平成28年度 サイエンスツアーⅡ
平成28年8月22日(月)、23日(火)、26日(金)、27日(土)
夏休み中に理数科2年生を対象にサイエンスツアーⅡが行われました。このページではその内容をご紹介します。
8月22,23日 神戸大学大学院人間発達環境学研究科 「X線天文衛星による観測データの分析」
X線天文衛星「すざく」が観測した、爆発から430年経ったティコの超新星の画像データを画像ソフトを使い、星雲状に広がった残骸を測定し、爆発の平均速度を計算しました。計算すると秒速約6千kmで膨張している事がわかり、わが地球は2秒で飲み込まれてしまうことがわかりました。つぎにX線のエネルギースペクトルからX線を出している元素を求めました。分析の結果、Fe、Ni、Siが特定されました。全体として、対数関数や十分な物理学を学んでいない中での研究でしたが、丁寧な指導をしていただき、楽しい研究となりました。
8月22,23日 徳島大学工学部化学応用工学科 「高分子化合物を合成し、特徴の違いを比較する」
溶媒(原料を溶かす液体)だけを変えて、ポリ(NIPAAm)という高分子化合物を同じ方法で合成し、その性質を比較しました。水に溶ける温度や分子の構造などに違いがあることが透過率の測定やNMR測定などの高度な分析からわかりました。学生や教員が実際に研究されている研究室で実験をさせていただきました。オープンキャンパス等ではなかなかできない体験でした。
8月26,27日 神戸大学大学院人間発達環境学研究科 「水をくむだけで魚の数がわかる?~環境DNAを用いた新しい生物調査手法~」
生徒たちはまず生物多様性を守ることの重要性や環境DNAについての知識を講義形式で学び、その後大学のビオトープ内の水を採取し、DNAの数を調べることによりそこに住む魚の数を推測するという実験を2日間かけて行いました。実験の合間には大学院生による学校案内や質疑応答の時間もあり、生徒にとって非常に充実した学びが得られた2日間となりました。
神戸大での研修の様子です |
徳島大での実験の様子です |
神戸大では本格的な実験にも挑戦しました |