても全クラスが演劇をするところ! 毎年夏休みから準備に取り掛かり、本番では各クラスの思いが終結した圧巻のパフォーマンスを披露してくれます。 協力隊として仕事を与えられるということは無いですが、この時期は、生徒会のメンバーから「手伝って!」と、救援要請が来ます。笑 ちなみに私は、生徒会作成のOPムービーやEDムービーの作成、映えスポットの設置等のお手伝いをさせてもらいました。村高祭の余韻も冷めぬまま、季節は秋。村岡の秋といえば「村岡ダブルフルウルトラランニング」。全国屈指の山岳マラソンであるこの大会にも、村高生はスタッフとして参加します。
準備や本番での、先生・生徒以外の人々とのコミュニケーションが、彼らを一層、社会へと導きます。10月には、これまでの成果を学校内外に向けて発信する舞台として、「村高フォーラム」が開催されます。
午前は、「総合的な探求の時間」や「地域探求」「地域スポーツ」等の成果発表として、プレゼンテーションやポスターセッションを行い、午後は地域づくりに関するシンポジウムと討論会を行います。 一見すると、毎年同じフォーラムに映るかもしれません。しかし、午後の部のテーマは毎年違うし、やっている生徒は一年ごとに成長している生徒たちです。その感想を読むと、生徒の考え方の変化に光るものが見つかり、嬉しくなります。 また、忘れてはならないのが、「成果を発表する」ということは、「活動してきた内容を振り返り、自分の頭で整理する」ということ。その際に、やってきたことに筋道を立てて説明できるようにサポートするのも、重要なミッション。 中には、何のために村岡高校で活動に取り組んできたのか、目的を見失った生徒もいます。しかし、放課後遅くまで一緒に残って「なんで?」を突き詰めていった時に、「だから僕は(私は)これをやってきたのか!」ということが腑に落ちた瞬間の目の輝きは、何にも代えがたいものです。10~11月、3年生は進路に向けて全速力でぶっ飛ばしている真っ最中。特に、AO入試や推薦入試で進学を目指す生徒にとっては試練の場です。教育コーディネーターとして、一緒に授業を受けてきた中で培ったものや、高校生の記録(レポート)などを振り返りながら、小論文や自己推薦などのアドバイス・面接練習などを繰り返していきます。「放課後こそ忙しい。」教育コーディネーターです。笑
いよいよ年の瀬も迫る12月。教育コーディネーターの仕事はズバリ、「成果物の作成」。村岡高校地域創造系では、毎年3年生が卒業論文(テーマ:私の地域活性化プラン)と、探求テーマに応じた成果物を発行します。つまり編集長として、文書の構成やレイアウトなどを整える作業を行います。
どんなものが出来上がってくるのかを楽しみに、ひたすら生徒のと考えの共有に努めます。 3年間の集大成。妥協のないよう、全身全霊で作製します。1・2年生の「地域学入門」「地域探求」「地域スポーツ」の授業と並行しながら、2月終わりごろまで行います。頭脳的には、この時期が本当にハードです。笑そしていよいよ年度末…。
今年度の振り返りと来年度の計画を行いつつ、3年生を見送り、1年が終わります。プライベートは何をしているか教えて!
私は自然大好き人間なので、どれだけ開拓しても開拓しきれそうもない香美町の自然をめいっぱい楽しんでいます! 村岡・小代には山がある。登山ができるし、冬はスキー・スノーボードを楽しんでいます。香住に行けば海がある。おっきな魚を釣って、明日の弁当は香住で釣れたスズキのフライなんてことも!2020年の秋には、小代の「うへ山の棚田」で稲刈りをさせてもらいました! 他にも、写真の達人や音楽の達人、スキーの達人など、いろんな達人がいるのもこの場所の魅力の一つ。 地域の事を勉強・探求していく過程で、いろいろな方にお会いすることができます。着任当初は知り合いが居らず戸惑いましたが、1年経てば、感覚的には村岡・小代区内だと知った顔だらけ! 生徒のお父さん方、お母さん方と知り合いにったり、中には香美町内での遊びに連れて行ってもらったりできるのもこの仕事ならではです。 一度来たらわかります。遊びには、事欠きません! 活動のなかで、自分の好きな遊びとの出会いが、きっと訪れる事でしょう!今後の予定は?
香美町内で漁師になります! 3年間、生徒と地域の事を勉強していく過程で、もっと香美町の事を知りたいと思うようになりました。 高校生と進路について議論し、そして活動の中で地域の方々に会い、話をする過程で、職業選択の幅がすごく広がるのは、3年間やってみて発見した教育コーディネーターの利点だと思います。(←意外と超重要!) 僕自身も村高に3年通った‘卒業生’として、香美町で生きてみようと思います。最後に
ここまで読んで頂き、ありがとうございました! 香美町地域おこし協力隊(教育コーディネーター)の仕事に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです! これからも、村高生の活躍に応援をよろしくお願いいたします!!香美町、そして村岡高校では、生徒と共に学び、地域で活躍できる教育コーディネーターを募集中です!あなたの力が必要です。 まずは、話を聞いてみることからでも構いません。ご連絡をお待ちしています! 詳しくはコチラ←香美町地域おこし協力隊募集案内 【連絡先】 ・募集元 香美町役場 ☎0796-36-1962(企画課) ・兵庫県立村岡高等学校 ☎0796-94-0201(担当:教頭 岡田) 【リンク】 ・香美町HP 【令和2年度学校案内】