「活用・表現力」の育成に向けた国語科授業改善事業
義務教育課
学校教育

「活用・表現力」とは?
兵庫県では、国語科における全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、「目的や意図に応じて複数の資料(情報)を用いて自分の考えを表現する力」を「活用・表現力」と定義し、国語科における「活用・表現力」の育成に向けた授業改善事業を行っています。令和5・6年度は、県内6つの拠点校において、「活用・表現力」の育成に向けた実践的研究を行いながら、指導力向上を図ることを通して、児童の学力向上及び指導体制の充実などを図ってきました。
「活用・表現力」がなぜ必要なの?
お答えしましょう!
(※写真をクリックすると動画が再生されます)
「複数の資料(情報)」とは、教材文の言葉や内容、教材文以外の作品や文章などのテクストの言葉、内容、友だちの発言や記述内容、板書事項、その他にも、生活経験や見聞きした知識等を指します。ICTの発達により、時間的・空間的な壁がなくなり、外国の方や世代の異なる方、自分とは異なる立場や職業の方など、多様な考えの他者と容易につながることができるようになりました。
また、昨日までの当たり前が、今日は当たり前ではなくなるといえば、極端になりますが、社会の変化が非常に激しい中、教えてもらったことをそのまま生かすだけでなく、多様な考えの人々と協働しながら新たな価値を生み出すことが求められています。
加えて、たくさんの情報があふれる中、それに振り回されることなく、自分の考えをしっかりと持ったうえで、正しい情報は何かを判断することが求められます。目的や意図に応じて複数の資料や情報を用いて自分の考えを表現する「活用・表現力」は、今の時代、そして、これからの時代を生きる子ども達に育むべき必須の力といえます。
6つの拠点校とその取組
(※写真をクリックすると学校ページが表示されます)
各拠点校のページでは、研究のストーリーが写真や動画でわかりやすく解説されています!
伊丹市立荻野小学校
子ども達の「やってみたい」という声が出る学び、実現できていますか?
伊丹市立荻野小学校では、子ども達の実態や社会の情勢を鑑み、生活科・総合的な学習の時間を中核に据えた教科等横断的な授業づくりに取り組んでいます。単元のゴールに異学年や保護者・地域などに向けた表現活動を位置付けるとともに、そこで求められる知識・技能を国語科の授業で培うようにすることで、より実践的な「活用・表現力」の育成を図っています。そうすることで、主体的に自分の思いや考えを発信する子ども達の姿の実現を目指しています。
加東市立滝野南小学校
子ども達は、情報を関係付けて考え合っていますか?
加東市立滝野南小学校では、国語科の「活用・表現力」の育成をめざして、「情報を活用し、表現する子 ~関係付けて考え合う授業をつくる~」というテーマで、研究に取り組んでいます。
子ども達が本来もっている力を発揮・伸張させ、深い学びに導くためには、子ども達を取り巻く「ひと・もの・こと」とつながり、課題を解決していく魅力ある課題解決的な追究の場が必要です。そこで、国語科を中心としたひとまとまりの単元学習を通して、子ども達に「関係付ける力」を育成したいと考えました。
そこで、カリキュラムデザイン、単元デザイン、本時デザインの三つのステージから、「関係付け」を意識した授業づくりに取り組みました。
たつの市立誉田小学校
自分の考えをもって、発言していますか? 聞いていますか?
たつの市立誉田小学校では、自分の意見や考えに自信がもてず人前で発表することに苦手意識をもつ子どもが多いという課題がありました。そこで、「自分の考えをもち、生き生きと伝え合うことばの力を身に付けるために」という研究テーマで、国語科を中心に「活用・表現力」の育成を目指した授業づくりに取り組んでいます。
養父市立八鹿小学校
自分の考えを表現するよろこびを感じる子どもを目指して
養父市立八鹿小学校では、「活用・表現力」の育成に向け、研修テーマを「子どもの主体が立ち上がる国語の系統的授業の創造」、副題として「自分の考えを表現するよろこびを感じる子どもをめざして」を掲げ、課題設定の工夫と9つの観点を取り入れた授業実践という2つの柱で研究を進めてきました。
丹波篠山市立岡野小学校
国語科の授業で、子ども達は自分の考えを発言するだけで満足し、友達の意見を聞いていない。そんな深まりのない授業になっていませんか?
丹波篠山市立岡野小学校の子ども達は、自分の思いがうまく伝えられずトラブルになったり、自分の考えがもてず発表ができなかったりするなどの課題がありました。そこで、令和2年度から3年間、「ことばの力を培う」をテーマに国語科の授業改善に取り組んできたことで、自分の考えをもち、表現できる子どもが増えてきました。しかし、自分の考えをワークシートに書いて発表するだけで満足してしまい、授業の中で相互の考えを深めていくまでには至りませんでした。そこで、令和5年度からは、「自分の考えをもち、表現する子をめざして~目的や意図に応じて複数の資料(情報)を用いて表現する力の育成~」を研究テーマに国語科の研究を進めています。