平成27年7月14日ベトナム研修旅行事前学習 「SATREPSシンポジウム」

千里ライフサイエンスセンタービルにおいて、ベトナム研修旅行に行く未来創造コースの生徒20名(研修不参加者1名を含む)が、SATREPS主催「ベトナムにおける薬剤耐性菌モニタリングシステムの構築に向けて」に参加しました。言語はすべて英語で、内容も専門的で難しかったですが、生徒は質問をしたり、後の交流会では活発に会話することができました。以下は生徒の感想です。

今日の講義で印象に残ったのは、「network」や「community」、「connection」といった、周りの人とのつながりを表す言葉と、”Challenge to create linkage network.”と”Just making. Not have a protocol.”という2つの言葉です。ベトナムだけでなく、フィンランド、アメリカ、日本などの様々な機関が国際共同研究を行っていると知って驚き、一人で黙々と研究すると思っていた、研究に対するイメージが少し変わりました。上に挙げた2つの言葉にあるように、とにかくネットワークを広げること、型にはまるだけでなくチャレンジし続けることが大事だとわかり、これからその精神を身につけていきたいなと思いました。また、食の安全のためには「prevent」「detect」「respond」の3ステップがあると教えていただきました。まだあまり地域の人に浸透していないことや、検出システムがまだあまり発達していないなどの問題から、研究は難しいとおっしゃっていましたが、世界の食の安全のためにも、もっと研究が進めばいいなと思いました。

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本日の講義を聞き、薬剤耐性菌に対する関心が深まった。薬剤耐性菌は発展途上国で非常に大きな問題となっており、ベトナムもその例外ではない。基本的なことだが、なぜベトナムなのだろうか?理由は3つある。一つ目は先程も言った通りベトナムでは薬剤耐性菌による食中毒事件が相次いでいる。そこまで知られていないが、かなりの数である。二つ目は日本が最も援助をしている国だからだ。ちょうど都合がいいらしい。三つ目はベトナムは日本に食材をたくさん輸出しているからだ。少なくとも多くの食材を輸入していること=少なからずとも国民の体の中に入る、ということである。日本がベトナムで研究を行うのは国民の安全を守る、公衆衛生の考え方から来ているのだろう。 モニタリングの方法は、次の①~⑤を繰り返す。①現地で食材を手に入れる(ここでは36種類の食材を手に入れている)、②食材の洗浄、③解析、④薬剤耐性菌の検出、⑤耐性菌に関するデータの入力。この研究が進むことにより、薬剤耐性菌への研究が進み発展途上国だけではなく先進国も関係するのである。しかし、結局はしっかりと調理した方がいい気がするのだが…。

今回の発表を聞き、学んだことが2点あります。1つ目は公衆衛生の考え方です。現在発展途上国での大きな問題の1つでもある感染症、また今回のような食中毒の原因ともなる薬剤耐性菌も問題でもあると思います。法律の面だけからではなくこのように研究をもとにして基本的なことを考えていかなければならないと思いました。2つ目は薬剤耐性菌の問題は僕たちの生活の身近にあるということです。今回はベトナムでしたがベトナムに限らず様々なところから来た食品には必ず食中毒の危険は潜んでいるということ、そして自分だけではなくもしかすると周りの人にも迷惑をかける可能性がある。食品は生きていくためにも必要なものであるからこそ丁寧に慎重に扱わなければならない。そう思いました。今回のテーマは公衆衛生に関係することであり僕の論文のテーマに沿っていたのでとても有意義な時間となりました。

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ベトナムで食中毒が起こる原因として、それらを検知するシステムや、ベトナムの人々が食中毒を病気として認識していないなどといったことがあると知った。これを聞いて、ベトナムの方に、ベトナムの人々は細菌などが食べ物に含まれていると知りながら、それらの食べ物を食べているのか、それとも安全であると思って食べているのかという質問をした。すると、人々は細菌が含まれているとしっているが、目には見えないので食べてもいいと自分で判断して、食べていると教わった。これらの問題を解決するのは難しいが、やはり、解決するためには、検査するシステムなどの発展が大切であると感じた。

講義では、単語を聞き取るのに精一杯で、辞書で調べているうちにどんどん話が進んで、正直ほとんど内容がわかりませんでした。さらにベトナムの方が話す英語は、日本人が話す英語とはまた違ったクセがあり、余計に聞き取りづらかったです。それでも理解できたことの中に、「すべての国が菌を減らす努力をすべきだ。」という言葉がありました。これは本当にその通りだと思いました。今や地球上の食品は世界中に飛び回る時代なので、一つの国が検査を強化しても食の安全は保たれません。だから、食という観点においても、色々な側面で「全世界の協力」が必要なのだと思いました。そして、日本とベトナムが意見を交換し合う今回のような場が一番大事なのではないか、と思いました。講義のあと、ベトナム人の偉い人と直接お話しする時間がありました。私は真面目に薬剤耐性菌のことについて質問を考えていました。すると、ベトナムの偉い人が、「何でもいいよ。コミュニケーションをとることが大事だから。」と言ってくれました。コミュニケーションは日本でも、ベトナムでも、国境を越えて大切なんだと改めて実感しました。だから、初めは「ベトナムにも猫はいるのか」や「ベトナムの料理のこと」や「私たちの登校時間」などを話していました。おかげで、堅苦しいムードがなく、楽しくお話しすることができました。そんな中、「ベトナムでは、一平方メートルにえびを100匹養殖していて薬をまいていると聞いたことがあって、それは実際どうなのか、また、対策などどうしているのか」という質問をしてみました。すると「100匹は多く言い過ぎています。それから、水の循環はきちんとなるようにしているから、天然より養殖の方が清潔です。でも、薬をまいてしまうところがあるから、そこへはきちんと教育をしないといけないです。」とおっしゃってました。

カテゴリー: SGH(コース1期生), 未来創造コース1期生   パーマリンク

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