本校化学教室において、未来創造コース2期生(2年)理系選択者対象に、二回目の化学実験による探究活動を行いました。
今回の課題は、「目の前にあるビニール袋を二酸化炭素でいっぱいにせよ!」というものです。各班で課題解決のための方法、必要な実験器具および薬品をその濃度や量から考えて、実験を行いました。
ビニール袋(ジップロック)の容積をメスシリンダーで量るところから始まり、ビニール袋をいっぱいにするために必要な二酸化炭素の体積を予測し、必要な薬品の量を計算して求めました。炭酸水素ナトリウムの加熱による方法、または炭酸カルシウムと希塩酸の化学反応による方法で、ビニール袋に二酸化炭素を集める班が多かったですが、他にも独自の方法を考える班もありました。化学反応の反応速度や二酸化炭素の生成量が予想に反していたり、想定していた方法が上手くいかないときは、班員同士で話し合い、工夫を凝らして課題解決を試みました。
〈生徒の感想〉
私の班は炭酸水素ナトリウムを加熱してCO2を発生させたが、他の物質で発生させると、どのような発生量のちがいがあるのか気になった。例えば、炭酸水素ナトリウム2molに対して、CO2は1molしか発生しないが、炭酸カルシウム(を使った生成方法)では炭酸カルシウム1molに対して、CO2も1mol発生する計算になるので、本当に計算どおりになるのかどうか確かめてみたい。
意外と沢山の実験方法があることに興味関心をもった。一番かんたんにCO2が集まるのではないかと考えて硫酸と炭酸水素ナトリウムを(反応物として)選んだけれど、まわりの班をみると、似てるけど少しずつ違う実験を行っていて面白かった。それに(段取りの善し悪しはあるけれど)、班によって、CO2の生成量や生成される速さが違ったから、物質の量、使う器具、集める方法、温度など少しずつ条件がちがうだけで、結果が大きく変わるのがとてもおもしろいと感じた。
二酸化炭素を集めるという一つのテーマでも、何通りもの方法があったのでおもしろいと思いました。自分たちの方法で二酸化炭素を集めたら、(袋は)けっこういっぱいになったのに、あんまり(収集した気体がCO2であるかを確かめるために入れた)石灰水が白くにごらなかったので少し疑問に思いました。また、しっかり事前に仮説を立てることが大事だなと感じました。