令和2年10月12日NIE特別講義「新聞はどう生き残るのか?」

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、グローバルリサーチ受講生(1年)を対象に、日経新聞社神戸支社支局長の堀直樹氏をお招きし、「新聞はどう生き残るのか?~ニューメディアの台頭が迫る変革~」というテーマで講義およびワークショップを実施した。第一部「メディアの興亡~マスメディアの失速、ニューメディアの台頭~」では、マスメディアの歴史と近年のネットを用いたニューメディアについてお話をしていただいた。次に、講義を参考に、グループで新聞について「SWOT分析(S:強みW:弱みO:機会T:脅威)を行い、発表した。そして第2部「新聞はどう生き残るか?~新聞の役割と情報リテラシー~」では、新聞の電子化にいち早く取り組んだ日経新聞の事例や、新旧のメディアとどう向き合うのかの情報リテラシーについてお話していただいた。最後の質疑応答も活発に行われ、実りの多い講義となった。

〈生徒感想〉

SNSなどのニューメディアが台頭する中、新聞社は電子版を導入するなどの対抗策を出して苦境を乗り越えようとしていることがわかりました。また、新聞は読むのが面倒だったり値段が高かったりするなどのデメリットもあるけどフェイクニュースがほとんどなかったり、情報の偏りが少なかったりするなどのメリットのたくさんあることがわかりました。僕自身もSNSの情報を鵜呑みにせず、多くの情報源から真偽を冷静に判断する力が必要だと実感しました。

私が物心着いた頃には既にニューメディアが普及しており、新聞が大きな役割を果たしていると感じたことはほとんどありませんでした。お話にもあったように、これから情報を入手する上でニューメディアより新聞が活躍することはないと感じています。ここで考えるべきことは「どうすれば再び新聞が活用されるようになるのか」ではないと私は考えます。古いものと新しいもの、必要されているものとされていないもの、その取捨選択が大切だと思うからです。しかしニューメディアばかりを発達させるのではなく、ニューメディアの足りない部分を補う形で新聞などの伝統的メディアを活用するべきだと、お話を聞いて考えました。今日、それが実際はどのように行われているのかを初めて知ることが出来ました。

新聞の強みは、地域密着の記事や、ネットだったらいちいち調べないといけないけど、新聞だけでなく番組表などの他の情報まで載せてくれていることで、弱みは持ち運びができないや、見た目があまり良くない、機会は若者離れや購読者数が減っていること、脅威はニューメディアの情報という意見が出ました。私は家で新聞を取っていないからよく分からないこともありましたが、強みでは、たまたま他の人の新聞の地域密着の記事をみて、「あ、そんなことが起こってたんや」と近所のことが知れたり、そういえば番組表は祖母がよく見ていて、テレビを見ていたような気がしました。弱みは、よく電車を利用するのですが、電車内で新聞を広げている人はいなくて私を含めほぼ全員がスマホを見ています。今私は電車に乗っているのですが、私が急に新聞を広げて今日の一面などを読み始めたら、大きいし、まず、他の乗客は、私を凝視すると思います。持ち運びがしづらい、とか形が…と意見で出た時笑ってしまいましたが、それは間違いではなく、的を射た発言だったなと思いました。機会、脅威はそのままなので触れませんが、新聞はフェイクニュースが少なくていいけど、もっと身近に、もっと手軽に読めるようになったらいいなと思いました。

新聞は昔から社会の情報伝達の中枢を担ってきた。しかしニューメディアの発達により、その需要度は低くなっているとわかる。そのなかでも完全に新聞という存在が無くならないのは、やはり必要とされているからであろう。客観性の高い情報を提供することは新聞にしか出来ないことであるし、いくらSNSが広がっても紙面の新聞の安全性というブランド力は落ちないだろうと思う。SNSと新聞、情報源をどちらかに絞ろうとは全く思わない。今回の講義をきいてますます、新聞の凄さを知り、SNSの利便性を感じた。これからの社会を担う私たちは、多くの情報を使いこなすために様々な方法で、様々な情報に触れなければならないと思った。 私はこの講義を受ける前は手軽で簡単に情報が入ってきやすいニューメディアの今の勢いにいつか新聞は潰されてしまうのではないかと思っていたが、形を変えても新聞としてのあり方はこれからも変わらないのだと知り、少し安心した。ネット上に投稿するものとなると、少しグレードが下がる感じがして、紙面で情報を提供していた時よりも記事のチェックが簡易的になるのではと思っていたからだ。だが、新聞社はわたしが思っていたより仕事や方針に対してプライドが高く、さらには色々な業界や企業からの信頼も大きいのだと感じ、これはニューメディアにはなかなか手に入れられない、新聞社の勝る点だと思った。

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