生徒向けのブドウの販売が行われました。しかし、残念ながら収穫量がまだ少なく、地域の方々への販売については、今のところできていない状況です。
なぜ地域の方にお届けするだけの収穫量ができないのか?
ここにはブドウ復活にかけた、生徒と先生の7年に及ぶ挑戦がありました。そしてその挑戦は今も続いています。
平成29年冬、丹波地域は大雪に見舞われ、氷上高校のブドウ園は壊滅的な被害を受けました。しかし、翌年には施設を再建していただき、新たにブドウの苗を植え、ブドウ園の復活を目指しました。
ブドウ園の復活を目指していた令和元年から令和4年にかけて再び、困難が訪れます。ブドウの木に病気が蔓延し、幹は細く、枝は小指の太さほどにしか育たなかったといいます。
それでも、生徒と先生はブドウ園の復活を目指し、細いブドウの木を抜き、土壌を改良しました。育ててきた木を抜く時には涙があふれたそうです。
それと並行して、今までわずかに生き残ってきた木を大切に育てていきました。そして今、そのブドウの木がようやく実りはじめています。
収穫量が少ないのはそういうわけなのです。
今年の春、土壌改良したブドウ園に新たな苗を植えました。これが育ち、ブドウが実るまでには4年かかるそうです。
氷上高校ブドウの完全復活はもう少し先ですが、先輩から後輩へ受け継ぎ、生徒と先生が一緒になって挑戦していく氷上高校の思いの詰まったブドウの実を、地域の方々にも味わっていただける日を目指し、挑戦は続きます。