平成27年6月15日グローバルリサーチ ワークショップ

本校会議室において、グローバルリサーチ受講者(2年20名、1年40名)を対象に、「発展途上国への日本企業の進出について考える~ベトナムの事例を通じて~」というテーマで、ABC合同会社大阪事務所所長 河原光伯氏をお招きし、ワークショップをしていただきました。ベトナムの基礎知識やベトナム進出の魅力、実態とキーワードについてお話をいただき、「進出日系企業の抱える問題点」についてグループで考察しました。「社会主義国」や「バイク社会」、「勤勉」などのキーワードから考えられる問題点について活発な議論をしました。以下は生徒の感想です。

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今回の授業で今まで私が思っていたベトナムのイメージと少し違っていました。識字率95%であることがとても驚きました。字を読むことができるということは日本企業のベトナム進出をすることの大きな理由だと知ることができました。良い面もある一方、ベトナムでは賃金、人間関係、大気汚染などたくさんの問題もかかえてます。大気汚染は、日本も高度経済成長のころに抱えていた問題の一つでもあります。いかにベトナムが大気汚染について対処し、環境に対して考えることが大切になってくると思います。日本人の考え方とベトナム人の考え方が大きく違う事も知りました。ベトナムは信頼関係がなく疑うのが常識など日本人と異なる部分がたくさんあるので、ベトナム進出の一つの大きな課題になっていると思います。河原先生からベトナムのことについてたくさん学ぶことができました。ほとんどが知らないことだったのでとても勉強になりました。今回で学んだことは、これかの自分の研究テーマにも活用できそうなことばかりだったので良かったです。

今日学んだ事は私にとって初めて学ぶことも多く、あまり知らなかったベトナムの事や進出日系企業についての話を聞くことができました。 まず、ベトナムは途上国という印象が強かったので、識字率の高さに驚きました。また日本とは違い、大学に行けない人が多く、会社では「サービス残業」が殆どされていないことで国や会社として急激な成長がなく、一定の割合の成長しか望めないのではないかと考えました。そして、企業については、日本語を話せるベトナム人が多いため仕事はやりやすいのではと感じました。しかし、海外では「性悪説」があたり前なので安易に信用できないところが日本との大きな差だと思います。また、グループワークでは自然災害に備えるための設備投資や、人を信頼するのではなくお金を信頼するという考え方が問題点としてあがりました。初めての授業で、難しいところもあったけど、話をしっかり聞いて、まとめることができたので良かったです。次回まで資料集め等できることをしていきたいと思います。

私は日本企業がアジアにたくさんの国がある中でなぜベトナムなのか、なぜ他の国でないのだろうかと疑問に思っていました。話を聞けばその理由の一つにベトナムでは賃金が安く人を雇えることがありました。私の班では社会主義=拝金主義になるのだろうという結論に達しました。ベトナムは日本と異なり自由に職業に就くのではなく、一部の人だけエリート残りの80%は同じでなくてはならないという社会主義国家で、この事実にはとても驚きました。ベトナムの人は勤勉で私たちなんかよりもっとたくさんの努力をしているのが話を聞いて分かりました。日系企業の大きな課題は河原さんが言うには、日本人がベトナムの人のことを理解しようとしていないところにあるそうです。だから私はこれからベトナムの人から直接話を聞いたり関わったりしてベトナムの人がどういう考え方をしているのか知りたいと強く思いました。性悪説の話についても驚きました。日本では信じることが大切となっている中で、だまされるほうが悪いという考え方が普通である国があるなんて思ったこともなかった。今回の話だけでも全然自分はベトナムのことなんて理解してなかったんだと気付かされたので、もっと自分で調べて色々なことを知って自分も成長できるようになりたいと思います。

私たちのグループはネット好きというキーワードからベトナムの現状について考えていきました。初めはたくさんのキーワードや問題があるなと思っていましたが、話し合って考えると全てつながって一つのベトナムの特徴であると分かりました。グループで考えることによって自分とは異なる考え方が出てきたりしてとても楽しかったです。また、日系企業が外国人労働者を受け入れる際に河原さんが問題点の一つに労働者が暮らしている現地のことをあまり知らなかったり、発展途上国などという大きなキーワードでしか知らなかったりする点が挙げられるとおっしゃいました。私も講義を受けるまでベトナムがどのような問題をかかえているか知りませんでした。日系企業の社員の方々がどのようにして労働者の国のことについて知ろうとしたりしているのかが気になりました。河原さんがおっしゃっていたように仮説を立て検証し考察をして次の仮説につなげるということを心掛けながらSGHの活動に取り組んでいきたいなと思いました。

ベトナムは社会主義共和国で、宗教にあまりしばられない点が日本に近い。識字率が92.8%(2013年時点)で基礎学力があり労働者は作業ができる。同学年の20%だけが大学・短大を卒業する。その中でも優秀な人材が日本に来ており日本の留学生の4人に一人がベトナム人である。また、日本への研修生も多くベトナム国内に於ける日本語研修者が多い。そのため外国語に精通していない日本人でも就業が可能。他にベトナムでの日系商工会議数が増加していることや、多様な外資系、日系工業団地の数々が有ることなどが日系企業のベトナム進出の魅力である。講義を聴いた後、それぞれ6人班に分かれてベトナムに進出した日系企業が抱える問題点を キーワードを使用して考察し議論した。私の班では、「国の行事によって企業が左右されるおそれがある」「中国など周辺国との情勢が危うい」「賃金の高い外資系企業ができるとそちらに労働者が一気に流れるおそれがある」「ワイロが横行する可能性がある」「自然災害などで工場が停止しないよう設備投資するお金が必要」などの意見が出ました。私はあまり積極的に話すタイプではないですが、今日はたくさん話して論議することができました。自分の興味ある内容だったことや、先週の読書会でも6人グループで論議し、それを仕切ったことなどがあると思います。発表もできました。これからも積極的な姿勢で学んでいきます。

今回「開発途上国への企業の海外進出を考える」というテーマで、これまで考えたことのない視点で考えることが多かった。例えば「社会主義」の国に住む人の立場になったり、「日本」という国がどうしてベトナムでは認められているのかについて考えたりしてとても興味深かった。実際に現地で働いてきた人だからこそ分かる話もありおもしろかった。いつもこういう講義をうけるときは、話を聞くだけで自分から思考をはたらかせることは非常に少なく、今回は受動だけでなく能動的に活動できてよかった。私はこれまで途上国の賃金は上がることなんてなくずっと低いものだと思い込んでいた。しかし今日で途上国の賃金は以前より上がっていると知り驚いた。企業の海外進出に対する問題点を考えるために班で話し合うのは楽しかった。違う班の話も聞き、すると自分たちでは思いつかなかった考えがあり「こういう考え方もあったのか」と思わせてくれる意見がたくさんあった。これからSGHの活動に生かせるものもあったと思う。私はこれまで企業の海外進出について正直関心をもったことはそんなになかったように思う。でも今日でその分野に対して興味がわき、これからはこれまでとは少し違った目で物事を見ることができるようになった気がする。

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