第63回卒業式

 2月27日(金)、第63回卒業式を行いました。卒業生の皆さん、おめでとうございます。卒業生代表が以下の答辞を述べましたのでご紹介します。

 今朝も、いつもと変わらず、駅から学校まで歩いて登校しました。見慣れたはずの景色ですが、どこかいつもと違って見え、いよいよ卒業を迎える、晴れやかだけど少し寂しい・・・そんな独特の心持ちで一歩一歩を大切に登校してきました。正門を入ると、高くそびえ立つメタセコイアの樹を見上げました。この3年間、もう何百回と私たちを出迎えてくれたメタセコイアの樹。静かに空に向かって真っすぐにそびえるその姿は、今日の私の目には、一段と迫力があり、私たちの門出を祝福してくれているように思えました。

 今年は、丹波の地にも度々積雪があり、厳しい冬となりましたが、卒業式が近づくにつれ、日差しが温かく、木々の芽もふくらみ始めました。時折、頬をかすめる暖かい風は、新たに始まる季節へと私たちを導いてくれているようです。

 本日、ご多用の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、校長先生をはじめ、お世話になった先生方、保護者の皆様、そして、在校生の皆さんに見守られ、このように、厳かな卒業式を挙行していただきましたこと、卒業生一同、心より感謝し、お礼を申し上げます。本当にありがとうございます。

 さて、今こうしてこの場に立っていますと、3年間の数々の思い出が鮮明に思い出されます。

 コロナ禍を過ごした中学校生活を終え、ようやく迎えた氷上高校の入学式。いよいよ始まる高校生活に期待と不安を抱きつつ、緊張していたのを覚えています。それでも、先生や先輩、友人、そして動植物たちとの素晴らしい出会いに恵まれ、高校生活が始まりました。

 農業学習。入学して、最初に学んだトウモロコシの栽培が、特に印象に残っています。種まきから収穫までを学ぶ中で、ひとつの農産物が、どれだけの手間暇をかけて生みだされているのかを思い知るとともに、手をかければかけるほど、その努力にこたえるかのように成長してくれる事がたまらなく嬉しくて、農場に出るのが楽しみになりました。そして、ようやく収穫したトウモロコシを口にした時の、あの甘さ。一生忘れることはありません。

 学年の進行とともに、各学科特有の学びを深める中で、その学科でしか味わえない経験が、数々の思い出として残っていますが、滝のように汗が流れる炎天下の実習や、指先が思うように動かせないほどの極寒の中の実習などは、特に印象に残っています。実習は、決して楽なものではありませんでしたが、皆、実習が大好きでした。何より、心をこめて育てた農産物を収穫・出荷するとき、そして、氷上高校の商品を手に取って、喜んでくださるお客さんを目の当たりにしたとき、いつも、この上ない達成感と充実感がこみ上げてきました。

 また、課題研究も印象的です。 実験や観察、記録等、地道な努力を積み重ねながら、試行錯誤の日々でした。私自身は、丹波農作物班で研究に取り組み、休日や放課後にも、丹波白雪大納言小豆と向き合いました。もっと知りたい、学びたいという探究心が湧き出てきて、研究にのめり込み、新しい自分と出会うことができたような気がします。そしてその出会いは、進路実現へとつながっていきました。

 修学旅行。北海道の白銀の大自然の中で、思いっきり楽しんだスノーボードやスノーアクティビティ。大雪の中の小樽観光。札幌雪まつりの雪像の迫力。北海道ならではの味覚を楽しんだホテルのバイキング。全てが非日常で、感動体験として、心に刻まれました。

 体育祭。各クラスとも、ここぞという場面での団結力がありました。思いっきり声を出して応援し、旗を振り、思いっきりグラウンドを駆け回りました。

 桃陵祭。短い準備期間の中で、皆で協力し、意見を出し合って展示やテージ発表を作り上げ、学年が上がるごとにクオリティーに磨きがかかりました。特に、高校生活最後、三年生の桃陵祭は、3年間の集大成であり、まさに努力の結晶でした。各クラスの個性が光り、「らしさ」あふれる作品になりました。有志としても参加し、桃陵祭を盛り上げることができました。

 生徒会・農業クラブ活動。常に、生徒のため、クラブ員のためを意識し、活動に取り組んできました。私は、農業クラブ会長を務めさせていただきましたが、執行部が一丸となって農業クラブ行事の準備をし、無事にひとつの行事を終えた時の充実感と達成感は、かけがえのない経験となりました。また、地元農業者や、他校の生徒との交流を通して、大きく視野が広がり、人間的に一回り大きく成長できたと思います。

 この他にも、氷上高校での思い出の数々はつきませんが、無事に今日の日を迎えられたのも、苦楽を共にした友人の存在に他なりません。氷上高校に来たからこそ出会えました。この奇跡の出会いに、心から感謝しています。

 さて、在校生の皆さん、卒業を迎えるにあたり、今、伝えたいこと…それは、「氷上高校」は素晴らしい学校です。命あるものを教材とし、命を考え、命から学ぶことができる学校です。新しい自分と出逢える学校です。それを一生懸命支えてくださる先生方がおられます。どうか、日々の学校生活の中で繰り広げられる一瞬、一瞬を大切にし、感謝し、より一層、氷上高校を盛り上げていってください。

 先生方には、3年間、本当にお世話になりました。たくさんの心配をおかけしましたし、ご迷惑もおかけしたことと思います。それでも、いつも私たちと真剣に向き合い、熱心なご指導をいただきました。まだまだ未熟な私たちです。これからもご指導、よろしくお願いいたします。

 最後になりましたが、私たちが無事に卒業までたどり着けたのは、今日まで、私たちを大切に育て、いつも寄り添い、支えてくれた家族の存在があったからです。本当にありがとうございました。時には素直になれず、意見がぶつかることもありましたが、常に温かく、導いてくださいました。これからも心配をかけることがあると思いますが、私たちは、それぞれの道を一歩一歩、大切に歩んでいきます。今まで同様、温かく見守ってください。

 いよいよ卒業です。私たち卒業生は、72通りの感謝の思いと旅立ちの決意、そして氷上高校卒業生としての誇りを胸に、それぞれの道で、開拓者精神を発揮する人であり続けます。

 私たちの母校、氷上高等学校の益々の発展と本日ご臨席の皆様のご健康、ご多幸を心からお祈りし、答辞といたします。

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