平成28年2月17日創造応用ⅠL 「最終発表会」

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース1期生(2年)の文系選択者が国際問題に関する課題研究を英語で発表しました。発表時間7分、質疑応答3分で行いました。今回お世話になった大阪大学大学院の院生3名も出席いただいて、質疑と講評をしていただきました。以下は生徒の発表タイトルです。

・「Water  problems  in  Ethiopia」(エチオピアにおける水問題について)

・「Measures  for  tuberculosis  in  Papua  New  Guinea」(パプアニューギニアに於ける結核対策)

・「The  project  to  improve  teacher’s  academic  ability  in  Guatemala」(グアテマラ教員学力向上プロジェクト)

・「Water  pollution  in  Tonle  Sap  Lake」(トンレサップ湖における水質汚染について)

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・「The role of the government and NGO for child labor in Nepal」(ネパールにおける児童労働についての政府とNGOの役割を考える)

・「Japanese support of refugees by “Resettlement  Programs”」(第三国定住で進化する日本の難民支援)

・「Drug  resistant  germ  problems  in  Vietnam」(ベトナム農村部の水環境改善による薬剤耐性菌蔓延防止への考察)

・「The  refugees  acceptance  in  Japan」(日本の難民受け入れのあり方を考える)

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大学院生のふりかえり

まず、プレゼンテーションの注意点として、1)参考文献の書き方は型通りにすること、2)専門用語が多かったので常用の言葉で表現すること、3)示した表が小さくて見えないので拡大するか自分で作り直すこと、4)スライドとペーパーは同じものにするべきでアニメーションの多用は禁物。提案について、自分なりの提案となっているか、すなわち高校生ならではの発想や文化を取り入れたものにしてみると面白い。また、身近なことや地域での取り組みを発展させるのもいいかもしれない。ただし、論議の文脈にそった提案でなければいけない。さらに、日本の取り組みが必ずしも正しいわけではないので、当事者や当事国の視点に立てるように自分の視線の位置を変える必要がある。院生自身にとってよかったことは、自分の課題テーマを振り返るきっかけになり、やはり本当にやりたい課題に取り組むべきだと感じたことや、教える側の気持ちがわかり授業の楽しさを感じることができた。

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平成28年2月16日創造基礎B 自然科学分野「最終発表会」

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース2期生(1年)41名が神戸大学大学院人間発達環境学研究科の院生との共同研究の発表を行い、その最終発表会を行いました。院生ゼミや神戸大学での実験・実習、神戸高校総合理学科との合同発表会を経て、院生のご指導のもと、半年間の研究成果を発表しました。同大学院の伊藤真之教授と大学院生6名(2名欠席)に出席いただき、質疑と講評をいただきました。以下は生徒の発表タイトルです。

1班 山田ゼミ「学生Yからの挑戦状 謎の物体を見破れ!~蛍光X線による原子の分析~」

2班 勝原ゼミ「そっくり!!ハチとハナアブ何が違うの?~花に来る虫からわかる昆虫生態~」

3班 葉山ゼミ「薄型フォースセンサを用いた把持力の測定」

4班 橋爪ゼミ「水を見るだけで生き物が分かる!!~環境DNAを用いたアユの産卵期の研究~」

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5班 寺元ゼミ「握って測ってひずませて ~ひずみゲージによる把持力の測定~」

6班 立石ゼミ「宙から降りそそぐ宇宙線~宇宙線を実際に観察しよう~」

7班 西村ゼミ「Let’s ぽよぽよ ~高分子素材『アルギン酸ナトリウム』の利用~」

8班 成清ゼミ「CC法であの大スターMの肌年齢を調べよう!! ~クレーターカウンティング法による月面の年代調査~」

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以下は大学教授や院生のコメントの抜粋です。

高度な内容の実験によく取り組んでいた。大学院生などから説明を聞いたとき、納得できるまで質問したり考えたりする姿勢が大切だと思う。

結果を示した表は何を示しているのか読み取りにくいため、グラフなどで示す方がよい。なお、グラフの縦軸と横軸の単位は明記してください。

計算式の意味について、しっかり理解してほしい。

薬品や材用を入れる順番が大事だと思うので、そこも考察してみたらよいと思う。

同様の研究はないのか。実験方法がどういう点で新しいのか、あるいは優れているのかをもっとアピールしよう。

実験結果と考察を混同していないか。結果をまとめ、その結果がなぜ得られたのかについ深めてほしい。

たくさん実験をしたが、発表の中では「これは面白い!」といえるものを1つ絞り込み、力説するほうがよい。

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平成28年2月7日グローバルリサーチ FW「ワンワールドフェスティバル」

グローバルリサーチ受講生(1年)6名が大阪の関西テレビ周辺で行われたワンワールドフェスティバルに参加しました。授業でお世話になったJICAや東京研修でお世話になった国連UNHCR協会、味の素や外務省やたくさんのNGOのブースを訪れ、熱心に話を伺いました。様々な分野でグローバルに活躍されている方々からたくさんの情報を得ることができ。今後の課題研究に大いにプラスになることでしょう。

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〈生徒の感想〉

今回の活動では多くの国際企業と話すことが出来ました。研究のテーマが企業の国際的な取り組みについてだったので、すごく研究のためになる資料がそろっていました。中でも“UCCコーヒー”と“味の素”の取り組みについて詳しく聞くことが出来ました。UCCコーヒーは割と近いところに企業があるので、研究に協力してもらえたらいいなと思いました。ASEANなど企業に大きな影響を与えるものに協力している団体も多かったので、様々な視点から国際問題について考えることが出来ました。普段は食べることのないベトナム料理も楽しめました。ダイバーシティ、インクルージョンについては、まだまだ調べるべき点が多いと感じました。またP&Gがダイバーシティを行っていると聞いたので、また調べたいなと思いました。名刺をいただいたり、資料もたくさんいただいたので、すべて目を通して気になることについて、これから少しずつ調べて次の活動につなげていきたいです。とても有意義な時間でした。

今回一番印象に残ったことは、味の素で聞いたお話です。味の素は、ガーナなどの栄養不足が問題となっている地域でアミノ酸の知見を活かし、「KOKO Plus」という製品を開発しています。これは、現地の離乳食にふりかけるだけで手軽に栄養が補える、と言ったものです。これを試食させてもらったのですが、きな粉のような味でクセもなく、とても食べやすかったです。また、これは原地の大豆などを使っており、ガーナの食生活や味覚も考慮して作られているそうで、原地を中心に考えているのがとても良いし、手軽に買えて高栄養というのも大きなメリットだなと思いました。他にも、ヤマハがモーリタニアで造船技術の支援をしたり、住友生命によるサンゴ礁の復活プロジェクトを行っている写真など展示がありました。私の研究テーマの参考になるものがたくさんあったので、とても勉強になりました。このワンワールドフェスティバルで得たものをこれからの研究につなげていきたいです。

色んな所からたくさんのパネル展示があってすごく勉強になった。国際協力に関する所が多くて現在行っている国際協力の内容など詳しく話を聞くことができた。私の研究テーマはASEANの投資状況についてだが、少し研究テーマから外れた内容が多かったが、色んなジャンルがあったため、新たな発見がたくさんありとても充実した。経済についてだけでなく、国際協力についての興味も持ち始め、もっと知りたいと思った。フェアトレード商品を売っている所も多く見られたが、それと手に取る人はほとんど見られなかった。実際に自分も手に取る勇気が無かったのですごく残念に感じた。もっと人々に買ってもらえるようにするのにいい方法はないか…。ということにも考えるいいきっかけとなった。外の公園でやっていた屋台にも足を運び、色んな国の食べ物を食べることができた。どの国の食べ物もすごく美味しくてそれぞれの良さがあった。もっとこういった機会が増えると嬉しいと思った。

自分たちの研究テーマとは少しズレていて、基本的に“国際協力”が大テーマだったけど、思っていた以上に沢山の企業や団体が様々な視野から国際協力をしていたことに驚いた。例えば「抱きしめる」という行為で人の貧しい心を救った女性の話や、NGO団体を地方自治体が連携して取り組む話は、より国際問題に興味がわくきっかけになった。また、関テレ外の公園で行われていた沢山の民族料理ブースも、以前行った高校生向けのワンワールドフェスティバルの時より本格的で、名前も聞いたことのないような食べ物が多かった。挑戦できなかった料理もまだまだあったのでぜひ本場で食べてみたいと思った。

めっちゃいっぱいの企業や組織があって、資料いっぱいもらえたし、学校をつくるところとかの話聞けてすごくさんこうになりました。味の素の人では東京研修の人もいてたくさん話も聞けて良かったです。私は発展途上国の教育を今テーマにしているけど、教育のテーマの中で広がって子ども兵の話とか貧困、水の話だとか、いろいろ案が思いついたので良かったです。

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平成28年2月6日創造応用ⅠL 第3回高校生「国際問題を考える日」発表

大阪大学吹田キャンパスコンベンションセンターにおいて、未来創造コース1期生(2年)7名と2期生(1年)9名、グローバルリサーチ受講生(1年)9名が、兵庫県教育委員会・大阪大学共催第3回高校生「国際問題を考える日」に参加しました。うち、コース1期生5名はポスターセッションにて発表を行いました。今回はSGH7校およびSGHアソイエイト3校に加え、計22校、260名余りが参加しました。大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任准教授の敦賀和外先生に「ジブンゴトとして考える国際問題」というテーマで基調講演が行われ、「Do the right things」ことが重要であることをお話してくれました。パネルディスカッション『高校生は国際問題をどう捉えているか』では、大阪大学教授教育担当副理事の松繁寿和先生のコーディネートのもと、大阪大学連携校から高校生(県立伊丹、県立国際、県立長田、県立北摂三田)4名が参加しました。ポスターセッションでは兵庫県・徳島県・高知県・韓国から16校、40タイトルの参加がありました。講評は大阪大学経済学研究科教授の佐々木勝先生からいただき、研究目的の重要性やフィールドトリップで得たデータの有効性、データを読む力が大切であるとお話してくれました。

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〈本校生徒ポスタータイトル〉

・ネパールにおける児童労働についての政府とNGOの役割を考える

・トンレサップ湖の水問題

・グアテマラの教師の問題

・ベトナムにおけるリサイクル水利用の活用に向けた考察

・エチオピアにおける水問題について

〈生徒の感想〉

国際問題を考える日。しかし、何故わざわざ国際問題などという日常生活に関わりの薄いことについて考えねばならないのか。答えは、本日基調講演で敦賀先生がおっしゃった「the right things」を実行するためではないだろうか。正しいことをする。当たり前だと感じるかもしれない。しかし、正しさとは何か、それを考えた途端、この言葉は当たり前の事実から答えの無い難解な問いへと変貌を遂げる。正しさとは個々の主観の上にのみ成立するものであり、普遍性を獲得するのは困難だ。しかし、私達はより普遍的な正しさを求めなければならない。そこで国際問題について考える意義がはっきりとしていく。国際問題とは、沢山の国が絡んだ複雑な問題である。各国の事情が絡み合いながら、それでも確かに問題の解決を求めて、少しでもより正しい対策を取ろうとする。そこで目指される正しさとは、世界における正しさであり、普遍的な正しさに近づこうとしているように感じる。また、そうした複雑な問題について考えることで、個々の思考力は増し、さまざまな意見を吸収することで、自らの人格を醸成させていける。このように、今考えられている正しさに触れると共に、自分の中でしっかりとした芯を作る。そこから、一人一人の「the right things」を見つけ出し、実行していけるようにする。それが、今回の会が意図するものであり、最初に述べた問いに対する答えではないか、そんな風に今日一日を通して感じた。そしてこの事は、今日の会だけでなく、コース文系に於ける活動全体についても言えることだろう。

ポスターセッションで自分が発表したときは、答えられなかった質問などもあったため、時間があれば調べ学習を続けたい。用語の解説や写真などもあればよいとのアドバイスを受けたので、最終発表ではそれらも追加したいと思う。また、どんな質問がきても動揺せずに受け答えできるようになりたい。

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今回の国際問題を考える日で、私は今までしてきた自分の研究をポスターで発表しました。今までポスターでの発表はしてきましたが、どれもグループ研究で、個人では発表したことがなかったので少し緊張しました。質問をされたときのために資料をしっかりと用意し事前に読み込むということをしたので対応ができました。今回は発表だけでなく、他校の研究活動の発表も見ることができました。韓国の学校からきている方々、また日本人であっても英語の発表をしており、質問に対しても英語で対応していたので私も英語で対応できるようになりたいと思いました。最終発表では、英語で発表しますが英語で質問がきたときも対応できるようにしたいです。

私は、この高校生国際問題を考える日に参加して得るものがとても多かったように思います。このような場でひとりで発表するのは初めてでどうなることかと思いましたが、順調に進み、自分に足りないところや、逆に自分の良かった点が浮き彫りになったので充実した1日になったなと思いました。また、この日で見つかった新たな課題や不足しているところを、出来るだけ埋めて最終発表に挑みたいなと思います。

聴衆として参加して、色々新たな発見、意見を持つことができました。私は今まで途上国の貧困の削減援助をする方法として援助金を出すことをぱっと思いついていたけど、Qドラム、ライフストロー、100ドルパソコン、ソーラーランタン等の物作りで援助するほうが本当の援助になるんだろうなと思えるようになりました。パネルディスカッションで同年代の人が関心を持っている話題を知るというところでサイバーテロと日韓関係に私はあまり関心がなかったけどパネルディスカッションで興味を持ったので今回の研究テーマが終わったころにはちょっと調べてみたいと思いました。人によって発表の仕方が違ったけどパネルのつくり方とかは前半の子たちが分かりやすかったけど後半の方がしゃべりが上手で、ただただ資料を読むだけじゃなくて、話に工夫があったところがいいなと思いました。私たちの身近なことに関連したこと方が聞く側からすると関心がわくから自分が発表者になるときこそ工夫しようと思った。ポスターセッションではやっぱり目立つポスター、珍しい題名やとどんなんやろうと思えるからまずポスターデザインが大切やなと思いました。内容も自分に身近なことやとすごく興味もてるし、内容が大事やと思いました。図や表などをインターネットからひろってはりつけるだけじゃなく、中学生とかが見て分かるように書き加えたり、アレンジしたりするほうがいいなと思いました。また、現地に行ってとった写真をはりつけるとより説得力が増すなと思いました。私が一番良かったと思ったのはA21のNPOができるカンボジアの教育改善の発表で改善点とかは私が思いつくようなものと同じだったけど、良かった点としてカンボジアに実際に行ってカンボジアで買った教科書とかを資料として見してくれて、カンボジアの教科書の問題点を自分も見れることができてすごく納得できたのが良かったです。質問に答えるのは(特に大人の)けっこう大変やなと思ったけどそれに答えれるくらい深く調べる必要があるんだなと勉強になりました。私も大学とかで発表してみたいなと思いました。

※高校生「国際問題を考える日」は、平成25年度に大阪大学大学院国際公共政策研究科と兵庫県立兵庫高等学校の主催により第1回が開かれ、昨年度に大阪大学と兵庫県教育委員会が締結した連携協定に基づき、第2回が開催されました。

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平成28年2月2日創造基礎A 薮中三十二氏「世界の中の日本」講義

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース2期生(1年)対象に、元外務事務次官、現在、外務省顧問、立命館大学総長特別招聘教授の薮中三十二氏をお招きし、「世界の中の日本」というテーマで講義をしていただきました。米国の影響力の低下と中国の台頭にともなう国際情勢の変化のなかで、日本が米国やロシア、東アジア(中国、韓国、北朝鮮)、ASEANとどのような外交関係を築いていくべきかについて、ご自身が主催した「六者協議」など外交経験の一端を紹介したり、生徒と対話をしながら深めていきました。以下は生徒の感想です。

今日の講演を聞いて、将来世界に出るためには日本の視点だけではなく、海外から見た視点がとても重要だという事が分かった。私は中国が世界一の大国になることはないと思っていたけど、欧州などから見ると、中国はアメリカを追い抜くだろうと思われていることを知って、まだまだ国際的な視点が持てていないと自覚できた。中国が経済大国になっていくので、今後日本は中国と友好的な関係を築かなければならないと分かった。領土問題など直接的な問題や、北朝鮮の核保有などの間接的な問題も多くあるので、日本も保守的な姿勢ではなく、もっと意見を言っていくべきだと感じた。また、ASEAN対象の「信頼できる国」調査にもあったように、日本はアジアを引っ張ってきた国で、他国からも信頼されているので中国と衝突してしまうと周りの国に迷惑がかかってしまう。逆に日本が中国と友好的になると、他国も後押ししてくれるので、日本は他国のためのことも考えていかなければならないと気付いた。アメリカ選挙の話で、今までどうしてトランプさんが支持されているのか疑問を持っていたけど、理由が知れたのでよかった。アメリカの大統領は世界に及ぼす影響も強いので感情的でなく客観的に判断して投票が行われて欲しいと思った。これからは、日本の事だけでなく世界のニュースにもっと興味を持ってみようと思う。

今回の講義では、日本の経済や外交の現状だけでなく、世界情勢についても合わせて学ぶことができました。実際に外交に携わっていらっしゃった方からお話を聞くと、教科書の事実がより身近なものに感じられました。私は、中国経済がアメリカ経済を追い抜くほど成長することは無いのではないかと考えていました。しかし、それはあまりに主観的な考えだったと思います。欧州の人々の60%が「中国はアメリカを追い抜く」と考えていることを知って驚きました。具体的な経済成長率(日本0.5%、中国6.9%、アメリカ2~3%)も知り、アメリカが衰えたとは言われながらも成長率を維持していて、改めて日本の成長率の低さを数値で感じました。また、安全保障の問題や核実験の問題も詳しく教えて頂き、薮中さんの経験に基づく日本の在り方を学びました。やはり中国、アメリカとの関係を今後どのように続けていくのかが大きな問題です。「好き」「嫌い」の感情論ではどうにもならないものだし、他国に頼り切って国を維持するという状態もいつまで保つか分かりません。お互いの要望や利益に沿った新しい制度、政策が必要だと思いました。

薮中さんは部屋の中を回って質問を投げかけたりされていて緊張したが、その分自由に思ったことを聞いてもらえたりして、講義に参加しやすく嬉しかった。薮中さんは世界の情勢についてたくさんお話されていたが、特に印象に残っているのは中国とアメリカについてだ。薮中さんは「日本人は中国を甘く見るような傾向がある」とおっしゃっていたが、確かにその通りだと感じる。今の中国は数字でみると顕著なように非常に高い経済力を持ちつつあり、世界を台頭するようになってもおかしくはない。そんな大国だが危ない国でもある中国を日本が監視していくことが大切だという言葉が印象に残っている。私は、日本は中国とケンカするのではなく、平和的な関係を維持しようと努めていくことが日本の役割ではないかと思う。また薮中さんは「アメリカがいつまでも日本を守ってくれるとは限らない」とおっしゃっていて衝撃を受けた。日本は自分たち自身で守り、行動していくことが求められているのだと思う。本当にためになるお話で1分1秒が貴重な講義だった。今後は自分で中国のことについて調べてみたいと思う。

中国の経済成長がこのまま続いてアメリカを抜かすとはどうしても思えないです。その理由は、中国の貨幣制度にあると思います。ほとんどの国では政府の他に金融機関を設けて、お金の発行をしていますが、中国では共産党政府が行っています。今までは出し放題だったから中国は順調に経済成長してきましたが、人民元が国際貨幣となり、中国国内にドルやユーロが入ってくるにつれて、人民元の価値が暴落し、株価が暴落したそうです。水問題や環境問題、貧富の差など問題は山積みです。どれだけ勢いがあっても、地盤が不安定だといつかは崩壊します。だから僕は中国の成長はそう長くは続かないと考えます。しかし、中国が強くなろうと、弱くなろうと日中関係の回復はこれからの日本の課題だと思います。その障害となるものはたくさんありますが大きく2つ、尖閣諸島の領有権の問題と日中戦争における両者の認識の相違です。両方ともこんなに時間が経ってしまったし、相手が相手なので、話し合いでは決着がつかないと思います。残された唯一の方法は国際司法裁判所の裁判に委ねることだと思います。ずっと日本の外交の最前線で活躍されていた方の話が聞けて、貴重な体験になりました。

今日の講演を聞いて、自分はもっと国際的な視野を持って客観的に物事をとらえなければいけないと感じた。世界中のさまざまの問題は色々なことが理由で起きている。例えば北朝鮮の核問題や、アメリカの大統領選挙などさまざまだ。北朝鮮の核問題で言えば、中国との関係だ。アメリカなどは中国から北朝鮮への物資の流を断ち切れと言うが、中国は緩衝地帯としての北朝鮮への支援をやめられない。アメリカ大統領選挙においては、選ばれる大統領によっては日本とアメリカの安全保障における関係が大きく変わるかもしれない。そして中国やASEANとの関係を慎重に進めていかないと日本はこれから世界で地位を維持できないと思う。中国といがみあってばかりいないで、協力できる所で協力していくことでアジア情勢をより良いものにしていけると思う。もっと世界のいろいろなことに関心を持って、自分が選挙権をもった時に正しい判断をできるようにしたい。

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自分の海外への考えの薄さを実感しました。知識はうろ覚え、考えはあやふやで何より危機感が足りていないことを実感しました。状況は常に変化していて、あらゆるものを論理的に考えて自分の意見を持ち続けなければならないという当たり前のことを認識できていなかったようです。私には今回2つの驚きがありました。1つ目は、アメリカ国民が安保条約に難色を示していることです。「安保でアメリカは動くのか?」とまでは漠然と考えていましたが、それが中国との関係やアメリカの動きの注視、考察へ繋がっていませんでした。「知的怠慢」だったわけです。分からない所で止まってしまい、しかもそれを放置していたのです。2つ目は薮中さんがその場でとったアンケートで、自分が「なんとなく」や「感情」で物事を考えているのが分かったことです。背筋の凍るような話です。盲目でしかも耳を閉じていたのです。お話中の応答でもそれが分かり、自分の浅慮さにただただあきれかえります。これからはもっと海外のことを良く調べもっと思考すべきだなと思いました。

日本人は自分の願望によって客観的な判断が薄れることが多い。実質的に中国では経済成長が加速し、日本が抜かれ、そのままアメリカを抜く可能性は多いにある。しかし、中国は公害の問題や品質が悪いというところだけに目を向けていずれは崩れ去るだろうと思っている。また、アメリカは日本が他国に軍事攻撃を受けると助けに来ると多くの日本人は思っているが、それをアメリカ人は不公平と考える。確かに一方的な保護を与えるだけで利益がない。しかし戦後アメリカ主導のGHQによって定められた憲法で平和主義と戦力の放棄によって自衛力が弱くなっていて、その状態にした張本人が不公平だっていうのは筋違いと思われる。

今回の話でアメリカの大統領の話が出ていましたが、我々日本にとってもアメリカの大統領が変わることによってこれからの日本とアメリカの関係が変わってくるので、注目すべき話だと思います。このように一見関係ないような外国の問題でも直接または間接的には関わってくるので、遠い所で起こっているからと言って見過ごすわけにはいけないのだと思います。今日の話でイギリスの話が印象に残っています。イギリスやドイツは先を見越して次は中国がくるといって仲良くしているという話だったのですが、日本もイギリスのような賢さがいるのかなと思います。これから日本は確実に新興国に経済力は負けていくと思います。今はアメリカと仲良くしているので、少しは頼れるのかもしれないですが、いずれアメリカも抜かされるだろうと今日の話で学びました。だったらイギリスのように経済力が日本ほど高くなくても生き残れるような影響力を身に付けるべきだと思います。

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平成28年2月2日RRE ディベート「Should Japan accept more immigrants?」

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース2期生(1年)が、RREの授業で「Should Japan accept more immigrants?」というテーマで日本の移民政策の推進派・否定派に分かれ日本語でディベートを行いました。①推進派立論3分、②否定派尋問2分、③否定派立論3分、④推進派尋問 2分、⑤否定派アタック・推進派ディフェンス あわせて4分、⑥推進派アタック・否定派ディフェンス あわせて4分、⑦否定派まとめ2分、⑧推進派まとめ2分、⑨ジャッジ・コメントという流れで実施しました。今回まとめ意見をもとに、次回「Japanese Immigration Policies and Public Opinion.」というテーマで英語のプレゼンの準備をしていきます。以下は生徒の感想です。

私は推進派でした。否定派の意見には納得することも多かったですが、疑問に思う事も多かったです。時間が足りず質問できなかった内容については、自分で調べたいと思いました。例えば、イギリスで22~26万人の移民を受け入れていたら2年間で犯罪が2倍に増えたという話です。だからダメだと思うのもわかりますが日本でも同じようになるとは限りらないし、受け入れるイギリス側にも問題があった可能性もあります。その点に関して否定派から話が聞けなかったので、調べてみようと思います。

私は推進派でした。予想していた尋問ができて、それに対して反論することができたのはよかったと思います。しかし、異文化によって新しい産業・文化が生まれるなどのデータとして具体的に示せない点に注目したため具体性にかけ、説得力のある立論を言う事ができませんでした。尋問で出た具体的にどれくらい税収が増加するのかについて調べていなかったなど、まだまだ足りないことが多く見つかるディベートになりました。

私は推進派でした。相手チームはしっかり数字を出していたので説得力がありました。それをふまえ、次の自分たちの発表にもいかしたいと思います。自分たちでは考えていなかった点は、例えば移民が来たからといって食文化も混ざるとは限らないなどです。今度はしっかりとその反論に答えられるようにしたいです。私たちのチームは分担をして意見を述べ実際に他の国で起きた例を言った事が良かったと思い、それが否定派の勝利につながったとも思いました。

私は否定派だった。ディベートを通して賛成派から移民がもたらす利益のことを知れたし、自分たちが調べた反対派の情報も改めて理解することができた。労働力不足に陥っている工場で低賃金で働いてもらうということに疑問を感じた。移民だったとしても日本人と同じ仕事をしているなら、同じ給与をもらうべきだと考える。また、反対派の情報を調べて、文化的なちがいから衝突が多く起こっていることを知り、文化や宗教が混じり合うのは難しいと思う。経済が発展するか分からないのに、移民を受け入れて治安が悪くなったら本末転倒なので私は移民受け入れに反対する。

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平成28年2月1日 第6回高校生鉄人化まつり実行委員会(3)

長田区役所7階会議室において、第6回高校生鉄人化まつりの第3回実行委員会が開かれました。本校から未来創造コース2期生(1年)、育英高校から生徒会2名、神戸野田高校から生徒会2名が参加しました。前回の会議で決まった実行委員企画や屋台を各担当校で検討し、その報告を行いました。実行委員企画の「アイアンハート」は実演してみたところ、審査基準が伝わりにくいことや盛り上がりに欠けるということで、別の案を考えることになりました。「借り人競争」はステージの合間を使って、お題にあった人を呼んでくる内容になりました。次回実行委員会は2月25日(木)に開催予定です。

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平成28年1月31日 サイエンスフェアin兵庫

兵庫県内において自然科学の研究活動を実践している学校が一同に集い、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)校を中心に企画された大きなイベントに今年も参加しました。コース1期生(2年生)理系選択者は発表者として、コース2期生(1年生)理系選択者は来年を見据えた見学者として、有意義な1日を過ごしました。2期生は9月から実践してきた探究活動の内容を主体的にプレゼンテーションし、多くの高校生をはじめ、高校や大学の先生、さらには専門家からいろいろな指摘やアドバイスをいただき、改めて自分たちで進めてきた研究について振り返ることができました。他校の研究から学ぶべき点も多く、同じ県内の高校生が内容の深い研究を知り、互いに議論する姿も見られました。1年生は来年発表者として参加するイメージをつかめ、先輩の発表にも刺激を受けました。また、午後からは企業や大学のプレゼンテーションもあり、多くの世代で交流を深めながら、自然科学の研究を楽しく味わうことができ、非常に有意義な1日になりました。2年生は今回のプレゼンテーションで得られた課題を改善し、1年生は前日行われた交流発表会でいただいたアドバイスを参考に、2週間後の校内発表会に向けてさらに発表内容を深めます。なお、今年度の発表テーマは以下のとおりです。

(数学)他人の目と信号無視、統計学で考える「いい配球」とは

(物理)音の要素とうるささの関係、炎色反応による金属の調べ

(化学)不動態酸化被膜の形成と破壊

(生物)あんた環境指標なれるん? ~ミドリムシの環境モニタリング利用への可能性を探る~

化学 数学 生物 物理

以下、生徒の感想です。

 

・ 他校の発表に質問や意見を行ったとき、情報交換がうまくできてよかった。意見することで、今後の他校の研究の展望にも興味が持てた。

・ いろいろな企業の発表を見ることができ、興味をひかれるものもあった。特に、自分が聞きたかった川崎重工のプレゼンが聞けて良かった。

・ 自分たちの発表に対して質問されたことで、出した結論の根拠をもっと深めていかなければならないと分かった。

・ 自分たちの発表を通して、伝わりにくい部分、わかりづらい部分がどこなのかということが分かった。他校の発表を見て、興味をひかせる工夫がされており、最終発表の参考になった。

・ 他校の発表を通じて、いろいろな分野のことを知り視野が広がった。企業のブース「リスク」についてのプレゼンで、新しい考え方がされており大変参考になった。

・ 他校の発表から、高度で難しい内容でも順序立ててわかりやすく仕上げることの大切さを学べた。企業の発表を見ることで、大学へ行ったらこんな研究がしたいというものが分かった。

・ 今まで大学でどのようなことをするのか考えていなかったけれど、大学や企業のブースを見学してもっと詳しく知りたい話があり、今後のことを考えるきっかけになった。

・ 他校の発表を通じて、ポスターに出てくる用語の説明など、わかりやすく説明するために身近なものを例に挙げていたところが参考になった。

・ 発表することで、自分たちの研究でもまだまだ理解を深めないといけないなと思った。最終発表会では、文系の人や私たちの研究を知らない人もいるので、もっとわかりやすい説明ができるといいなと思った。

・ 大学のブースから、医学部でしかできないと思っていた細胞の研究が工学部や理学部でもできることを知り、大学進学を考えるときの参考になった。

・ 1回目の発表でいろいろな指摘を受けて、2回目の発表の改善に繋げられたことが成果です。他校の発表では、実際に物を見せることで興味を持たせるところが参考になりました。

・ ポスターの配置、見易さ、声の大きさなどがとても大切なのが分かった。いい研究でもその伝え方次第でいい研究かどうか分からなくなる。

・ 昨年、スパコン「京」のブースがあって「すごいなあ」と思った覚えがありますが、今年の「京」のブースにはDNA中のたんぱく質の構造が京で計算できるようになった、と紹介されており、1年でこんなにもサイエンスは進んでいるんだと実感した。

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平成28年1月31日創造基礎B FW「東尻池もちつき大会」

東尻池郷土館において、未来創造コース2期生(1年)2名が、餅つき大会に参加しました。この餅つき大会は今年で10回目を迎え、地域の方々がこぞって参加されていました。以下は生徒の感想です。

お餅つきは久々でした。地域の人たちとお餅を丸めたり、運んだり、ついたり…初めて会った人たちなのにそんな気がしませんでした。お話も面白くて、作業をしていても楽しかったです。白餅はもちろん、きなこもち、あんこもち、大根おろしで食べるお餅はとても美味しかったです。お餅をたくさんもらったのでどうしようかと思っています。たぶん明日の朝はお雑煮になりそうです。

地域の方とたくさんお話しすることができました。最初は、地域の方々の仲が良く、話に入ることができませんでしたが、お餅の丸め方を教えていただいているうちに、たくさんお話ししました。お餅つきには、小さな子供からご年配の方、外国人の方など、たくさんの方が笑顔で参加していました。地域に根付く良い伝統だと思ったので、これからも続いてほしいと思いました。お土産にお餅をたくさん頂けるなど、とても優しい方々でした。

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