マレーシアより 12 市場 #2
皆さんこんにちは。今回は、『11 市場 #1』の続きを書きたいと思います。
前回、私が週末によく行っている市場(通称:TTDI)の全体の様子を紹介させて頂きました。今回は、私がTTDIによく行く理由の1つ目を紹介したいと思います。
購入する食材を紹介する前に、マレーシアの『食』に関することについて少し書きたいと思います。
私がマレーシアに来て、日本との違いを感じたことの一つに、『宗教』が深く人々の生活に関わっているという点です。そのため、生活の中に宗教に関係する活動があるということを知っておくことは、世界の文化を知る上で重要なことの一つです。
私たち日本人が、世界と今以上に深い関係を築いていくために、宗教を基盤とした習慣や決まり、文化について、知識をしっかりと持っておくことが大切だと思います。そしてこれらの知識は、私たちが関わっていく外国人への大切なマナーの一つになると思います。
今、教育現場では国際交流が盛んになり、多文化の学生と共に学ぶ機会が多く取り入れられ始めました。これからの時代を生きていく上で、とても大切な準備の一つです。様々な場でお互いの宗教を理解し、共存していく為の学びの機会が更に増えれば良いなと考えています。
日本では当たり前に行っていることが、外国では日常で行われないことが多くあります。『食』においても宗教の違いが、生活に大きく関わっています。マレーシアでは複数の宗教の人々が共存しているため、独自のルールや文化が築き上げられました。今回は、宗教の違いという点も含めて、私の食材の購入の紹介をしたいと思います。
私がTTDIに行く大きな理由の1つは、『豚肉』を買うということです。マレーシアは主にイスラム教の国です。イスラム教での『食』に関する決まりは大きく2つあると思います。1つ目は、豚肉を口にしてはいけないこと、2つ目は、アルコール類を飲んではいけないことです。
※イスラム教の人々は鶏肉・牛肉は食べられますが、鶏肉・牛肉であっても、ハラル(ハラーム)の条件の下でさばかれたものしか食べられないということがあります。そのような点から、留学後の日本での食事を心配しているAAJの学生は少なくありません。日本の大学などでは段々とハラル調理された食事を提供する食堂が増えてきました。
このように、イスラム教の人々は豚肉を食べない、また基本的には触ることもしないという文化があります。そのため、食材を売っている場所・スペースも、豚肉(酒類)だけが特別に設けてあります。マレーシアでは食品を扱っているすべてのスーパー、施設で他の食品と販売の場が分けてあります。TTDIでは、野菜や果物、鶏肉や牛肉、魚介類などを売っているフロアと、豚肉が売っているフロアは違います。
では、私がいつも行っている豚肉店を紹介したいと思います。
まずは入口です。
初めて訪れたときは、いったいどんな場所なのか不安な気持ちでした。看板に書いてあるように、マレーシアでは豚肉のことを『猪肉』と書きます。
次に、中の様子を紹介します。今回の投稿は生肉の画像がリアルに映っているものがあります。もし、そのような写真が苦手な方は、見るのを控えて頂ければと思います。
中に入ると、左右に店舗が構えてあります。
初めて訪れたときに、私が日本人だと分かり、お兄さんが日本の単語で教えて下さいました。それからずっとローマ字で書くようになりました。今では顔を覚えもらっているので、グラムだけ伝えれば注文できます。
地元の方は、色んな部位を注文されます。骨の着いたもの(リブ?)やロースなど、その場で細かくオーダーされます。
次の右の写真は、『 Komagire (こま切れ)』です。とても新鮮で、日本で食べる豚肉と全く変わりません。
フロアの奥には売店もあり、ソーセージやハム、調理された食品も売っています。先程のカウンターでさばかれた豚肉も、パックされ棚に売ってあります。新鮮で安く買えるので、私はこのお店を大変気に入っています。
団員のそれぞれの家庭で、お気に入りの豚肉屋さんがあります。マレーシアに来て生活に慣れてきた頃に、お互いのお気に入りの豚肉屋さんを案内するのは楽しかったです。きっと、明後日もお世話になると思います (^^
今回は私がTTDIに行く1つ目の理由を書かせて頂きました。豚肉は近くのスーパーにも売ってありますが、TTDIに行くのは豚肉が新鮮で安いというのが理由です。日本では直接肉をさばいている様子を見る機会は少ないので、最初とても驚きました。皆さんもきっとこの投稿を見て、驚かれたと思います。驚きを共有できると嬉しいです。
次回はTTDIに行く、2つ目の理由を書きたいと思います。次回も読んで頂けると嬉しいです。
ありがとうございました。
AAJ
マレーシア派遣教諭