「農業と環境」の授業で、ブロイラー(肉用鶏)の飼育に取り組む生徒たちが、日々の観察と計測を通じて、重要な発見をしました。
今回の活動の中心は、正確な成長記録をつけるための「体重等の測定と入念なスケッチ」でした。その中で、一人の生徒が、記録のために足に目印として巻いていた脚帯に異変があることに気づいたのです。
その異変とは、ブロイラーの足の、脚帯を巻いていた部分だけが、他の部分に比べて成長していないというものでした。
小さなヒナの時に目印としてつけた脚帯でも、急激な成長を続けるブロイラーにとっては、やがて皮膚を圧迫し、血流や組織の成長を妨げる要因になっていたのです。
測定で得られたデータだけでなく、このような生き物ならではの繊細なサインを見逃さなかった生徒の観察力は素晴らしいものです。すぐに大きなサイズの脚帯に交換し、今後はブロイラーの成育を最優先にした新しい記録方法を検討し始めました。
この出来事は、単なる飼育技術の学習を超え、命を扱う者としての責任感を身をもって学ぶ貴重な機会となりました。





