北高 校長室から 241 2年生が企業とのオンライン面接

本日5・6時間目に実施した、2年生の企業とのオンライン面接は、すばらしい企画だったと思います。この活動のポイントは:

  • 「総合的な探究」の時間で、(進学希望者も含めて)2年生全員が「企業とのオンライン面談」をする。
  • オンライン面接の手段としては、8月末に導入されたタブレット/プロジェクタ/Wi-Fi環境を使用する。

今日実際に見てみると、本当に良かったと思います。何が良かったのかは、のちほど。手前味噌の自画自賛で申し訳ありませんが、私自身じっと聞き入ってしまいました。

コロナ発生以来、至る所で「オンライン/リモート」と言われていますが、この企画は、最初から「オンライン」で実施する予定ではありませんでした。昨年度(1年生の時)の計画では、生徒たちが実際に各事業所に足を運んで直接お話を聞くことにしていたのです。

しかしその後、それが困難な世情となったので、やむを得ず「オンライン」にしたのですが、結果から言うと、それはそれで非常に良かったと感じています。理由の一つは、県教委が8月末に導入してくれたタブレット/プロジェクターなどを早速活用していることです。もちろん、企業の方とこのようにしてオンラインでお話をできることは、なかなかない貴重な機会であるということもあります。

機械的な環境は、上の4枚の写真のような感じです。つまり、北高側では、各教室に1台のタブレットを準備し、ネットを通じて各事業所と「テレビ会議」をします。使うツールは、(教室によって)「グーグル・ミート」か「マイクロソフト・チームズ」のどちらかです。

そして、タブレットのテレビ会議画面は、教室のプロジェクターによって黒板(スクリーン)に大きく映し出されます。上の写真にあるように、スクリーンではなく大型テレビを使う教室もありました。教室は広いので、生徒が話すときは、タブレットの前に行きます。

今日面接(お話)をしてくださった事業所(企業)様は、下の通りです。また、今回の企画には、昨年度より株式会社マイナビ様にお世話になってきており、本日のテレビ会議もマイナビ様がご尽力くださいました。

私自身、個人的に興味がある企業様もあり、企業の方のお話には、じっと聞き入ってしまいました。今日は、そのような会場が7箇所あったわけで、教室ごとに色々な企業の方のお話を聞けたのは、本当に興味深く楽しかったのです。生徒たちは1箇所だけなので、私だけ何種類も聞けて申し訳ない(笑)。

生徒は、7社に対応した7教室に分かれます(2年生は5クラスあり)。各教室は、例えば、「1組教室はA社の部屋」などとなっており、各クラスのA社の班は、1組教室に入るという具合。一つの班に5~6名いるので、各教室30名前後となります。

今日の基本的な流れは、下の通りでした。

  • 13:25~ 教員より説明。
  • 13:30~14:00 企業からのお話(その中で「課題」が出される)。
  • 14:00以降、一つの班に10分の割り当てで、1組班~5組班まで質疑応答。
  • 15:05~15:15 企業よりまとめ。生徒よりお礼。

約半時間の事業所からのお話が終わると、今度は生徒たちが話(質問)をします。

全教室での全質問を聞くことはできませんでしたが、非常にはきはきと話す生徒、おもしろい着眼点の質問など、生徒たちの様子も大変好印象でした。同時に、各事業所の方々も、中には稚拙な質問もあったでしょうに、どの質問にも忍耐強く?きちんと答えてくださっていました。

本日のこの活動は、本日のみの単発ではありません。2年生の「総合的な探究」の中で実施しており、これまでにも数時間を費やしています。今後については、本日各企業様からいただいた「宿題」(課題)に取り組み、結果を12月に発表します。また、まとめた成果物は、各企業にも手渡されます。

本日の活動について、生徒たちがどう感じたかは分かりません。感動したというほどのことはなかったのかも知れません。でも、私は、学校の教室に居ながらにして、こんなふうに企業の方と長い間相互にお話(面接)ができるようになったこと、そんな環境が学校に生まれたことに少なからず感動しています。

最後に、今日のこの活動が大成功であったことを示すエピソードをご紹介します。

各事業所との面接が終わる頃、私は再び、株式会社サカイ引越センター様の部屋にいました。この事業所には、北高卒業生のSさん(元サッカー部)がいて、面接にも登場してくれていました。この事業所の代表の方が、次のようなことを言ってくださいました。

「(今日と同じことをしても)シーンとして反応がない高校もあるが、今日の北高の生徒たちは反応があって、とても楽しそうにしていた。そのため、こちらまで楽しくなって、元気をもらった。今日の面接は、こちらも楽しかった」

細かい文言は違っているかも知れませんが、趣旨は上のとおりでした。これを聞いて私は、「やっぱりね!」「やっぱりそうでしょ!?」と思いました。これが、ほかにはない北高生のいいところなんです!

各事業所の皆さま、本日は、貴重な機会を与えてくださり、本当にありがとうございました!
生徒たちの心にも長く残る活動になったと思います。

兵庫県立神戸北高等学校
校長 長澤 和弥