北高 校長室から 242 順調な授業のICT化
昨日、タブレット/プロジェクター/ネットを駆使した2年生の企業とのオンライン面接 のことを当ブログでご紹介しました。怪我の功名みたいなもので、コロナのせいでオンラインになったものの、結果的には一層有意義な活動になったと自負しています。
実は、先週と今週、神戸北高校では、定例の「研究授業週間」となっています。お互いの授業見学をすることは、日頃いつでもできますが、研究授業週間を定めることで、全教員が関わる形にしています。私自身も、学校にいて別の用務がない限り、参観するようにしています。
昨日午後のオンライン面接と並行して家庭科の研究授業がありました。私は、あちこち行き来しながら、1年生家庭基礎の授業を参観しました。
すると早速、ご覧のようにタブレットを使い、課題となる動画を見ています。各班にタブレットが配られ、起動してログオンし、指示通りの動画が出てくるまで何の問題もなく、もたつかず時間もかかりません。全然「特別なこと」ではないのですね。
昨日は非常に忙しい日で、この教室には最初の短時間いただけで、出張に出るために学校を去りました。最後まで見ることはできませんでしたが、このように、導入されて間がないタブレットがまさに「普通の教具」として使われているのを見て、またまた感心したのでした。
しかし、それだけではありませんでした。本日は、2年生の国語の授業を参観に行きました。すると、
すると、上のように、ここでもプロジェクターやタブレットが使われています。「プロジェクターを使えば板書する時間が節約でき、他の活動に回せる」という意見は、複数の教員から聞いていました。何とかしたいものだと思っていたところが、今回の機器導入です。機器を移動させる必要もないので、非常に手軽に活用できると思います。
この授業では、タブレットは教員が使う1台だけでしたが、カメラとして使っていました。この授業でも私は最後まで参観できなかったのですが、授業の終わりには、生徒の作品をプロジェクターに大きく映したそうです。手軽に即座に他の人の書いた内容を全員が見ることができますね。
また、教員が使っているタブレットとプロジェクターは、ケーブルではなく無線(Wi-Fi)で接続されています。実際には、これも大変便利です。
昨日と今日ご紹介したように、我が神戸北高校では、順調に導入された機器・設備を活用していると言えます。しかし、実はこれは、「ごく当然のこと」なのです。
現在中学校2年生の人が県立高校に入学するとき、各家庭でタブレット/パソコンを買っていただく必要があります。もう既に決定しています。つまり、学校で使う辞書を個人で買うのとちょうど同じように、タブレットを買っていただかないとならないのです。それを日々学校に持参し、学校のWi-Fiに接続して授業で使うようになるのです。
そして、これも辞書の類いと同様に、「買えと言うから買ったのに、全然使わへんやんか」というのでは、苦情が出ても当然です。それに、辞書類よりはるかに高価です。
このため、そこだけを見ても、学校は早急にICT化を進める必要に迫られているのです。でも、神戸北高は大丈夫です。同じく新規導入された G Suite for Education や Office 365 も間もなく生徒用の運用を始めます。
翌日11月12日追記:
「ダメ押し」みたいな感じですが…。今日は、2年生の世界史の研究授業を見に行きました。すると、やはりご覧のような状況でした。私は授業の後半から参観しましたが、教室に入ったときには、ある歴史上の写真がどこでいつごろ撮影されたものかをネットで検索させていました。
ICT機器を使わない世界史の授業に比べ、(教科書にも写真はあるわけですが)より多くの興味深い写真を提示できたり、生徒自身が「なぜそのように歴史は動いたのか」ということを調べられたりできます。この授業では、第一次大戦後のドイツのデフレについて学んでいましたが、私自身非常に楽しく授業に引き込まれてしまいました。
今日は、6時間目にも「タブレット/ネットを使う」英語の研究授業があったのですが、大変残念ながら、午後は学校にいなかったので、参観できませんでした。【以上 11月12日追記】
兵庫県立神戸北高等学校
校長 長澤 和弥