マレーシアより 20 感謝

皆さんこんにちは。お元気されていますでしょうか。私の近況になりますが、この3月に2年間のマレーシアでの勤務を終え、帰国しました。最初に、これまで「マレーシアより」を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。この第20回目の投稿で、私のマレーシアでの生活(勤務)の記事は終了させて頂きます。
これまでマレーシアの魅力を伝えられればと思い、記事を書いてきました。マレーシアの魅力が少しでも伝わっていれば幸いです。

今回は私の2年間の勤務を経て、感じたことを書きたいと思います。文字ばかりになりますが、お許しください。

1.日本に帰ってきて

3月の中旬に帰国をしました。マレーシアでは年中夏の気温ですので皆さん軽装ですが、帰国の際の飛行機に乗られるお客さんは、皆長袖、長ズボンでした(当たり前といえばその通りです笑)。この時期は帰国をされる方が多く、飛行機は満席でした。マレーシアでの勤務を終え、大きな荷物を持って家族で帰国される方を多く目にしました。空港ではお見送りをされる日本人の方も多くおられました。その光景を見て自然と私もこれから日本に帰るんだという実感が湧いてきました。
日本に帰ってからは、あっという間に日本の生活に戻ったような気がします。もうマレーシアでの食べ物や日常、生活を忘れそうです。日本の周りの景色や町並みは何一つ変わっておらず、マレーシアでの1年半(最初の半年は日本でリモートワークだったため)の勤務(生活)が嘘のように感じます。

2.これまでのお世話になった人たち

私はこの2年間で多くの方と出会いました。マレーシアで共に勤務をした全国各地の先生方、ローカルの先生方、AAJを運営して下さっている部長はじめ事務の方、それ以外にもコンドミでの生活をサポートして下さる不動産の方、運搬会社の方などです。現地でお世話になった方や親しくなった人たちも居ます。そして何より、2年間日本留学を目標とし、一所懸命勉強に励んだAAJの学生達です。私は学生が目標達成のために実直に打ち込む姿を間近で見、感動をもらいました。そんな学生に感謝するとともに、目標に向かって一所懸命取り組む学生を尊敬をします。北海道から、沖縄まで日本各地の大学に留学をし、これから日本で工学技術を4年間学びます。きっと彼らは、日本に留学してきてからも高い目標を持ち、勉学や文化など多くのことを学び、成長し続けると思います。将来、マレーシアの更なる発展のために、先頭に立って引っ張る子達です。
この派遣事業でこれまで出会った方々、この勤務をサポートして下さった県の方々、支えて下さった全ての方に感謝いたします。このような機会を与えて下さり、本当にありがとうございました。

3.これからの私

2年間、海外で勤務したことで、日本の良い面を認識できたことが、1つの私にとって大きな学びとなりました。私は21歳の時にアメリカ(初めての海外)に行き、外国と日本の違いにショックを受けました。それは良い意味でも悪い意味でもなく、ただ単に日本以外にも違った世界があることを身をもって感じたからです。当時の私はまだ若く日本での生活がすべてのように感じており、日本以外の世界を現実として捉えたことがなかったからです。あれから16年、海外で勤務させて頂く機会を頂き、私が得たことは、日本という国が素晴らしく、世界が日本を魅力的な国と認めていることの意味が理解できたということです。勿論、日本が外国から得る多くの魅力的なもの、考え方、技術などあります。私は日本であるからこそ存在する技術や考え方を、もっと世界に発信し更に世界と交流ができれば素晴らしいと思います。これが私が最も強く感じたことでした。
これから国境は今以上に無くなり(国同士の繋がりが強くなる)、世界中の人々が今以上に国を行き交う社会になっていくと思います。そんな時代の入り口にいる、日本の将来を支える子供たちには、私たちよりも世界や外国を身近に感じ、日本の未来を支えていく準備をしてほしいと思います。子供が、世界に羽ばたく機会に備えた準備ができるように、微力ですが私も成長の道を示し子供たちをサポートできればと思います。

4.最後に

この2年間の勤務は、コロナで思うような活動ができませんでした。しかし、それは世界の全ての方にいえることです。暮らした場所は違っても、コロナと戦いながら自分のできることに励んだことは変わりません。私が見たAAJの学生達も厳しい環境の中で出来ることに励み、留学という目標を達成しました。
この2年間はマイナスな面だけでなく、コロナがあったことにより、これまで経験したことのない、ましてや想像すらしたことのない経験を私は出来ました。この勤務当初半年は日本から学生とやり取りを行い、毎日授業をしました。飛行機で7時間もかかる遠いマレーシアの学生と、タイムラグなく毎日繋がり授業を行う経験をすることができました。私は世界はそんなに遠くなく、意外と身近にあるんだなぁと感じました。
今後はこの2年間で得た経験を、次の指導に活かし、生徒に少しでも還元できればと思います。それが機会を与えて下さった方々への、恩返しになると考えています。

マレーシアという国は本当い魅力的な国でした。とにかく皆さんが優しかったです。相手を思いやる心は本当に日本と同じでした。この思いやりがマレーシアという国を成している基盤だと思います。スターバックスにはイスラム教の人、ヨーロッパの人、インド系の人、中華系の人、そして私日本人と、お店の空間を見渡すだけで、世界が見れるような気がしていました。平和は最も世界中の人が望む思いです。多くの宗教が混在しながら、争うことなくお互いを認め、共に生活しているこの国は、これからの世界の鏡になると思います。
これから、更に発展をし、マレーシアの魅力が世界で知られるようになればと心から思います。
ありがとう、マレーシア(*^-^*)



これまで、「マレーシアより」を読んで下さった皆様、ありがとうございました。これで、私の投稿を終了させて頂きます。

AAJ
マレーシア派遣教諭