平成29年6月26日 第1回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動「文部科学大臣賞」受賞

本校のSGHプログラムにおける取り組みが、「第1回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」において、「文部科学大臣賞」を受賞しました。

「薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」は、薬剤耐性(AMR)対策の普及啓発活動を広く募集し、優良事例を表彰することで、対策に係る自発的な活動を喚起奨励すること等により、対策の全国的な広がりを促進することを目的とした表彰です。今年の2月1日から28日までの募集期間に全国から応募のあった合計74件の中から、この度12件の優良事例が選ばれ、本校のSGHプログラムにおける取り組みが、高校として唯一「文部科学大臣賞」を受賞しました。

表彰式は平成29年6月26日(月)に東京都江東区の日本科学未来館 未来館ホールで行われ、本校教員が参加しました。

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↑表彰式の様子と受賞内容パネル(pdf)

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〈「文部科学大臣賞」受賞までの経緯〉

受賞テーマは、“世界へはばたく「未来の創造者」の育成”です。
平成27年度に、本校未来創造コース1期生の生徒(当時2年生)が「健康環境リスクマネジメント」に関する課題研究の一つとして大学教員等による専門的な講義を受けるなかで、国際保健領域に関心を持ったことを契機に、国際的な健康環境リスクマネジメントに関する問題、特に薬剤耐性菌問題について調査研究に取り組み始めました。

事前学習を経た平成27年7月には、本校実施のベトナム研修において、ベトナムのハノイ、タイビンそしてハイフォンでのフィールドワークを行い、新興国の健康環境や医療の現状、農薬や浄水問題や衛生環境の整備等について理解を深めるとともに、課題解決策の検討を行いました。また、平成28年度に実施したベトナム研修においても、海外調査研究を実施しました。

兵庫高校薬剤耐性知識交流会 ← ベトナムの小学生との薬剤耐性予防の知識交流会

そして、これらの活動を通して薬剤耐性菌問題の危険性や重要性に気づき、「自分たちができることは何か」について真摯に考え、多くの人にこの問題を伝え、関心を持ってもうらうために、様々な機会を活用して研究発表を行ってきました。

特に平成28年8月に神戸で開催されたG7神戸保健大臣会合の関連イベント「ひょうご・こうべ保健医療ハイスクールサミット」では、英語による薬剤耐性菌問題のプレゼンを行い高い評価を得ました。そして、国際保健問題について提言をまとめた宣言文を英文で作成し、9月には兵庫県公館でその宣言文を読み上げ、WHOマーガレット・チャン事務局長へ手渡しました。(このイベントに関する詳細はこちら

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↑ 本校未来創造コース1期生が取り組んだ薬剤耐性菌に関する課題研究の発表(詳細
タイトルは『The Problem of AMR (Antimicrobial Resistance) in Vietnam ~from a Viewpoint of Water~』(英語での発表)

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↑ 本校未来創造コース2期生によるWHO マーガレット・チャン事務局長へ宣言文の宣誓と進呈(詳細

同校における薬剤耐性菌問題対策の課題研究は、次の学年にも引き継がれています。今回の受賞をひとつの契機とし、今後も広く国内外に薬剤耐性菌問題対策の重要性を伝えていきます。

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関西学院大学主催のSGH甲子園において、本校未来創造コース2期生が取り組んだ課題研究『ベトナム農村部における薬剤耐性へのリスクマネジメント』のポスター発表の様子


〈参考HP〉

内閣官房ホームページ 国際感染症対策調整室
『内閣官房主催 平成29年度 薬剤耐性(AMR)対策普及啓発イベント ~ 優良事例の表彰式 & 応援大使によるトークイベント ~』
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/infection/activities/amr/hyosyo.html

兵庫県教育委員会ホームページ『ゆずりは通信(H29年7月)』
http://www.hyogo-c.ed.jp/~somu-bo/yuzurihat/H29/yuzurihat-vol.028.pdf

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