マレーシアより 07 フェノメノン

皆さんこんにちは。今回は私がマレーシアに来て、一番最初に驚いた現象について書きたいと思います。
題名に書かせて頂いた『フェノメノン』とは、日本語では『現象』という意味です。マレーシアで生活していると、日本との環境の差に色々と驚かされます。その一つが今回書かせて頂く現象です。

マレーシアに来てからの最初の2週間はホテルでの隔離生活でした。そこで部屋から眺めていた景色は私にとっては何ら変わらないものでした。しかし、同僚の先生が隣の部屋から私にメールで教えて下さり、初めてこの現象の日本との違いに気付きとても驚かされました。

その違いが次の写真に表れているのですが、皆さんは気付きますか?

一見、普通の写真のように見えると思いますが、日本とは少し違います。最初は少し分かりにくい写真を出しました。
では、もう一枚出してみます。これで分かりますか。

2枚の写真で分かられた方おられますか。正解を分かった方は、凄いと思います。

マレーシアは前回の投稿で書かせて頂いたように、地図でいうと赤道のすぐ上に位置しています。

地球は太陽の周りを公転しており、その公転面に対して、地軸(自転をする軸)が23.4度傾いていますので、必ず1年に2回マレーシアでは真上に南中することになります。
※南中とは、一日で太陽が一番高い時のことです。つまり、太陽が真上から照り付けているということです。

というわけで、正解は『影』です。日本では起きない影の現象、つまり影が真下に出来る時間帯がマレーシアではあるということです。日本では必ず太陽の光が斜めから照り付けるので、影が横に伸びて行きますが、マレーシアでは全く影が横に伸びない時があります。
こんな影を見て、ふと昔遊んだ「影踏み」は出来ないなぁと思いました。

下の表で分かるように、今回の日中での最も高い南中高度は89.94°でした。ほぼ90°です。

3月30日13時18分24秒辺りの写真がこちらです。

マレーシアの国旗が揚げらえれているムルデカ広場(独立広場)でこの瞬間を見ました。理由は、この国旗の旗竿の長さが95メートルありそれでも影が出来ないか観察をしたかったからです。訪れてみると国旗の周りは塀で覆われており、国旗の下に影が出来るか確認をすることは出来ませんでした。ですので、太陽に向かって立っている写真を紹介させて頂きます。

太陽の光が真上から照り付ける経験は私たちにはとても珍しいことですが、マレーシアの人々はこの日も何ら変わらない様子で、誰もこの瞬間を写真に収めている人は居ませんでした。そんな情景のギャップにも、少し世界の違いを感じた瞬間でした。
次回の南中が90°になるときは9月です。マレーシアの人々にとっては毎年2回訪れる当たり前のことですが、私にとってはあと1回しか経験できないことなので、またいいスポットを探して写真に収めようと思います。

今回も読んでいただき、ありがとうございました。引き続き読んでいただければ嬉しいです。
AAJ
マレーシア派遣教諭