5月7日、元青年海外協力隊員の小林美晴さんを講師に迎え、第3回マレーシア講演会をおこないました。
小林さんは平成22年から2年間、マレーシアのジョホール州で「体育」の指導をしていました。特別支援教育課の配属となり、現地特別学級の子どもたちが「体育」の楽しさを感じられるよう、学校の先生たちへ体育の指導方法を教えていたということでした。

マレーシア女性の伝統的衣装・バジュクーロンを着た小林さんは協力隊に参加した理由として、どうしても海外に行きたかった、海外の写真に写っている人の目の輝きを自分の目で見てみたかった、たくさんの考え方や文化に触れたかった、と語ってくれました。

そして、マレーシアで生活した2年の間で、相手を尊重し受け入れること、コミュニケーションを大切にして話を聞くこと、思い通りにならないときには臨機応変さが大切なことをマレーシアの人たちから学んだ、とも伝えて下さいました。
マレーシアに行ったばかりの頃に感じた異文化への戸惑いや驚きなども、自分自身の目と心の目でしっかり見ることで理解することはできるんだ、と実感した経験から、講演会のタイトル「アパ アパ ボレ!!」は「何でもできるんだよ」という69回生へのメッセージだと受け止めることができました。
手をとった後に自分の胸元に手をあてるマレーシア流のあいさつをする日まであと6カ月です。

青年海外協力隊では現在、世界71カ国で約2000人の若者が協力活動をしています。活動内容も、農林水産分野から保健医療分野、また小林さんのような教育・スポーツなどの人的支援まで多岐にわたる分野に渡っています。
修学旅行通信にKL便りを投稿して下さっている吉田真裕美隊員は「日本語教育」の支援協力です。
訪問する11月は、吉田さんにとってマレーシアでの生活もようやく1年を迎えようかという頃です。吉田さんの姿は皆さんにはどのように映ることでしょう。

講演会終了後も小林さんに様々な質問が寄せられていました。
以下、旅行委員の感想文より。
・小林さんから学んだことの話は、20分にも及ばないほどの短さでしたが、現地の方との関わり方や、青年海外協力隊の素晴らしさが伝わってきました。正直もっと小林さんの話を聞きたいと思いました。青年海外協力隊はアフリカに行って井戸を作ったり医療を手伝ったりというイメージがありましたが、小林さんのような体育教師の他に、芸術教師や現地でお金になることを考えていく、という約200の職種があるときいてビックリしました。自分に関係ないと思っていた協力隊が近くにあったことに対する「ビックリ」です。自分が行くことはないと思っていた協力隊ですが、自分に適したものを200職種のなかから探し、大学を卒業してから協力隊に参加したいです。(男子)
・とても興味深く話を聞けました。体育を楽しんでするのが当たり前と思っていたので、マレーシアではそうでないと聞いて驚きました。修学旅行ではいろいろな文化を感じながら楽しみたいです。(男子)
・自分も将来青年海外協力隊に入ってみたいなあと思っています。青年海外協力隊の方からお話を聞くことはあまりないので、とても貴重な体験をさせて頂きました。今回の話を自分の力にかえて実現できるように頑張りたいと思います。「アパ アパ ボレ」の心を忘れず生きていきます。(男子)
・年齢や家賃など日本人があまり聞かないような質問を普通にするということにはビックリしました。文化や自然環境だけでなく、人柄にもこれほど違いがあるということがわかりました。マレーシアに行く時にも覚えておきたいと思います。(男子)