2月28日(金)、第62回卒業式を行いました。卒業生の皆さん、おめでとうございます。卒業生代表が以下の答辞を述べましたのでご紹介します。
冬の寒さも和らぎ、日差しの暖かさに春の訪れが感じられる今日、私たち3年生89名は卒業の日を迎えました。本日、ご多忙の中ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、校長先生をはじめとする先生方、保護者の皆様、在校生の皆さんに、卒業生一同、心よりお礼申し上げます。
新しい制服に身を包み、氷上高校の門をくぐったあの日から、早くも3年の月日が経ちました。中学の時から一緒の友達、初めて出会う仲間たちと共に、私たちの高校生活が始まりました。そうして卒業式を迎えた今、たくさんのことを学び、経験してきた今日までの3年間の思い出がだんだんと蘇ってきます。
3年前の入学式、私はここで新入生代表の挨拶をしました。みんなより早く学校に来て練習をし、とても緊張しながら宣誓したのを今でも覚えています。マスク姿が多く、お互いの顔が分からないまま高校生活がスタートしました。実習の授業も増えていき、慣れないことばかりでしたが、クラスメイトと助け合いながら取り組むことができました。初めて学ぶ農業の授業では、汗水を垂らし弱音を吐きながらも、播種から収穫まで丁寧に手入れをすることができました。また商業科目では、簿記や情報処理などたくさんのことを学び、検定に挑戦することができました。2年生のときにあった起業経営は3学科合同の授業で、普段話すことのない他クラスのメンバーとも仲良くなることができました。
2年生での修学旅行は、私の中で特に思い出に残っています。朝早く周りもまだ暗い時間に集合し、北海道へ出発しました。北海道に着いてすぐに小樽へ向かい班別に観光。2・3日目は、スキー・ボードコースと観光コースに分かれて行動しました。たくさんの雪に囲まれてスノーアクティビティを楽しみました。そして夜は札幌雪まつり。小さいものから大きいものまで、たくさんの雪像があり迫力満点でした。最終日の札幌観光では、札幌市時計台やニッカ大看板など有名なスポットを巡りました。1学期の京都遠足で旅程を自分たちで決め、行動する練習をしていたこともあり、集合時間に遅刻することなく、行きたかったところに行くことができました。3泊4日の修学旅行、長いようでとても短かったです。
体育祭や桃陵祭などの学校行事も印象に残っています。私たちの学年は、大きな制限もなく行事を無事に行うことができました。3年生での最後の桃陵祭では、昨年度よりもレベルアップした映像作品やステージ発表を披露することができました。限られた時間の中での準備ではありましたが、休み時間や放課後の時間も使いながら、クラスで団結し、やり遂げました。
3年生になって早々、1学期から進路実現に向けてそれぞれが動き始めました。私も改めて自分と向き合い、自分は何をしたいのか、両親や先生に相談しながら決めていきました。出願の準備に面接練習と、やらなければいけないことがたくさんあり、もう嫌だと投げ出したくなる時もありました。入試の前には不安や緊張で体調を崩してしまうこともありましたが、家族や先生、友だちに「頑張れ」と励ましてもらい、堂々と面接を受けることができました。
また、私は2年間、農業クラブ役員として活動しました。2年生のときは、氷上高校が兵庫県の事務局校だったため、理事会や県大会など農業クラブの行事運営に携わりました。慣れない部分も多くありましたが、役員と協力し無事事務局の仕事をやり遂げることができました。そして昨年度私は、農業クラブの会長という役職をいただきました。会長になってからは、氷上高校の理事として様々な行事に参加しました。交流会などを通して、各高校の取り組みについて知ることができました。そして同じ農業を学ぶ高校生として、他校の生徒たちと交流を深めることができました。
他にも挙げればきりがないほどたくさんの思い出がありますが、充実した高校生活を送ることができたのは、先生方、友だちが近くで支えてくれていたおかげだと思います。たわいもない話で笑いあい、落ち込んだときには励ましあう、そんなかけがえのない仲間と過ごしたこの3年間は、一生の宝物です。みんなに出会えて、みんなと同じ学年で本当に良かったです。
そしていつも一番近くで見守ってくれた家族。わがままを言ったりしてたくさん迷惑をかけました。進路を決めるとき、たくさん悩んだけどやりたいことを優先させてくれて、応援してくれました。嬉しいときも辛いときもそばにいてくれてありがとう。春からは家を離れさみしい気持ちもありますが、これからも優しく見守っていてください。
さて、在校生のみなさん、先程は心のこもった送辞をありがとうございました。私たちは今日で卒業します。高校の3年間は驚くほどあっという間に過ぎていってしまいます。いざ自分の卒業式を迎えたとき後悔しないように、残りの高校生活一日一日を大切に、そして感謝の気持ちを持って過ごしてください。
この卒業式が終われば、私たちはもう氷上高校に登校してくることはありません。明日からは、それぞれの新しい道へと進んでいきます。大きな壁にぶつかることもあると思いますが、そんな時はこの氷上高校で共に過ごした仲間を思い出し、3年間で得た学びや経験を糧にして力強く前に進んでいきます。
最後になりましたが、これまで私たちを支えてくださったすべての方々に、改めてお礼を申し上げるとともに、氷上高校のさらなる発展を祈念して、答辞といたします。














