平成28年7月15日 ベトナム研修事前学習 「ベトナム研究を通じて思うこと」

本校会議室において、ベトナム研修参加者(グローバルリサーチⅡ受講生14名、未来創造コース2期生20名)対象に、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の伊藤正子准教授から「ベトナム研究を通じて思うこと」というテーマで講義をしていただきました。まず、ベトナムの概観について、地理、成り立ち、ベトナム戦争、言語・宗教などの文化の内容を事前の宿題を使いながらお話をしていただきました。次に、伊藤先生のご専門であるベトナム山間地域の少数民族について、研究動機やフィールド調査の醍醐味、それぞれの民族の特徴と共生のあり方などを資料を用いて丁寧に教えていただきました。研究姿勢や課題発見について、ベトナムに行く前に示唆に富んだご講義をしていただきました。

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伊藤先生の講義後、昨年ベトナム研修に参加してベトナムをテーマに課題研究をおこなった未来創造コース1期生(3年)による「ベトナム農村部における水環境改善による耐性菌蔓延抑制への考察」というテーマのプレゼンテーションを聞きました。伊藤先生の講義とあわせて、ベトナム研修で自分がどのような課題を発見するのかの参考となりました。

〈生徒の感想〉

ベトナムに行く前にベトナムの歴史や経済、文化について聞くことができてよかった。多くの民族が共存していく中で国としての意識を無理矢理持たせるのではなく、それぞれの民族の視点や価値観を尊重することが必要だと思った。日本に多くのベトナム人がいて、逆に多くの日本人がベトナムにいるということを聞いて身近に感じた。

こんなにベトナムのことを考えたのは初めてで、意外なことがたくさんあった。今まで、教育は「受けたくても受けられない」という風に考えていたけど、「受けなくても幸せだ」という考え方もあるんだなと思いました。私の研究テーマが「教育を受けられないのか、受けないのか」ということなので、今回の講義は参考になる部分がたくさんありました。これを参考にして、もう一度考え直してみたいと思いました。

ベトナムの歴史を深く学ぶことができた。一番驚いたのは、貧しくて教育を受けることができないのは不幸だと思った日本人がODAを使って学校を造ったが、それが必ずしも民族にとって幸せとは限らないということ。その国のために、1歩引いた目線で考えた支援をすることが大切だと思った。また、日本とは大きな違いがたくさんあったので同じ場所で働くことはベトナムの現地スタッフにとって苦労する点が多いのではないかと思った。特に、ベトナム語は発音が難しいので言葉の壁を壊すには時間がかかると思った。苦労した点などをベトナムの企業で聞いてみたいと思う時間だった。

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