茶華道部では、西大寺で毎年10月第2日曜日に行われる「秋の大茶盛式」へ行きました。
これは、直径約30cm、重さ約7kgの大茶碗と、長さ35cmの大茶筌を用いて行われる茶会で、そのはじまりは、鎌倉時代にさかのぼります。西大寺を復興した叡尊が、西大寺の鎭守八幡宮に茶を献じ、その余服を集まった人びとに分け与えたことがはじまりと言われています。当時、お茶は高価なものであり、民衆の手に入らないものでした。また、今のような抹茶茶碗のない時代だったため、どんぶりや水鉢に注いだお茶をみんなでまわして飲んだそうです。
そのような「大茶盛」の歴史の話をうかがった後、5人1組でお茶をいただきます。茶碗がかなり重いため、回りの人に助けられないと器に口をつけるのもやっと、そして何巡もしないと飲み終わりません。そのやりとりを全員楽しんでいました。
この「大茶盛席」の他に、「煎茶席」、おそばをいただく「点心席」、「本堂参拝」、「護摩祈願」などがありました。「護摩祈願」では、10月考査に向けて「学力向上」を祈願しました。半日たっぷり、秋の奈良、日本の茶の湯文化を楽しんだ茶華道部でした。
文責:茶華道部顧問