1月11日 課題研究 「社会人講演会」

 遅くなりましたが、3年次「社会人講演会」の報告をいたします。

 1月11日(金)の課題研究は、社会人講演会として松竹芸能株式会社取締役社長・井上貴弘氏をお招きしました。井上氏のお話は、TKOのお笑いコントの映像を見せ、松竹芸能がどのような企業なのかを説明されました。その中で、多くの芸人は「周りに気遣いができる」人が多いとのことでした。有名になってからもその心を忘れずに実践をしている人として笑福亭鶴瓶さんをあげておられました。

 また、松竹は歌舞伎界とのつながりも深いことから、これに関連した「型破り」という言葉のお話もありました。「型破り」は、歌舞伎の世界から生まれたものだ、「型破り」は、「一般的、常識的な型や方法にはまらないこと。」と辞書に書いてありますが、もともとは歌舞伎役者が基本知識や技術を習得し、さらにその型を打ち破って新しいものを作り出したことに由来するというものでした。生徒も教員も「なるほど!」と感じた人が多かったのではないでしょうか。

 さて、講演会の内容の中心は、「社会人に求められるもの」としてお話をしていただきました。井上氏が生徒に対し、社会人に求められるものとは何があるのか、を質問すると、何人もの人が手を挙げていろいろなものを答えていきました。その中には「コミュニケーション能力」「プレゼンテーション能力」「リーダーシップ」「積極性」など多数の意見が出ました。井上氏が答えとして用意したものとほぼ一致する内容でした。このことについては、伊丹北高の先生方が常に言ってこられたことですが、生徒たちは「本当なのか?」と半信半疑の気持ちで過ごしてきた者がほとんどだったのではないでしょうか。しかし、生徒の感想を読んでみると「先生の言っていたことが今日の井上さんの話を聞いて実感できた」というものが多かったです。

 最後の質疑応答でも多くの質問が出ましたが、その中で「社長の器は先天性のものか後天的なものか」というものがありました。井上氏の答えは「後天的」なものが圧倒的に多く、それぞれの社長業を担う人は社長になる前もなってからも努力をしている」「君たちも努力を惜しまなければ社長になれる」というものでした。卒業後何人の北高生が社長になれるのか楽しみです。

 今回の課題研究で3年間行ってきた総合学科での学びは終わりになりました。総括として行われた社会人講演会は、自分たちが経験してきたことを振り返り、前へ進むためのきっかけになったのではないでしょうか。3年生ももうすぐ卒業です。今後の活躍に期待します。

(文責:3年次課題研究担当)

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 今回の課研NOWは、社会人講演会について生徒の感想を載せたいと思います。

 今日の講演会を聞いて、「産業社会と人間」「総合学習」「課題研究」で学んだことのまとめのように感じました。講演を聞く前、松竹芸能の社長が来るということを知って、堅苦しい感じの話をするのだと思っていましたが、最初にDVD(お笑い芸人のTKOのコント)を見て、とても引き付けられました。社長の仕事だから単に人を統括するものと思っていましたが、他にもたくさんの人を引き付けるためのアイデアが必要であると知りました。社会に出ていく上で必要とされる力の中で、私は特にコミュニケーション能力が重要であると思います。それは、確かにアイデアや学力を持つ人は、働く上では魅力的な人かもしれませんが、コミュニケーション能力のある人は仕事だけではなくあらゆる場面で活躍できると思うからです。また、実際に有名人を例にした話を聞き、常に高みを目指していく向上心や相手を思いやることの大切さに気付きました。

 私たちが総合学科でほかの高校には無い「社会人になるためのプロセスを積む」ことができることについて、井上さんは「羨ましい」とおっしゃっていました。この講演会の前まで私は、この総合学科でこれらのプロセスを学べることは当たり前だと思っていたため、発表などの準備は面倒だと感じたことがありました。しかし、今は実感することはありませんが(社会人になっていないため)、いずれこの学校で培ったことが発揮できる日が来ると思います。この高校で学べたことに感謝し、今日の講演で学んだことを将来に生かしたいと思います。

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