LETTER  ~ 親愛なる皆様へ ~ 空に吸はれし十五の心

放課後、部活動の様子を見ようと思って校舎から出ると

生徒が仰向けになっていました。

どうしたんだろうと思って近づくと、その生徒が

「校長先生、空がきれいです」と言いました。

あらためて空を見ると雲一つない、青空でした。

そのときは「ほんとだね」とだけの会話でした。

その後、私はふたつの詩を思い出しました。

一つは

石川啄木の

「不来方の お城の草にねころびて 空に吸はれし十五の心」という短歌

もう一つは

尾崎豊の

「校舎の影 芝生の上 吸い込まれる空

 幻とリアルな気持ち 感じていた」

「卒業」という歌です

あの生徒は、どんな気持ちで空を見ていたのだろう。

青空を見上げて

自分の心の中の色々な思いを感じていたのかもしれません

氷上高校の青春の一コマでした。

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